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【妖怪】のびあがり(見越し入道)について

見越し(入道)、見上げ入道、見上げ坊主、大入道、高入道、高坊主、次第高(しだいたか)、入道坊主、乗り越し(入道)、御輿入道、ノツト坊主…などなど。 「見上げ続ければ大きくなり続ける」系の妖怪について軽くまとめてみました。
ログ
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参考文献
𝑨𝒓𝒎-𝑩𝒂𝒏𝒅 (アルム=バンド) @Bredtn_1et
さて、資料も溜まっているしやってみますかね。今回は「ノビアガリ」について。参考資料は『妖怪事典』(村上 健司著、毎日新聞社、2000)、『図説 地図とあらすじで読む 日本の妖怪伝説』(志村 有弘監修、青春出版社、2008)、
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『図解 日本全国 おもしろ妖怪列伝』(山下 昌也著、講談社、2010)、『鳥山 石燕 画図百鬼夜行』(高田 衛監修、稲田 篤信 / 田中 直日編、株式会社国書刊行会、1992)、『江戸文学俗信辞典』(石川 一郎編、株式会社東京堂出版、H.1)、
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『日本民俗文化資料集成 8 妖怪』(谷川 健一編纂、三一書房、1988)、『東洋文庫466 和漢三才図会6』(島田 勇雄/竹島 淳夫/樋口 元巳訳注、株式会社平凡社、1987)より
資料を基にしたまとめ
のびあがり
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「ノビアガリ(伸び上がり)」とは、愛媛県北宇和郡や徳島県三好郡祖山地方に伝わる妖怪。北宇和郡では川獺が化けるものだとされ、地上から一尺(約30cmくらい)のことろを蹴って目を逸らせば見えなくなるという。
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一方、祖山地方では竹藪の中にいて最初は一尺程度の大きさであるが、次第に伸び上がって竹と同じ背丈になるという。同じ名前で、どんどん大きくなっていくところは共通するが、北宇和郡では正体と対処法が伝わっていること、祖谷地方では出現場所が伝えられているところが異なる。
概要
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なお、こうした「姿を見掛けると、それがどんどん大きくなっていく」という内容が共通する妖怪はわりと多く、色々な名前のものがいる。
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「見越し(入道)」「見上げ入道」「見上げ坊主」「大入道」「高入道」「高坊主」「次第高(しだいたか)」「入道坊主」「乗り越し(入道)」など。中でも一番有名な名前は「見越し入道」だと思われる。ミコシの文字が転じたのか「御輿入道」なるものもいる。
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名前もさることながら、「見ていると大きくなる」という要素は大体共通していてもバリエーションは豊富なので、順番に見ていくことにする。ちなみに、特別な注記がなければ「見上げるごとに大きくなっていく」のは共通だということにする。
乗り越し
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順番が先の紹介順とは逆になってしまうが、まず、岩手県遠野地方に伝わる「乗り越し」は、初めは小さな影法師のようではっきりせず、よく見ようとすると徐々に大きくなり人家の屋根さえ越えるという。対処法は、下に見下ろすようにすること(『妖怪事典』)。
入道坊主
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「入道坊主」は愛知県南設楽郡や福島県に伝わる。南設楽郡では、初めは三尺ほどの小さな坊主が現れ、近付くと一丈(約3m)にもなるという。対処法はこちらから「見ていたぞ」と声を掛けること。ただし、逆に向こうから言われると死んでしまうという(『妖怪事典』)。
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福島県バージョンでは鼬が化かしているとし、人の肩に鼬が乗っているため見上げると喉に噛み付かれるという。これに出会ったら、肩に手をやり鼬の足を掴んで地面に叩き付ければ良い(『妖怪事典』)…ってさり気なく酷くないか?w
次第高(次第坂)
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「次第高」は広島県厚狭郡、阿武郡と山口県に伝わるという。どちらも人の形をしている。見下ろしてやると低くなるという対処法も一諸。なお、島根県では三瓶山へ行く途中に出るという「次第坂」というものがいる(『日本民俗文化資料集成 8 妖怪』)。
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見ていると大きくなる点は同じだが、のけぞるとのしかかってきて人を捕まえるという(『日本民俗文化資料集成 8 妖怪』)。実力行使に出るところがあるので注意か。
高入道・高坊主
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次は「高入道」。兵庫県、香川県、徳島県に伝わるという(『妖怪事典』、『日本民俗文化資料集成 8 妖怪』)。「高坊主」は似た地域だが、奈良県生駒郡、徳島県、香川県とされる(『妖怪事典』)。
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兵庫県西宮市の高入道は酒蔵の狭い路地に出たという。不意に目の前に現れて大きくなっていった。しかし、物差しを持ってきて一尺、二尺…と数えていくと消えるという。正体は狐狸の類とされた(『妖怪事典』)。
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香川県では狸の仕業とされ、その狸が肩にいるので上を向くな、といわれる。(福島県の鼬が正体とされる入道坊主に近い感じ?)対処法は「負けた、見越した」といってお辞儀をすること。徳島県でも「見越した、見越した」といえば消えるという(『妖怪事典』)。
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『日本民俗文化資料集成 8 妖怪』では、香川県の高入道は海辺の松の木に出るといい、その正体は川獺とされたという。さらに、徳島県名東郡では「隠元」という狸が高入道に化け、相撲を挑むという。人間が相撲に勝つと不漁、負けると大漁になるという。
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