茂木健一郎(@kenichiromogi）さんの連続ツイート第3148回「大好きな作家の代表作でまだ読んでいないのがあると気付いたのは新大陸発見に相当する快事」

茂木健一郎 @kenichiromogi

連続ツイート３１４８回をお送りします。文章は即興で書いています。本日は感想です。

茂木健一郎 @kenichiromogi

今、お風呂の中で読む本は内田百閒の『阿房列車』である。ヘビロテで何回も読んでいる・・・と思っていたのだが、先日、「第三阿房列車」を読み始めたら、あれ、これ初めてだと気付いた（笑）。阿房列車シリーズ、全部読んでいたと思っていたのだけど、まだのテクストがあったのだ。

茂木健一郎 @kenichiromogi

ぼくはぼんやりしているから、内田百閒の阿房列車が全部でどれくらいあるのかちゃんと調べていなくて、だからコンプリートしているかどうかも実は認識していなかったのだが、大好きな作家の代表作でまだ読んでいないのがあると気付いたのは新大陸発見に相当する快事だった。

茂木健一郎 @kenichiromogi

その『第三阿房列車』の中に内田百閒の師匠の夏目漱石についての愉快なやりとりがあった。漱石ファンが「私は漱石先生を崇拝していますが、夏目漱石の吾輩は猫であるを、漱石の猫と言ったり、逆に猫の漱石と言うこともあります」と言うのである。それを受けて内田百閒が、

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（承前）「内田百閒の阿房列車とも言うけど、百閒の阿房、阿房の百閒とも言う」と言うのだけれども、その調子がさすがに面白く、ヘビロテで『阿房列車』シリーズをコンプリートしていたと思い込んでいた私が未読のものがあることに気付いたのは、まさに阿房の茂木だと思ったのだった。

茂木健一郎 @kenichiromogi

ところで、「阿房」という言葉は、確か中国かどこかにあった阿房宮？　みたいなのに由来するといううっすらとした認識はあるのだけれども、例によってぼんやりとしている私は、それをちゃんとググらないで、あるいはChatGPTしないで、この文章を書いている。

茂木健一郎 @kenichiromogi

以上、連続ツイート３１４８回、「大好きな作家の代表作でまだ読んでいないのがあると気付いたのは新大陸発見に相当する快事」をテーマに５つのツイートをお届けしました。