オーストラリアのある公立小学校の朝礼で……

豪州のごくありふれた公立小学校の、とある朝礼での一こまに妙に感心してしまったことから起こした連続ツィートです。オーストラリア人というのはこういう育ち方をしているんだなあ、と。
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kaz hagiwara(萩原 一彦) @reservologic

1 今朝は娘が表彰されるということだったので、子供の小学校の朝礼を見に行ってきました。表彰といっても特別なことではなく、娘が通うブリスベンの公立校では毎週かわるがわる20人ほどの生徒が全校生徒の前で小さな賞状をもらいます。で、娘は「単語百語読めたで賞」:-)

2011-11-08 11:49:42
kaz hagiwara(萩原 一彦) @reservologic

2 子供の小学校の朝礼、この日表彰された子の中には「教室で静かにしてたで賞」や「友達に親切にしたで賞」「きれいに絵が描けたで賞」「とにかくがんばったで賞」などいろいろ。とにかくなんでもほめてくれる。

2011-11-08 11:49:43
kaz hagiwara(萩原 一彦) @reservologic

3 豪州の小学校は、日本だと「そんなことで褒めるの?」ということでも褒めてくれるので、日本人の親の中にはそれはちょっと甘いんじゃないかと思う人もいますが、ポイントはそこじゃなくて、日本みたいにみんなに一つのゴールをめざさせるわけじゃないこと。

2011-11-08 11:49:44
kaz hagiwara(萩原 一彦) @reservologic

4 それぞれが、それぞれに好きなことでがんばったら褒めてもらえるというのがオーストラリアの教育で、実際豪州人を見ると、ああ、こう言う教育で育ったんだなあと思えることが多々あります。それから、今日感心したのは校長のお話。

2011-11-08 11:49:45
kaz hagiwara(萩原 一彦) @reservologic

5 娘の通うブリスベンの公立小学校の校長は、朝礼でこう切り出しました。「さっき、友達を突き飛ばしていた子供がいました。その子はいま職員室で座って反省しています。でも、私が言いたいのは、その子のことじゃなくて、突き飛ばされた子がいたとき、まわりが黙って見ていたことです。」

2011-11-08 11:49:46
kaz hagiwara(萩原 一彦) @reservologic

6 「だれかがいじめられているとき、ひとりでも立ち上がってそれはいけないことだと言うことはとても大切なことです。その勇気を持たなければいけません。ひとりひとりが、まず自立して、そして他を助けましょう。自分を思いやり、そして人を思いやるそんな子になってくれる人手を挙げて」

2011-11-08 11:49:48
kaz hagiwara(萩原 一彦) @reservologic

7 みんなが手を挙げたことは言うまでもないわけですが、感心したのは、豪州人の校長が「他人を助けるためにはまず自分がしっかりしなければいけない」と説いたことです。これで連想したのは、旅客機の客室の非常時の手引きにある「まず自分に、そしてそのあと子供に酸素マスク」という注意書きです。

2011-11-08 11:49:49
kaz hagiwara(萩原 一彦) @reservologic

8 「みんなに迷惑をかけるな」でもなく、「自分を犠牲にしろ」でもなく、「みんなと同じようにしよう」でもなく、「まず他人とは違う自分というものをしっかり持って、そして、自分とは違う他人を、勇気を持って助けよう」という豪州の小学校の教育方針には、ちょっと感心しました。

2011-11-08 11:49:50
kaz hagiwara(萩原 一彦) @reservologic

9 僕のTL上で、自分の子供を救おうとする親に対する「みんなをほっといて自分と自分の家族だけ安全なところへ逃げるのか」という批判を見ましたが、そこに僕はは「みんないっしょ」に対する根拠のない期待感とそれを裏切られたと感じる不平感を感じました。

2011-11-08 11:49:51
kaz hagiwara(萩原 一彦) @reservologic

10 でも、まず自分が、自分の家族がしっかりしないと、他人を助けられないという豪州の考え方の方が、僕にはしっくり来ます。「みんな」の中に埋没して、そこから出て行く「ひとり」に不平をもらすのではなく、自分も「ひとり」としてしっかりする方を選んだ方がどんなにいいか。

2011-11-08 11:49:52
kaz hagiwara(萩原 一彦) @reservologic

11 以上、とりとめもなく、娘の小学校の朝礼で思ったことでした。

2011-11-08 11:49:53