アフガニスタンの復興支援における日本の位置
JICAシンポジウム、青学でのアフガニスタン安定化のセミナーに参加して考えさせられたのは、日本の国際貢献、平和安定化への寄与は国力に見合ったものではない、限定的なものであるということ。基本的には金を出すだけ、現地で頑張っているのはJICA。
2011-12-04 15:05:18アフガニスタンに関して言えば、日本の支援はカブール開発に集中しており、本来もっとニーズがある地域、ローカルコミュニティに対して日本は何もしていない。
2011-12-04 15:06:52日本と異なり村落農村エリアでも活動しているのが韓国。PRT、地域復興支援チームを派遣し病院建設や職業訓練センターに人員を出している。
2011-12-04 15:09:18法的政治的制約がない韓国はアフガンもイラクも日本より軍を派遣し、派遣場所で米軍と共同で活動していた。これはもとより半島で長年積み重ねていたものがある。一方日本(陸は?)は米軍とjointでこれまでやってこなかった。311でもbilateralでありjointではなかった。
2011-12-04 15:13:06安定化支援には様々な問題が、ドナー側にも支援される側にも。前者は主に省庁間機能間(軍、外交官、開発担当)で縄張り争い予算の取り合いがある。後者はアフガニスタンだとコミュニティ、地区、地域の三層があり、非常に複雑。同じ地域でも地区間の溝がある。
2011-12-04 15:19:19ヨーロッパ各国はPRTなどをやるために安定化基金を設置してそこに資金を集約するメカニズムがあるが、日本にはない。また日本の支援はloan中心でgrantの割合が低い。
2011-12-04 15:21:00東ティモールの任務参加は日本のこの領域での転換点。今度の南スーダンに関して野田が自衛隊を出す決定をしているのは要注目。
2011-12-04 15:25:56以上が金曜のセミナーについて頭に残っているのをまとめたもの。復興支援・安定化への日本の貢献は質的にも量的にも包括的なレビューがされていいと思いますし、より戦略的な指針を持ってやる余地があると言えるでしょう。先の10年で人を出し汗を流すケースも出てきましたが、今も資金面が主です。
2011-12-04 15:32:19この安定化・援助開発はブラック教授の「戦争の将来像」とも無関係ではないだろう。インフラを整え、職業訓練を施して自活する能力を養い、警察あるいは司法の質的向上をはかるのは、貧困失業・法秩序の喪失からのコンフリクトを予防するための手段とも考えられるからだ。
2011-12-04 15:41:12予めaidを通じて人々のエンパワーメントをやったほうが、紛争後に人道的介入をやるよりコストもリスクも低いという計算。例えば英国は緊縮財政で軍備も削減したが、aidの予算は保護され逆に増やすプラン。
2011-12-04 15:45:27もちろん批判もある。非効率的な予算の使い方、援助を受ける側の腐敗と怠惰、逆に途上国のオーナーシップ(自助努力)を減退させるのではないか、自国民の福祉を削って(ry
2011-12-04 15:49:56日本や韓国、あと近年アフリカ進出している中国は、学校や橋の建設を自国企業に受注させて云々、というところが。中国:最近は露骨にやることは滅多にない、中国人ではなく相手国の人間を雇い金が落ちるようにしている(そうでないと反発が強く受注できなくなってきている)
2011-12-04 15:56:06さて、私見だが、中国のように資源獲得戦略もあるけれど、復興・ポスト復興の開発発展からビジネスにつなげるねらいを持ったコミットメントが日本には必要。
2011-12-04 16:00:36JICAやNGO、あと政府の人間がちょこっといるだけではダメということですね。投資し、企業が進出し、日本人のプレゼンスを高めないと。
2011-12-04 16:12:07