【参考楽曲付】戦国時代のキリスト教音楽って、ホントに「あーゆーやつ」なのか?

大航海時代、キリスト教宣教師が世界中を巡って布教を行った。一緒にいろんな西洋文化も持ち込まれた。音楽もその一つ。 染める側だったはずのキリスト教は各地で現地の習俗に融合していく。西洋音楽が現地の音楽に混ざって馴染んでいくのは不思議な話じゃない。 映画やドラマの切支丹のシーンで流れる聖歌、いま聴くクラシックとそんなに変わらない響きなんだけど、そんなア・プリオリな『お約束』をグラグラ揺さぶる音楽をご紹介。同じ時代の、お隣は中国(明王朝)・北京の教会音楽を再現している。衝撃的な音楽体験。まあ聴いてみて。 さてほんとに伴天連衆は初めて西洋音楽に触れてから数十年で今と変わらないレベルで完コピできたのかね?
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キリスト教サイドと日本の伝統宗教の、現代なお続くときに摩擦的なインタラクションを巡る話題から、古楽クラスタの @triona_klee さんの「西洋にばかり目が行きがちな古楽・美術史・キリスト教クラスタは、そのぶんだけ人並以上に日本や東洋のことにも目を向け、東洋人としてのアイデンティティを確立しないと、足場が脆くなってしまうように思う」というつぶやきによって、改めて古楽へと話題が戻り……そうになったところでこの日は終息。

とり~な@trionaP広報 @triona_klee

親鸞に興味持つ神学者は多いけれど、仏教史上では特異な例なので、それだけ見ても仏教や日本の宗教風土の本質を理解できない。宗祖の説いた教理だけでなく、民間での受容のされ方と、民俗学的な精神世界への理解が、宗教風土の本質に迫る鍵だと思う。

2011-11-05 03:57:08

他日、大阪城天守閣復興80周年記念プロジェクトの一環で行われる演奏会が話題に。

糖類の上 @tinouye

「秀吉 天下とりの宴 大阪城天守閣復興80周年記念プロジェクト* l ホテルニューオータニ大阪 開業25周年記念イベント」 http://t.co/9paQBJpg 中野振一郎氏が演奏するのか。でも前期バロックなのかどうか微妙。

2011-11-07 12:43:29
とり~な@trionaP広報 @triona_klee

時代的にはビクトリアあたりですよね ルネサンス後期 RT @tinouye: 「秀吉 天下とりの宴 大阪城天守閣復興80周年記念プロジェクト http://t.co/NqcDQfcI 中野振一郎氏が演奏するのか。でも前期バロックなのかどうか微妙。

2011-11-07 12:50:01
Чебурашка(類似品に注意) @tokoyo

@triona_klee @tinouye もう三十年以上の前の作品ですが、TBS「関ヶ原」冒頭で、秀吉(宇野重吉)が南蛮音楽を演奏させているシーンがありました。音楽考証とかちゃんとやってたんでしょうか。

2011-11-07 19:41:31
とり~な@trionaP広報 @triona_klee

@tinouye @tokoyo おぉ!ルネリコ、トレブルガンバ、テナーガンバ、バヨ、チェンバロ…ですかね。オーボエ?ショーム?ぽい音も聞こえますが姿が見えず…

2011-11-07 20:56:53

というわけでやや便乗気味に。

鮎麻呂 @aymro

気になってたところにこの呟き。一個人への長文みたいでプレッシャー与えそうなのがtwitterの難しさだけど、以降RTからの連投いかせてもらいます。 QT @triona_klee 民間での受容のされ方と、民俗学的な精神世界への理解が、宗教風土の本質に迫る鍵だと思う。

2011-11-10 01:20:19
鮎麻呂 @aymro

1/9)後ほど『いびつな真珠』よりもグロテスクな音楽を聴いてもらいますが、その前に絵画鑑賞。http://t.co/bSbLYIqJ 古風な中国スタイルのママとボク。キョンシー帽を被った頭の後ろ、丸い光背(後光)に注目。これはキリスト教の『聖母子像』なんです。謎解きは続く。

