茂木健一郎(@kenichiromogi）さんの連続ツイート第3107回「LLMのような人工知能にある１％の穴が持続可能性を深刻に毀損する可能性」

茂木健一郎 @kenichiromogi

連続ツイート３１０７回をお送りします。文章は即興で書いています。本日は感想です。

茂木健一郎 @kenichiromogi

現在、世界ではおよそ１００はAGIのプロジェクトが走っているだろうけれども、その中でのLLMの占める位置というのは興味深くて、人間の脳においても言語は他のモダリティの情報処理を「乗っ取る」ことで進化してきたとも言われている。

茂木健一郎 @kenichiromogi

LLMでネット上のコーパスを分析するだけでかなりコモンセンスとか心の理論とか行けているのは、結局言語の中に人間の世界知がかなり実装されているからで、その意味でLLMからAGIへのルートはかなり有力だということになるのだろう。

茂木健一郎 @kenichiromogi

問題は、今のLLMからAGIへの流れをweak AIだと思っている分にはいいんだけど、strong AIへの道はどこにあるのか、そもそも意識いるんかということで、今のLLMに意識が爆誕していると考える人は昨年のGoogleのエンジニアのように少数派なんだと思う。

茂木健一郎 @kenichiromogi

もし意識介在しないでLLMでAGIにかなり行けるとなると、意識の役割は何かということで、機能空間の中でますます繊細な、狭い領域に絞られてきている気がする。つまり、たいていはLLMで行けるんだけど、微妙なある部分だけが意識を必要とするということ。

茂木健一郎 @kenichiromogi

しかし、今のLLMは身体性を持たないし生物学的基礎もないからいいけれども、Life historyとして見た場合、sustainableであるためにはその履歴に切れ目があってはダメで、たとえ意識が介在するのが１％だとしても、それがcrucialである可能性がある。

茂木健一郎 @kenichiromogi

今のLLMは結局人間の脳依存で、もともと人間の脳にalignして進化してきたと言える。一方人間はlife historyとしてsustainableだったからこそ命や遺伝子がつながってきたわけで、LLMのような人工知能にある１％の穴が持続可能性を深刻に毀損する可能性はあるのだろう。

茂木健一郎 @kenichiromogi

以上、連続ツイート３１０７回、「LLMのような人工知能にある１％の穴が持続可能性を深刻に毀損する可能性」をテーマに６つのツイートをお届けしました。