近代歩兵の小銃の射撃については、まず戦列歩兵を下敷きに考えないとその概念がわかりにくい気がするねんな 知らんけど pic.twitter.com/B0nir1S3sA
2023-04-19 11:05:10よーするに1個中隊の兵隊並べてばぼーんとか撃てば、ある一定の範囲にべべーんと射弾が散布されるから、この範囲に敵を捉えれば敵はででーんって被害を受ける そういう話 twitter.com/C11katao/statu…
2023-04-19 11:09:57でも実際はその理論上の歩兵射撃より圧倒的に当たらないね、というところも含めて理解しないと歩兵の戦闘射撃は理解が難しい とりあえずばぼーんって撃ってこう pic.twitter.com/8pQizcYdHO
2023-04-19 11:14:05理論上、てっぽうから飛び出した弾丸はある一定の範囲に当たる そして、部隊でまとめてばぼーんと撃てば、その範囲はそれなりに広い範囲となる そこに敵部隊がいれば、何%あたるから初弾でどれだけの敵が斃れて何か斉射すれば粉砕できる、という理論 300ヤードくらいからそんな数字があった気がする pic.twitter.com/LJt6J1Hw2N
2023-04-19 11:21:24ただ、兵隊って初弾はともかく斉射しないんですね 当時の品質の低い装薬は量が多く、結果として盛大な硝煙を発する 連隊規模で撃てば戦場は瞬時に濛々と煙る そんな中で兵隊はほとんど半狂乱に装填し、構えもそこそこに、硝煙の向こうにちらっとみえる擲弾兵の帽子の頂の金物の反射の方に向けて撃つ
2023-04-19 11:24:44兵隊は号令を待たず、思い思いに発砲する なにしろ前列の兵隊が自らの射線にあってすら発砲する(3列から2列に減らしたのも後ろから撃たれて死んでいるのがいるから) 硝煙渦巻き、当たってんだか当たってないんだかもわからない、構えも不適切だから理論上の射弾が散布される範囲よりも広く弾が散る
2023-04-19 11:28:37だから理論上より圧倒的に当たらないしたくさん弾を消費する (あえて撃たないで硝煙を煙幕代わりに一気に接近する、なんて小技をやる部隊もあったそうだがそれができるのは超がつくエリートツヨツヨ部隊) 煙の向こうから弾が飛んでくる 撃たないとやられる気がする その状態で正常な判断はできない
2023-04-19 11:32:29人間は撃たれているとき、とにかく撃ち返そうとする生き物である なので、とにかく撃ち返そうとするし、その姿勢は本来の射撃姿勢としては不適切でも撃つからそんなにあたらないのである これが戦列歩兵の射撃の基本的におさえておきたいポイント ここを抑えると近代歩兵の戦闘射撃が解りやすくなる
2023-04-19 11:34:18日露戦争ときにロシア兵で銃床が炭化したり折れたりするほど撃ってる例があるくらいとにかく撃ち返そうとする これはまず抑えておきたいよね
2023-04-19 11:37:17今目の前にてっぽうがあるとする 思い浮かべるのは火縄銃でもブラウン・ベスでも村田単発でも三八式小銃でもM4騎銃でもなんでもよい このてっぽうを何らかの不思議パワーで一切銃の位置を変えずに何発か撃つ この弾道を空中に描き残せるとする すると射弾は銃口を中心に藁束めいて散らばる弾道となる
2023-04-19 19:30:01これを集束弾道という 制式とかそういうのがない火縄銃とかになると各銃でもあるいは同じ銃でも弾丸によっても火薬によっても弾道がバラつくのは理解しやすい しかし現代のてっぽうでも完璧に制式がありそれに沿って弾薬の製造は統制されているが、それでも製造誤差はあるしてっぽうの銃身も撓るので
2023-04-19 19:32:33必ず射弾は散るのである その散る具合の変化とかをたどるときっと面白いだろう。おそらくそれだけで一冊の本が書ける 私はそんなもの書く気は起きないので、その辺は誰かに任せた 火縄銃とかはもう大雑把にてっぽうの持ち手の職人技で火力を発揮するような時代なので、端折るヨ
2023-04-19 19:35:32近代軍隊ともなるとてっぽうは部隊で統一する 弾薬も紙薬包で概ね統一する すると部隊のみんなもってるてっぽうが同じだからある一定の範囲に射弾を散布するパワーが発揮できる 狙いは敵の隊列そのものなので厳密である必要はないが、それなりの狙いはある (クレー射撃めいて概ね差し障らない) pic.twitter.com/NybVNoZUQo
2023-04-19 19:40:45クレー射撃めいてといったが、要するに小銃中隊が一個の巨大な散弾銃のようなモノなので、まあそういうものだ ででーんと撃てばその射弾の散布する範囲にいる敵を圧倒する そんな感じ
2023-04-19 19:43:54そして戦列歩兵の前や横では猟兵や狙撃兵と言われるような散兵が頑張る 照準具のあるような(ない場合もある)てっぽうで狙撃めいた事をやったり、斥候やったり、敵の予期しない位置から射撃してパワーを投げつけたりする これは射撃が主体な特殊ユニットなんであるんだけれど、これの存在も大切
2023-04-19 19:49:41戦列歩兵は巨大な散弾銃めいた存在であり、隊列を整えてはじめて威力を発揮できる 戦列歩兵の練度というのはその隊列を組んだり組み替えたり維持したりする強さのことである その隊形転換を支援したりするのがこの時代の散兵 ナポレオンのフランス軍もそれをよく観察した帝政ロシア軍もよく活用した
2023-04-19 20:06:59アメリカ独立戦争でも元々英国軍としてまともに教育を受けていた部隊はまともに戦列歩兵やれるからこれが鉄床として機能するので散兵がフリーハンドで動ける余地が発生する、となんかで読んだがなんだったかかな
2023-04-19 20:15:57ともかく 『戦列歩兵の頃の歩兵中隊は巨大な散弾銃めいた感じだよ』 これが今日までの話題 明日以降覚えていればむにむに射撃について話していきたいよね
2023-04-19 20:17:41伏せて撃つのが特殊技能でなくなったという転換点あたりの話までしたいけど、そもそもそういう話に需要があるかはサッパリ pic.twitter.com/bH1igk2s4G
2023-04-20 08:12:52伏せて撃てる、って実はものすごく小銃のぱわーを進歩させたポイントだよね、みたいなところは言われるまで気が付かなかったりするやつ 特殊技能であった伏射は、一般の技能となりふぁいやぱわを進歩させることになる、あたりをむにむに pic.twitter.com/EAcrhLqS2D
2023-04-20 08:25:09昨日の小銃むにむに話に『その話はしていない』としか答えられないリプがいくつか来ててげんなりしている
2023-04-20 13:05:24先込めのてっぽうで伏せて撃つことはなかったわけでもない 狩猟なんかではしばしば見られたし、軍隊でも猟兵など特殊の訓練を受けたものはそれができた pic.twitter.com/w8NW4FXhQM
2023-04-20 13:31:12これで弾を込めるのは特殊技能に片足以上突っ込んでいるだろう… pic.twitter.com/W9DtXRTnW5
2023-04-20 13:31:14また、歩兵の射撃は敵の隊列を破壊するために行われ、敵の隊列を破壊するのはそこに突撃するために行うべきものだ 射撃と突撃は連携しなければならない この姿勢から敵の隊列が崩れたからすぐに突っ込め、と言われてももたつく気がする 戦列歩兵やってて敵と100ヤード以下で撃ち合うならなおさら pic.twitter.com/JeDydGM2ol
2023-04-20 13:33:08