2011-11-10 01:20:31
鮎麻呂 @aymro

2/9)この装束は満州族の民族衣装。胸に龍の刺繍の黄色の袍は皇帝専用(五行で黄色は東西南北どっち?)。つまり清朝皇帝の幼い世嗣の生母をマリアに擬してる。タイトルは『神の母、中国の女帝』。清の女帝と云えばあの有名人だが、作者にその意図があるかは判然としない。

2011-11-10 01:20:37
鮎麻呂 @aymro

3/9)数年前、この謎めく絵をジャケにしたCDを見て衝動買い。聴いて二度びっくり。トラックの半分は普通の聖歌に聞こえて、半分は京劇のお囃子(何ての?)にしか聞こえない。そしてどっちでもない未知の音楽が! http://t.co/fYUoVKSY

2011-11-10 01:20:43
鮎麻呂 @aymro

4/9)Jean-Christophe Frisch“Vêpres à la Vierge en Chine”=『中国での聖母の晩課(の歌)』。1曲聴いてもらいましょう。 http://t.co/A9B9a6Yo こういう音楽聴くと耳が腐るとわめく人がきっといる。お気の毒。

2011-11-10 01:20:50

イタリアで書かれたこんな↑聖歌が北京の教会に伝わったらこう↓なった

鮎麻呂 @aymro

5/9)イエズス会の北京北聖堂の音楽で、利瑪竇=マテオ・リッチや大科学者アタナシウス・キルヒャー先生の詞(西洋の歌は聖俗問わず詩が主、曲が従)。先のYouTubeはアネーリオが作曲者。http://t.co/OcCW1K4x [同曲] http://t.co/IjT3mJOh

2011-11-10 01:20:55
鮎麻呂 @aymro

6/9)明の首都・北京は世界を布教し回っていたイエズス会の東洋拠点であるわけで、インドのゴアから薩摩に着いたザビエルも一度広東に寄港している。だが16世紀未だ京劇は成立前(かの后が清代に保護育成した)。想像力を発揮できる古楽の復刻の中でもこれはかなり大胆な代物だと思う。

2011-11-10 01:21:00
鮎麻呂 @aymro

7/9)とはいえ一度聴いてしまうと時代劇の遣欧使節の帰朝や天草の乱の場面にお約束の綺麗なボーイズクワイアが嘘臭く思えてならない。同じ16・17世紀、同じイエズス会、真似巧者の日本人にしても出来過ぎでは。(本義の)グロテスクな音楽であるほうが腑に落ちる。【連投の主題はココ】

2011-11-10 01:21:06
鮎麻呂 @aymro

8/9)西洋音楽になりかけてる未熟な聖歌を聴いた人々は如何に感じたか。「ひたすら有難や」「本場に比べて下手ね」「なんか混ざってない?」「奇蹟だ!」「こんなもんかね」「新しいわ」「全て神が為さしめたこと」さてさて……?? 大阪城で丁度バロック演奏があるとのことでまた想いが巡る。

2011-11-10 01:21:13
鮎麻呂 @aymro

9/9)ちなみにあの絵、清代のアンティークではなく朱家駒(CHU Kar Kui/ゲイリー・チュー)という1960年生まれの香港の画家の作品だと先程調べて知った。中国風のキリスト教絵画は中国国外の教会からも所望されるようだ。 http://t.co/9h8tAasQ [了]

2011-11-10 01:21:19
鮎麻呂 @aymro

番外)この盤mp3タグ付け未だに悩んでる。classicalとは異質。earlyには中国っぽすぎる。ここまで文明化された音楽をethnicとはし難い。worldより時代の問題。宗教音楽には違いないのでreligeousジャンルを追加して充てたが、事実上この盤専用になってる。

2011-11-10 01:21:25
とり~な@trionaP広報 @triona_klee

なにこれおもしろいですね! QT @aymro: 4/9)Jean-Christophe Frisch“Vêpres à la Vierge en Chine”=『中国での聖母の晩課(の歌)』。1曲聴いてもらいましょう。 http://t.co/URKCO3HN

2011-11-10 01:28:09
とり~な@trionaP広報 @triona_klee

17世紀ヴェネツィアバロックと、中華風サウンドが混じってる感じ・・・考えてみれば江戸期日本よりも西欧との交流が深い清朝にバロック音楽の影響があるのは道理かも… http://t.co/URKCO3HN

2011-11-10 01:30:15