電子書籍についてのチラ裏

日本の電子書籍のはじまりの時期の話。「出版社は電子書籍に否定的」みたいなニュアンスで伝えられることが多いのですが、守りたいのは既得権益だけじゃないのよってことを伝えたかったので。 出版社主導の電子書籍製作の裏には、対取次&対パピレスみたいな構図もあるんですが、それはまた別の機会にでも。
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ちびくろ参謀 @CSambo

「出版物の原価において紙代が占める割合は6~7割と言われているので、控えめに見積もっても電子書籍が本にとって代われば、従来の価格の半分以下にはなる計算だ。」 http://am6.jp/bZf6RP #book #denshi 出版物積算して原価を調べると抵抗勢力が明白に。

2010-05-19 22:57:46
TAO-TAO @dont_eats

この「原価」っていうのは、「マックのコーラっの原価って20円なんだぜ」というレベルの話なので、人件費や流通経費は含まれていない。ちょっと誘導が乱暴だな。あ、細島氏キタコレ。RT @CSambo 「出版物の原価において紙代が占める割合は6~7割と言われて #book #denshi

2010-05-19 23:20:19
ちびくろ参謀 @CSambo

ご指摘通り。「出版社に提出される積算明細の内訳」でしょうね。 RT @dont_eats: この「原価」っていうのは、「マックのコーラっの原価って20円なんだぜ」というレベルの話なので、人件費や流通経費は含まれていない。RT @CSambo 6~7割 #book #denshi

2010-05-19 23:27:35
TAO-TAO @dont_eats

ちなみにここで叩かれてる細島さんて人はずっと出版社主導の電子書籍を模索してきた人で、電子で利益を出すのがどれだけ大変なのかを知っているからこの発言なんだと思う。こう書くと味方してるみたいだけど、典型的な古狸さまなのでちょっと苦手。RT @CSambo #book #denshi

2010-05-19 23:36:14
TAO-TAO @dont_eats

出版社が電子書籍を模索しはじめた10~12年くらい前、一番の障害は「電子書籍を出したら紙の本が売れなくなる」という内部の懸念だったのね。電子書籍出版社会参加社でも、見栄で参加したはいいけど予算が経たなくて裏金でやりくりしていた会社もあったくらい。 #denshi

2010-05-20 00:50:14
TAO-TAO @dont_eats

色々書きたくなったので、続きはハッシュ無しで書きます。 #denshi

2010-05-20 00:55:43
TAO-TAO @dont_eats

当時のプラットフォームはPCとザウルスが中心で、出せる本も発刊後3年以上経った文庫のみなんてことも。だから、実際にはいくら作り込んであったといってもPCじゃ読みにくいしユーザー層が狭いから紙の本に影響するほど売れない。

2010-05-20 00:56:14
TAO-TAO @dont_eats

いま電子書籍の牽引役の一角を担っているBLも、3年前の作品となると新刊の出ていない作家さん(その一冊だけとか)もいて、編集部も「いま作家に連絡して変な期待を持たれても困る」ということで嫌な顔をされたり。

2010-05-20 00:59:00
TAO-TAO @dont_eats

古い本だと特殊用語(それこそキチガイとか肉屋とか)を直さないといけない事も多くて、OCRしたテキストをWORDからA4の紙にプリントして作家さんに送って確認してもらうことも多くかったのだけど(続)

2010-05-20 01:08:29
TAO-TAO @dont_eats

あるときいまは亡き西村寿行先生から電話が掛かってきて、「いったいこれはなんだ、ルビが括弧に入っているとはどういうことだ。本の体裁になっていないじゃないか!!I井(文庫版発行時の担当編集者)を出せ!!」と激怒されておりまして、(続)

2010-05-20 01:13:49
TAO-TAO @dont_eats

当時の担当者がちゃんと説明できていなかったせいなので、これは同田貫で切られるんじゃないかとヒヤヒヤしたのも今は良い思い出です。が、作家先生がたの電子書籍に関する認知度なんてその程度だったのデス。

