オウム事件と理系エリート

オウム事件の原因とは何だったんだろう?
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九曜 @navagraha_

利根川進『精神と物質』なついわー//.rio_air27 さんの「生物学の知識0の人にもDNA・RNA・タンパク質の関係を5分で分るように説明してみる」をお気に入りにしました。 http://t.co/iGaTF0Yw

2011-11-14 21:47:41
九曜 @navagraha_

かれこれ十五回くらいは読んだかね。ラストがまた美しくも空恐ろしい。まさに『精神と物質』。理系の「極限な感じ」をみた。 // 精神と物質―分子生物学はどこまで生命の謎を解けるか (文春文庫) 立花 隆 http://t.co/ttIysUrc

2011-11-14 21:51:25
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九曜 @navagraha_

あのラストには、私は、オウムの一連の事件を思わずにはいられなかった。もしかすると今ほとんど同じ問題の変奏を見ているのかも知れない。『オウム』が、私の科学観の中で全く総括されてない。

2011-11-14 21:55:27
九曜 @navagraha_

あった。この本は私にとっても割と重要な一冊なので、本棚の割と浅いところにある。 http://t.co/Q5xxPAdg

2011-11-14 22:29:23
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九曜 @navagraha_

付箋が三つだけ残っていて、見返すと、p99クローン選択説の図、p148免疫と抗体の基礎説明パート、p178「食細胞」「生殖細胞と体細胞」「ミエローマ」「クローン」などの註。これは学部の時に前のを全部取って貼り直した感じだな……。

2011-11-14 22:33:47
九曜 @navagraha_

「(立花)心理の揺れ動きね、それも一つの精神現象ですね。さっきの話に戻ると、この心理的揺れ動きも、いずれ物質レベルに還元した説明が可能であるということになりますか。」「(利根川)ウハハハ。そうだね、いずれ説明がつくということになるだろうね」 『精神と物質』(文春文庫/p330)

2011-11-14 22:37:25
九曜 @navagraha_

これには勿論然るべき前フリがあって(例えば直前に利根川先生は「[超越的なものに]関心はありますが、非常に強い疑心を持って対処します。神のようなものが存在するとは思っていない」と発言)、本のラストとして実に綺麗な「お仕舞い」になっているのだが、初読時、私は非常に考えてしまった。

2011-11-14 22:42:09
九曜 @navagraha_

あのとき、カルトに身を投じた「理系エリート」たちは、この超越的なるものにどのように期待し、なぜ適切な疑心は溶けて消え去り、科学で一体どのような信仰や救済に近づけると信じたのか。どうして無差別テロを己に赦せたのか、それが狂信というものだと言われたらそれまでだけど。

2011-11-14 22:47:19
九曜 @navagraha_

先日読んだ『科学と神秘のあいだ』には「科学が人生の大事なことを教えてくれないのでがっかりしたのかも」と書かれていたが、それは私の印象とは少し違った。彼らががっかりしたとすればそれは世間/世界に対してだったのではないか。そういう感じはする。カルトって不安不満を喰うものだから。

2011-11-14 22:51:09
九曜 @navagraha_

「科学にがっかり」ではなく「世間にがっかり」して、それに対し心から信ずる宗教的対抗を実践するために持てる科学の素養を惜しみなく注ごうという、やはり挫折ではなく大きな情熱の物語だったのではないか。自棄ではなく、心血注いだ信仰であったという気がする。

2011-11-14 22:53:14
九曜 @navagraha_

「いずれ説明がつく」、「いずれ明らかになる」、自分たちの正しさが、それで報われる。そういう信仰だったのではないかと、まあ碌に資料にも当たらない私の、それこそこれは「印象」であって事実関係では全くないのだけれど。いつ科学の「精神」から離れたのか。時々考える。

2011-11-14 22:56:23
九曜 @navagraha_

やっぱり、彼らはあのカルトを信仰していたのと同時に、「科学(ただし彼らの思う科学)を強く信じていた」のだろうという印象が拭えないんだよね。放擲しなかったのだから。信仰を支える手段としてああまでも重用され実践的にも活用したのだから。

