畠山直哉の被災地の写真について

@IHCINIKさんの,畠山直哉展の被災地の写真についての呟きと、その後のmurataさんとのやりとり。 参考: 東日本震災の写真 写真家の写真と報道写真の違いはあるのか http://togetter.com/li/197081
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Obinata Kinichi @IHCINIK

畠山展の被災地のシリーズは、すみずみまで空間がある写真で、スティーブン・ショア流にいえばメンタル・レヴェルで空間の深い写真といえる。むしろ、大画面の他のシリーズの殆どは、空間が浅く、平板な絵柄に流れていると思う(ライムワークスは違う)。被災地シリーズ、断然見応えがある。

2011-11-23 16:53:33
村田卓也 @muratata

@IHCINIK 畠山展の被災地シリーズ、後ろ側のスライドショーと併せてすごいと僕も思いました。「メンタル・レヴェルで空間の深い」というのは言い得て妙ですね。

2011-11-23 20:42:14
Obinata Kinichi @IHCINIK

@muratata 被災地シリーズには“手前”というゾーンがあるのが大きいと思います。“手前”があり“向こう”があり“彼方”がある。大画面の作品の多くは“手前”を捨象しているから浅くなる。観者が画面の中に入っていけるような深みを欠いている。

2011-11-23 21:31:43
村田卓也 @muratata

@IHCINIK “彼方”というのがいまひとつピンと来ないのですが、写真展タイトルに通じることなのでしょうか。被災前後の写真の展示方法を変えていたのが効果的に感じました。物理的破壊ではなく時間的切断についての作品になっている気がしました。

2011-11-23 23:14:18
Obinata Kinichi @IHCINIK

@muratata “彼方”とは、画面奥の遠くかなた、ということを云ったの。観念的なことというよりも写真が喚起する空間の広がりのことを云っているのです。村田くんの作品では、視線は彼方に向かっていくことがあまりなく、手前から中景くらいのエリアを見ていることが多いように感じますね。

2011-11-23 23:46:57
村田卓也 @muratata

@IHCINIK なるほど。ありがとうございます。

2011-11-24 00:35:47
Obinata Kinichi @IHCINIK

@heliograph1950 トゥギャッていただいたので付言、僕は畠山氏のある時期からの展開に共感できず、どこか空疎な部分を感じていたのですが、被災地の写真を前に佇み、何というか、自ずと見ることに身が入りました。大傑作などと騒ぐつもりはなく、しかし繰り返し眺めたい写真です。

2011-11-24 02:43:18