HDR写真について

ハイダイナミックレンジとはなんぞや、それは写真として正当なのかというとてつもない大きな話題(嘘です)
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後藤寿庵 @juangotoh

号外 : Topaz Adjust 5 リリース。30%割引セールもやってるよ。 | HDR Works http://t.co/EarxCSq3 via @cafecico

2011-11-19 03:55:00

ちょとわかりにくいけど、この写真は+-3Evのブラケット撮影した三枚を合成し、仕上げにTopaz Adjustで加工してあります。Topaz Adjustというソフト自体はRGB各16bitもしくは8bitの画像を処理するもので、暗部を持ち上げたりハイライト部分の階調を保護したりする機能はありますが、このソフトがすなわちHDRというわけではありません。

ただ、それらの加工をする際、もとが8bitのjpegイメージだったりすると階調が維持できず破綻したり、暗部ノイズが強調されたりするので、あらかじめできるだけ16bitの階調をフルに生かした画像を用意すると綺麗に加工できます。

そのための手段が多段階ブラケット撮影した画像を合成することで、それにはPhotoshopのHDR Pro機能や、Photomatixというソフトを使うのが一般的です。

あずま みくに提督 @ucf10

どこか記憶の奥のほうにしまってあるような光景ですね RT @juangotoh Topaz Adjust5で加工した写真 http://t.co/CPDrzSm9

2011-11-19 04:02:34
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後藤寿庵 @juangotoh

@ucf10 駄菓子屋のトタン壁にコカコーラの看板で受けた印象ってのが「わっ」って感じなわけですが、写真とってみるとそれほど印象通りにはなってくれなくてただの通学路なんですよね。そこでこのフィルター通すとイメージが強烈に増幅されるんです。

2011-11-19 04:11:05
後藤寿庵 @juangotoh

まー、HDRってすごい広い表現なんだよなー。ギトギトに彩度を上げたり空を暗く落としたりってのがHDRってわけじゃなくて、そもそもは人間が見たイメージに近い映像を作るってとこから始まってて。

2011-11-19 04:14:10
後藤寿庵 @juangotoh

人が風景を見るときに、太陽の光が当たってるとこと、影になってるとこ、わりかし両方ディティール見えてるわけです。空が真っ青で影の中の陰影も区別できる。ところが写真をとってみると空を青くすると影が真っ黒、影のディティールにあわせると空が真っ白ってな具合。

2011-11-19 04:15:55
後藤寿庵 @juangotoh

フィルムやイメージセンサの記録できるダイナミックレンジが狭くて、すぐ黒く潰れるか白く飛んでしまうという問題が根源にある。

2011-11-19 04:17:46
あずま みくに提督 @ucf10

@juangotoh そもそも撮像素子のダイナミックレンジが肉眼の足元にも及ばないというのが悩みの種で、HDRと言う補完技術が必要な発展途上のデバイスとも考えられますね。

2011-11-19 04:19:18
後藤寿庵 @juangotoh

逆にイラスト描くときに写真のように陰部を真っ黒に描くと以外にリアルに見えちゃったりもするんだけど、これは写真に慣れてる我々の印象によるもの。

2011-11-19 04:19:39
後藤寿庵 @juangotoh

HDRは基本的に露出を変えて撮影した複数の画像を合成して暗部のディティールも出し、明部の色調も飛ばさないという技術ね。

2011-11-19 04:23:18
後藤寿庵 @juangotoh

単純にトーンカーブをいじってディティールをだそうとすると全体に灰色っぽくなって眠い画像になったりしがちだけど、HDR合成の場合は画像の中で明るく撮った画像の暗部と暗く撮った画像の明部を合成する形になるのでその境目をぼかした結果境界に光が生まれたりする。

2011-11-19 04:26:29
後藤寿庵 @juangotoh

HDRは輪郭に沿った光彩が強調される手法と考えられてたりするけど、もともとのダイナミックレンジを広げて明部も暗部も出そうという発想からするとそれはむしろ邪道。

2011-11-19 04:27:57
後藤寿庵 @juangotoh

iPhoneとかのHDRは本来のダイナミックレンジを拡張しようという発想ね。変な光彩は出さず、露出を変えた画像を重ねてうまく自然に見えるように作ってる。

2011-11-19 04:30:39
肉だわし @t_sano

買う。と、思ったら写真屋プラグインか…⒋0しか持ってないけど動くのだろうか(^_^;) RT @juangotoh: Topaz Adjust5で加工した写真 http://t.co/cpnrwtgE

2011-11-19 04:31:09
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後藤寿庵 @juangotoh

フジフィルムのEXRセンサーでのダイナミックレンジ拡張にいたっては、二枚撮影するんじゃなく一回の撮影で素子を使い分けてダイナミックレンジを拡張するもの。あれみんなHDRとは思ってないけど、理想的なHDRだよね。

2011-11-19 04:32:50
後藤寿庵 @juangotoh

HDRでトーンマッピングする際に彩度もエリアごとに強調してみたいなギトギト作品を生み出したのはフランスらしい。あれでHDRのイメージがすごく焦点の定まらないものになった。けどまあ綺麗だからいいかww

2011-11-19 04:35:15
後藤寿庵 @juangotoh

えとね、写真がデジタルになってから、いくらでも彩度やらコントラストやらあとから調整できるものになったわけです。でもそれ写真のジャンルとしてはなんかよろしくないという印象があった。

2011-11-19 04:37:59
後藤寿庵 @juangotoh

あらかじめセットしたフィルムと、露出で記録された絵をできるだけ忠実に表現するのが写真という印象があるよね。後処理は邪道な感じ。

2011-11-19 04:39:26
後藤寿庵 @juangotoh

でもフィルムの時代でもコダックの黄色が強いフィルムとか、フジのベルビアみたいなギトギトのフィルムがもてはやされたり、「本当の色」とかあんまし関係無かったりするんだよね。印象を強調するフィルムが良いフィルムだったわけで。

2011-11-19 04:41:05
後藤寿庵 @juangotoh

んで、デジカメ時代でもカメラ内のプリセットイメージはOKという段階があって、いまのデジカメはリバーサルフィルム調とか銀残しとかのプリセットを持ってたりする。

2011-11-19 04:43:31
後藤寿庵 @juangotoh

フジのカメラなんて、プロビア、アスティア、ベルビアそれぞれのフィルムに近い発色するモード持ってたりするよね。

2011-11-19 04:45:31
後藤寿庵 @juangotoh

それがOKなら後処理で色味や彩度、コントラストをどう変えても写真としてOKなんじゃないかな

2011-11-19 04:46:42
後藤寿庵 @juangotoh

実はルネサンス期の絵画とかって結構リアリズムの追求も始まってて、かつ写真普及以前なので、写真的なものがリアルっていうイメージが出来てない分面白みがあったりする。見て描いてるので暗いところも明るいところも結構ディティール描き込んでたりして、あれはHDR写真に近いかもね。

2011-11-19 04:53:41
後藤寿庵 @juangotoh

逆にエアブラシの普及と共に完成された20世紀末のスーパーリアリズム絵画って、レンズのボケを再現したりしてて物によっては写真過ぎると思ったり。

2011-11-19 04:55:06