【ジャニー喜多川の性的虐待疑惑】ジャニーズ事務所vs週刊文春 民事訴訟 概要
裁判所が認定したセクハラ行為
▼朝日新聞GLOBE+編集長の連投(全32ツイート)
朝日新聞GLOBE+編集長 @asahi_globe 徳島→福山→神戸→大阪社会部→モスクワ支局→北海道→ハフポスト日本版(出向)→デジタル編集部→GLOBE+副編集長をへて2022年9月より現職。YouTuber記者。「オモロシア」。🐰好き。発言は個人の考え。
1)ジャニーズ事務所を創業したジャニー喜多川(本名・喜多川擴〈ひろむ〉)氏が生前、事務所に所属する少年らを性的に搾取していたとする証言を集めたBBCのドキュメンタリー番組が本日、日本でも放送されました。
2023-03-18 21:44:062)#MeToo 運動が本格化するきっかけになった、アメリカ・ハリウッドの大物プロデューサー、ワインスタイン氏による性的暴行事件以降、日本のエンタメ業界におけるセクハラ問題についても、世間が向ける目は厳しくなっていると日々、感じていました。
2023-03-18 21:44:073)また、BBCも注目したことも踏まえ、遅きに失した感があるとはいえ、弊編集部でも関連記事を出すことにしました。
2023-03-18 21:44:084)この問題に大きな先鞭をつけたのは週刊文春であり、今回の取材に当たっても、文春を発行する文芸春秋ご担当の方、ならびに顧問弁護士の方には問い合わせや取材対応などに応じていただきました。この場を借りて御礼申し上げます。
2023-03-18 21:44:095)疑惑が相当前であるという性質上、情報収集は相当の困難が予想されます。そんな中、重要情報の一つが、文春の記事をめぐる文春側とジャニーズ事務所側の民事訴訟の記録と考えます。双方が主張を尽くした上での司法判断であり、
2023-03-18 21:44:096)中でも、確定した東京高裁の控訴審判決(2002年3月)は、裁判所としてもさらなる双方の主張の慎重な吟味、検討がなされた結果の判断でしょうから、これが持つ意味は重いと考えています。
2023-03-18 21:44:106 typo)東京高裁の控訴審判決(2002年3月)→ 2003年7月
7)またこの中では、今回注目された喜多川氏のセクハラ行為疑惑に関する記事記載について、その真実性を認めなかった一審の東京地裁判決から一転、「その重要な部分について真実」などと認定されています。
2023-03-18 21:44:118)そこで、この民事訴訟の記録について、少しだけ細かく紹介したいと思います。記事の「補助線」、皆さまの理解の助けになれば幸いです。
2023-03-18 21:44:129)訴訟において問題となった文春の記事は、1999年10月から12月にかけて発売、掲載された八つの記事です。喜多川氏が所属タレントにセクハラ行為をしたり、事務所が未成年の所属タレントに対し、日常的に飲酒や血縁をさせたりした、などとする内容で、
2023-03-18 21:44:1310)喜多川氏とジャニーズ事務所はこの年、「悪質な捏造記事」などとして、文芸春秋側を相手取り、損害賠償と謝罪広告の掲載を求めて東京地裁に訴えました。
2023-03-18 21:44:1411)裁判では主に、記事の内容が真実だったかどうかが争われました。東京地裁は上記八つの記事について、以下の九つに分類し、真実性などの有無を検討しました。分類項目と地裁の判断は次のとおりでした。
2023-03-18 21:44:1512)1.原告喜多川氏は、少年らが逆らえばステージの立ち位置が悪くなったり、デビューできなくなるという抗拒不能な状況にあるのに乗じ、セクハラ行為をしていること →真実性および相当性の抗弁は成立しない
2023-03-18 21:44:15