気候変動について

気候変動についての説明をまとめます
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Fumihiko @fumihikotom

ニコラス・スターン。英国の経済学者。2006年にイギリス政府のために、「気候変動の経済学:スターン報告」を発表。地球温暖化対策などに関する経済試算を行い、「早期かつ強力な対策」が経済学的にみて最終的に便益をもたらすであろうと結論。逆説的に言えば、待てば待つほど損失は大きくなる。

2011-04-04 10:13:30
Fumihiko @fumihikotom

クリーン開発メカニズム(CDM)とは、京都議定書のもとに作られた、市場原理を利用した気候変動対策の一つ。主に、先進国が炭素市場を利用し、途上国での排出権削減プロジェクトに取り組む見返りに、炭素クレジットを受け取る。その炭素クレジットで自分の国の排出権をオフセット。

2011-04-04 10:20:47
Fumihiko @fumihikotom

CDMの最大の問題点は、途上国の発展を低炭素型へと変換できないこと。また、中国、インド、メキシコなどの成長市場へプロジェクトが偏っている。そして取引費用が大きくなるため、大きなプロジェクトが優先される。結果、後発開発途上国に対しては友好的な政策とはならなかった。

2011-04-04 10:23:40
Fumihiko @fumihikotom

また、多くの途上国、特に熱帯雨林が国土の大きな面積を占める国々(ブラジル、インドネシア等)では、森林伐採が一番大きな二酸化炭素排出の原因であるが、CDMではこれに対するプロジェクトは含まれず。結果、化石燃料に次ぐ2番目の大きな排出源を削減できなかったのも、CDMの欠点。

2011-04-04 10:25:39
Fumihiko @fumihikotom

森林伐採対策として期待されてるのが、森林減少と森林劣化による排出の削減 (REDD)。先進国が森林保護プロジェクトにお金を出すことで、炭素クレジットを得る。問題点もまだまだ多いが、気候変動対策、森林保護、生物多様性保護に繋がる、一石三鳥の可能性を秘める。

2011-04-04 10:31:25
Fumihiko @fumihikotom

今まで挙げたのは、主に気候変動に対する、緩和対策(Mitigation)。最近では、緩和も大事だが、適応対策(Adaptation)も大事という流れ。すでに気候変動の影響で洪水や海岸の侵食を受けている国々では、適応策のほうが急務となる。いずれにせよ、対策費用は膨大なものになる。

2011-04-04 10:33:17
Fumihiko @fumihikotom

長州藩の桂小五郎は、英国人通訳官アーネスト・サトウの言葉を用い、討幕をやろうやろうと言って、なかなかやらないで平気でいることを「老婆の理屈」であるという不満を坂本龍馬に漏らした。気候変動対策をやろうやろうと言ってなかなかやらないのは、現代の最大の老婆の理屈かもしれない。

2011-04-04 15:02:35