2010-05-20 01:18:47
TAO-TAO @dont_eats

電子書籍の認知度が上がったのはΣブックが発表された時だと思いますが、常にΣブックとセットで紹介されるので、一般の方の認識は「電子書籍は機械が無いと読めない」というものだったりしてガッカリ。

2010-05-20 01:32:31
TAO-TAO @dont_eats

そのあたりは、現在のiPadも同じ感じですね。先日専門学校時代の友人から何年かぶりに電話が掛かってきたんですが、電子書籍の仕事をしていたと言ったら、「あぁ、iPadが必要なんでしょ?」といわれて、歴史は繰り返すなぁと。

2010-05-20 01:35:22
TAO-TAO @dont_eats

で、どうにか電子書籍の売り上げで人件費くらいはペイできるようになったのは携帯での読書が出来るようになってから。新潮社さんによれば夜間の閲覧が多いので、寝る前に読む人が多いんじゃないかという分析でした。

2010-05-20 01:39:43
TAO-TAO @dont_eats

携帯での配信については、一般向けのサービスが始まる少しまえに何かのアンケート結果が発表されまして、「携帯電話で本が読めるようになったら利用するか」との問いに十数%が「利用する」と回答。

2010-05-20 01:43:14
TAO-TAO @dont_eats

これについて、私のいたところでは「携帯電話は儲からない」と結論。これにはちょっと異論があって、携帯電話の普及台数を調べて(たしか7000万台前後だったかと)MLにどれだけの潜在的なユーザーが居るのかを投げたんですが、(続)

2010-05-20 01:47:10
TAO-TAO @dont_eats

MLで議論をするなと一喝されてしまいました(汗)。思えば、先日の計算モデルでiPadの普及台数を基準に持ち出したのはこの時の経験からかもしれません。

2010-05-20 01:49:14
TAO-TAO @dont_eats

話は戻りますが、そんなこんなでΣブックが発売された「第一回電子書籍元年」のずっと前から血を吐きながら戦ってきた人たちからすれば、「You!電子で出しちゃいなYo!! 儲かるZe!!」と言われても懐疑的にならざるを得ない。

2010-05-20 01:55:48
TAO-TAO @dont_eats

電子書籍推進派の人が絶対に「儲からない」とは言わないことは、Σブック当時の立花隆氏も同じでしたし、活字文化を守るために始めた電子書籍によって活字メディアを否定することは論外なのです。

2010-05-20 02:01:09
TAO-TAO @dont_eats

物理メディアにこだわる事はアナクロかもしれませんが、書きっぱなしの「同人」ではない、ちゃんと取材を重ね推敲を重ね、表紙の色ひとつに何ヶ日も掛けて作り上げた「商業」としての作品を世に送り出すには電子の市場はまだまだ小さすぎる。

2010-05-20 02:08:58
TAO-TAO @dont_eats

胸を張って作品を送りだすためには電子の分も紙の本で利益を出さなければならない。だからこそ、電子書籍を出せというなら紙の本を守れと彼らは声を嗄らして叫ぶのですよ。

2010-05-20 02:12:19
TAO-TAO @dont_eats

電子書籍の話になると、どうしても紙の本から電子書籍へのリプレースに話が及びますが、これは現場の人間からすれば「カップラーメンがあるのになんで店なんかで高い金払って食ってんの?」というようなモノ。

2010-05-20 02:19:34
TAO-TAO @dont_eats

最初から別々のものとして共存していける道を考えていかないと、紙も電子もダメになると私は考えます。

2010-05-20 02:21:08
TAO-TAO @dont_eats

これは、いま出版社ともパブリともつながりがないから書けることですが、たとえば紙の本を買うと電子版が定価の30%で購入できるようにするとか(できれば無料と言いたいところですが…)。

2010-05-20 02:23:24
TAO-TAO @dont_eats

具体的には、SUICAや携帯電話のIDとユーザーをひも付けし、ID決済で購入すると該当する本(ISBNで管理できると思います)を格安でDL購入できるようにする。500円の本を買うと、150円で電子版がDL出来る(もしかしてIDと提携して消化できるかも?)。

2010-05-20 02:28:44