第30回モールスまつり　ファーさんとトンシー（@moools） ツイートまとめ

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ルーリードの部屋にはサングラスがいっぱいある。今日は何をかけようか。よりどりみどりだ。、、まるで、ヨーリードーリーミードーリードだ。

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まるで、ダールーマーサーンーガーコーローン、、、だ。

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ちなみに余談ではあるが、顔に占めるサングラスの割合を『ルーリー度』と呼ぶ。ルーリー度が高いほどサングラスは大きい。タモリを1ルーリーとして、Mr.マリックが5ルーリーである。昆虫ではカマキリが9ルーリーである。

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ちなみに余談ではあるがカマキリは鎌のような手で切るのであって、鎌を切るのではない。厳密にいうとカマキリは『カマデキリ』でなくてはいけない。鎌はあくまで手段であって目的ではないのだ。

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ああ、だがしかし諸君よ、『フンコロガシ』は違う。『フンデコロガシ』だと、フン、フンコロガシ、そしてフンを使用して転がされた何か、という第三極が生まれてしまうのだ。フンは手段ではない。目的なのだ。、、、ファーブル。

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小指とか皮の薄いとこ、蚊に刺されるとすごくかゆい。、、、、、 ファーブル。

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田舎のアリはデカイ。、、、、、。 ファーブル。

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スズメバチの巣を見つけたら、、、気を付けて！ ファーブル。

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クワガタ最強！！ 、、、ファーブル。

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チーターはかけっこが得意。、、、、シートン。

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「だけどファーさん(ファーブルの事)、ほんとに虫好きっすね」「お前の動物好き程じゃないよ、トンシー(シートンの事)」午後の休憩に入った二人。敷地の外にある喫煙スペース。彼らはとある短期バイトで知り合った。

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ファーさんはバイトリーダーで、シフトの調整もやっていた。トンシーとシフトが重なると、昆虫の話を聞いてくれる話し相手が出来るので前の日等は何の昆虫の話をしようかと眠れない日もあった。もちろんそのトンシーも何の動物の話をしようかと眠れない。

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「カブトムシ、、、行こうか、、、」 ファーさんは、たばこに火をつけて、ゆっくり話はじめた。

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「カブトムシって、みんなすぐツノとか言うけど、オレ、まっさきにまず脚を見ちゃうんだよねー。あれ、細いどころの話じゃないよ」ファーさんは、ふううう、と鼻からたばこの煙をだした。「そう言えば細いっすね」トンシーがのってきた。ファーさんは続けます。

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「カブトムシのひざはマジヤバイ。腹から、すううー、って脚が出て、一回無くなっちゃってるでしょ、ひざんとこで。あれ、分子レベルでは離れちゃってるんだよ」「え！？離れちゃってるんすか？！」「うん。こないだウッスーイ紙をひざんとこ、こうやってすううって入れたらすううってなったもん。」

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「それって大発見じゃないですか！」トンシーは大声を上げた。「しーーー！、店長来ちゃうよトンシー」「だって、それ、カブトムシって宙を浮いてるって事じゃないですか」「そうだよ。分子レベルでね」ファーさんは続けます。

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「そもそもテレビでね、相撲見てて。曙の土俵入り。で、足が長いなーって、重心高いのは致命傷だなーって。その時だよ！カブトムシが頭をよぎったんだ。啓示？そうかもしれない。まさに『勝ってカブトのひざ締めろ』だよ！五分後には手に持ってたよ。薄い紙。カブトムシのひざにすううってやったの」

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「でね、やっぱり離れちゃってた。うん。紙がこう、すううって。、、カブトムシ？、、、ああ、じっとしてた。、、待ってたのかもしんない。、ひざから下、離れてるよって。伝えたかったのかもしんない」ファーさんはたばこを消した。

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「さ、仕事仕事！、、トンシー、次はおぬしが話す番だぞ！」ファーさんは少し泣いてた気がした。「仕事終わったら、速攻popo集合な！」popoとは職場の隣りにあるおしゃれなカフェである。彼らは世田谷の新代田にあるフィーバーというライブハウスで働いていた。短期バイトである。

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なんでも11月の5日と6日にmooolsとかいうバンドが大モールスまつりなるイベントをするらしく、その準備のために彼らに雇われたのである。mooolsがどういう活動をしているか知りたい、情報が欲しいという読者は彼らのTwitterなりをチェックしてみて欲しい。

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「遅い！」ファーさんはpopoでA定食を食べていた。「すいません！遅くなって！ モールス焼きの仕込みに手間取っちゃって、、」「トンシー！遅し！」ファーさんは黄色の紙をトンシーに向けた。「イエローカードだぞ！」ファーさんはわざわざ家で作ってきていたのだ。イエローカードを。

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ファーさんの手元にあるトートからチラリとクリアファイルが見える。書類の間に見えるあれはきっとレッドカードだ。あれも作って来たんだ。これは一発退場もあるぞ。トンシーは気を引き締めた。

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「あ、見えちゃった？、、そう、これ、レッドカード。最近バイト君たちがたるんでる気がしてさ。作ってきたんだ。DIYってやつかな。」ファーさんはシフォンケーキを注文しながらカードをトンシーに見せた。ちなみにもちろんファーさんもバイト君である。

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トンシーは心のなかで思った。「これはDIYなんかじゃなくて、DIYDIYだな」と。DIYDIYとは「DIYも度を超すと意味性が矮小化する 」の略である。

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長年モールスまつりのたびに、作ってきて無料で配布していたモールスまつりのしおりなどは、まさしくDIYDIYの極みである。