新興国における昆虫食エコシステムの歴史

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3月一時帰国中で予定がいっぱいの蟲喰ロトワ (むしくろとわ)byおいしい昆虫生活®︎ @Mushi_Kurotowa

昆虫の味もしらねえ欧米主導の国際機関が「新発見」したかのように啓蒙してくるのが気に入らない、というのは分かるのですが、 それで昆虫食ごとクサしても意味がなくて、数年後、彼らは別の流行を追ってるでしょう。今食べている人たちの生活にどう影響するか、考え行動することが必要に思います。

2023-02-06 13:57:54
3月一時帰国中で予定がいっぱいの蟲喰ロトワ (むしくろとわ)byおいしい昆虫生活®︎ @Mushi_Kurotowa

で、 FAO(国連食糧農業機関)は相変わらず、一貫して正しいことを言っているわけで、曲解したのは経済界やスタートアップの広告、それに煽られたメディアで、そのバイアスをキャンセルした上でないと、昆虫食の未来像は描けないです。 FAOの2010年のレポートが第一弾 doc-developpement-durable.org/file/Elevages/…

2023-02-06 14:13:23
3月一時帰国中で予定がいっぱいの蟲喰ロトワ (むしくろとわ)byおいしい昆虫生活®︎ @Mushi_Kurotowa

2010年レポートでは現金収入に容易に変換しやすい木材と対置して 「非木材林産資源」の一つとして、食用昆虫を取り上げ、これらの地元でとって食べる昆虫食材は彼らの栄養やちょっとした生業になっていて、安易な森林の材木化、現金化は現地の栄養や経済を損ないかねないよ、と警鐘を鳴らした。

2023-02-06 14:15:31
3月一時帰国中で予定がいっぱいの蟲喰ロトワ (むしくろとわ)byおいしい昆虫生活®︎ @Mushi_Kurotowa

これを踏まえて2013年の有名(になりすぎた)レポート。 コオロギ、ミールワーム、トノサマバッタの温室効果ガス排出量が牛や豚より少ない、とする2010年の論文を引用し、(途上国農村地域に重要であることは明白でありつつ)先進国「も」本気で昆虫食に取り組むべきとした。 fao.org/3/i3253e/i3253…

2023-02-06 14:18:06
3月一時帰国中で予定がいっぱいの蟲喰ロトワ (むしくろとわ)byおいしい昆虫生活®︎ @Mushi_Kurotowa

残念ながら広告を打って投資を集めないといけないスタートアップがニョキニョキ出てきたので、主役だったはずの途上国は忘れられ、盛りに盛った未来予測ばかりがメディアに取り上げられるように。タンパク質転換効率でコオロギは鶏と同程度という論文も2015年にもう出ている。 journals.plos.org/plosone/articl…

2023-02-06 14:20:29
3月一時帰国中で予定がいっぱいの蟲喰ロトワ (むしくろとわ)byおいしい昆虫生活®︎ @Mushi_Kurotowa

タイでの食産業レベルでのコオロギのライフサイクルアセスメントがから報告されたのは2017年。 現状コオロギはニワトリと同程度、実験室レベルの効率を達成すれば鶏を超すかもしれないが、飼料生産にかかる環境負荷がどちらも大きいと指摘。なぜタイがこんなに素早いか。 sciencedirect.com/science/articl…

2023-02-06 14:22:56
3月一時帰国中で予定がいっぱいの蟲喰ロトワ (むしくろとわ)byおいしい昆虫生活®︎ @Mushi_Kurotowa

理由はシンプル。 2013年からわずか数年、と思うから「素早い」気がするだけで、タイ東北部のローカルフードとしてコオロギが注目され、地元大学が養殖を推奨したのが1998年。 一村一品運動を通じて拡大し、農家の副業として人気になったので、2011年には2万軒,年間7500トンへ fao.org/3/i3246e/i3246…

2023-02-06 14:25:48
3月一時帰国中で予定がいっぱいの蟲喰ロトワ (むしくろとわ)byおいしい昆虫生活®︎ @Mushi_Kurotowa

2017年、タイ政府はGAP(コオロギ養殖ガイドライン)を公開。これを受けて2020年にはFAOもガイドラインを公開した。 小規模農家の所得向上が目的であり、過度のコスト負担を求めたり、規制や罰則がないよう、運用においても行政がサポートして、品質向上の基盤になった。 ags.kku.ac.th/th/wp-content/…

2023-02-06 14:29:02
3月一時帰国中で予定がいっぱいの蟲喰ロトワ (むしくろとわ)byおいしい昆虫生活®︎ @Mushi_Kurotowa

2021年からのFAOも主張は一貫していて、 「先住民のフードシステム」は、持続可能性という点で先進国のフードシステムとは異なる進化をしてきたので、(つまり持続可能性のない生活をした集落は滅びた) 未来の持続可能な社会に向けた選択肢を提供してくれるものだ、と評価。 fao.org/indigenous-peo…

2023-02-06 14:31:21
3月一時帰国中で予定がいっぱいの蟲喰ロトワ (むしくろとわ)byおいしい昆虫生活®︎ @Mushi_Kurotowa

2022年は先住民の食材をラベルして、認証して売ることで、生計向上、待遇改善をしながら持続可能な発展をしていくべきだ、と主張した。もちろんここに昆虫食も含まれる。 fao.org/documents/card…

2023-02-06 14:33:19
3月一時帰国中で予定がいっぱいの蟲喰ロトワ (むしくろとわ)byおいしい昆虫生活®︎ @Mushi_Kurotowa

ここで重要とされたのは (1)先住民族のリーダーシップとオーナーシップ (2)公的、民間の外部ステークホルダーによる適切な支援 (3)見本市、フェスティバル、その他プラットフォームを通じて先住民の食品に関する消費者意識向上のための教育 (4)地域国内国際貿易を調和するバリューチェーンと政策の設計

2023-02-06 14:35:40
3月一時帰国中で予定がいっぱいの蟲喰ロトワ (むしくろとわ)byおいしい昆虫生活®︎ @Mushi_Kurotowa

フランスのYnsect社は、年間20万トンレベルのミールワーム工場をアメリカにも建設予定。つまり一企業の昆虫生産量が、ローカルフードとしての生産をあっという間に超えてしまうことが現代に起こっている。そのグローバルサウス問題の焼き直しを社会としてどう考えるかが重要 reuters.com/markets/french…

2023-02-06 14:41:00
3月一時帰国中で予定がいっぱいの蟲喰ロトワ (むしくろとわ)byおいしい昆虫生活®︎ @Mushi_Kurotowa

「食べたいか食べたくないか」という個人の嗜好ではなくて 食べるにしても、食べないにしても、昆虫を人間社会がどう利用していくか、という議論になっていて、こういう議論は先んじて成熟したところから、周回遅れに対しての政治的圧力として利用されるのが世の常なので、

2023-02-06 14:44:16
3月一時帰国中で予定がいっぱいの蟲喰ロトワ (むしくろとわ)byおいしい昆虫生活®︎ @Mushi_Kurotowa

「昆虫の味もしらねえ欧米主導の国際機関が「新発見」したかのように啓蒙してくるのが気に入らない」という人ほど 食べるかどうかに関わらず、主体的に議論に参加してほしいと思います。わりとアジアでの連帯が勝ち筋な気がしています。

2023-02-06 14:45:29