2011-11-14 23:02:34
九曜 @navagraha_

まとまんねー。もう十年以上も。腰据えて考えてもこなかったしな。そうして曖昧にしといたツケが今来たのかもって感じはしてる。「不安」と「物語」が強敵過ぎる。

2011-11-14 23:05:57
とある理系の民族問題(El_Fire) @El_Fire

【1】オウム真理教に理系エリートが入った理由の1つとして、理系エリートにありがちな欲求=ラプラスの悪魔がある。ラプラスの悪魔=全ての法則と全ての初期値が分かれば完全な未来演算ができるという理論は、量子力学の登場によって完全に打ち砕かれた思想。 QT @navagraha_

2011-11-14 22:55:46
とある理系の民族問題(El_Fire) @El_Fire

【2】科学を志す以上は、この世の中を説明し尽くそう、予測可能なものにしようという感情がある。しかし、科学的に厳密であればあるほど、曖昧さや揺らぎがはっきりと見え、全ての事物は確率的にしか語りえない。 QT @navagraha_

2011-11-14 22:59:36
とある理系の民族問題(El_Fire) @El_Fire

【3】ある意味において、科学はその大目的である『この世界の解明』について、完全に敗北してしまったと言うことも出来る。では満たされない欲求はどうなるか。大多数は、曖昧さを認め、それでも漸近的に真実に近づこうとする。 QT @navagraha_

2011-11-14 23:04:01
とある理系の民族問題(El_Fire) @El_Fire

【4】もう一方では、絶対的な何かを信仰しようとする。例えば、それがオウム真理教であったり、或いは他の宗教の盲信であったり。或いは一部のニセ科学もそういう流れだ。 QT @navagraha_

2011-11-14 23:08:12
とある理系の民族問題(El_Fire) @El_Fire

【5】結局、絶対的なものを求める中で、たまたまオウム真理教という、魅力的な絶対性に出会ってしまった。それが運の尽きとも言える。あとは、その絶対なものの言いなりになってれば欲求は満たされる。 QT @navagraha_

2011-11-14 23:11:08
とある理系の民族問題(El_Fire) @El_Fire

【6】そこに正義というエッセンスをふりかけてやれば、良心も誤魔化せる。良心のストッパーが無くなった以上、『絶対的』なもののためには大量殺人だって犯すようになる。最初は単なる優秀なだけの一学徒だったのにな。【終】 QT @navagraha_

2011-11-14 23:15:40
九曜 @navagraha_

@El_Fire ありがとうございました。「解明と漸近」という語はとても分かりやすかったです。「科学とは何か」「大きな答えを求めてしまう危険性」ということについて、今後とも忘れず考えていく必要があると感じます。

2011-11-14 23:31:00
九曜 @navagraha_

そこで気になるのは共和国の「科学者」ですよにゃー。来るべき南北統一だか崩壊だかの後、それは一体どのように個人の中で処理されるのか。暴論言ったら大枠でオウムの科学者とそれほど変わらんところもある、選んで入ったんじゃなくその国に生まれちゃったという大前提の差はあっても。

2011-11-14 23:35:49
とある理系の民族問題(El_Fire) @El_Fire

@navagraha_ 本当にそう思う。ここを曖昧にしたままにすれば、またオウム事件のようなことが起こるだろうと思う。

2011-11-14 23:36:31
九曜 @navagraha_

@El_Fire あの歴史的事件から十数年も経って、今また想定以上の「科学関連の災厄」に見舞われている訳ですけど、前の経験がしっかり生かされているという感じがあまりしないのが、どうにもぞっとするんですよね。自分も考えてこなかったなあと思って、深く反省しています。次に生かしたい。

2011-11-14 23:43:39
九曜 @navagraha_

せっかく手に取ったから、『精神と物質』はもっかい読みましょうね。私の記憶もそうとうアヤシくなってきてるし(笑)

2011-11-14 23:46:36

コメント

nekosencho @Neko_Sencho 2011年11月16日
文系に支配される理系って悲劇がここにも
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言葉使い @tennteke 2017年3月1日
オウムどころではなく超常現象のビリーバーさんがバラエティ番組でやっつけられてガリレオ裁判を引き合いに出して「いつか私の正しさが立証される」と言っていたけど、NHKのガリレオ特集では「ガリレオの言っていたことは、科学の根本は観察と実験にあり、神の御心のあるのではない」と言っていてずっこけました。ビリーバーさん、観察も実験もダメダメじゃん…
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