言語学のクラスタで少し主語の話題が議論になっている。静観するかな。自分の研究テーマが敬語であるということもあり、主語は少しだけ問題になる。例えば山田孝夫(1924)『敬語法の研究』では、敬語の人称説が出てくるし、敬語の人称の機能は問題になるからな。
2010-05-20 01:12:04たまには日本語学徒らしいことをつぶやくならば、先の山田1924は石坂正蔵(1951)「敬語的人称の概念」で批判的に継承される。ここから人称説はいっきに現代まで下り、菊地康人(1997)『敬語』まで目立った研究がない。
2010-05-20 01:20:40主語といえば三上章の議論は脇に置くことができないとは思うが、その三上が人称説については殆ど触れていないということは滝浦真人(2005)『日本の敬語論』でも指摘されているように、面白いと思う。人称説と主語の議論はかなり相反するので議論の観点としては、面白いだろう。
2010-05-20 01:24:14|ω・)…… RT @s_locarno: あまりにもたまにしか言語学的なことを言わないので、気付かれないで終わりそうだが
2010-05-20 01:30:33いらっしゃった! RT @dlit: |ω・)…… RT @s_locarno: あまりにもたまにしか言語学的なことを言わないので、気付かれないで終わりそうだが
2010-05-20 01:31:31ふふふ。でも滝浦(2005)の該当箇所をおそらく読んでない(記憶に無い)ので単に絡めないのでした(^^; RT @s_locarno: @dlit あ。ばれてるw
2010-05-20 01:38:17ここまでいったのであれば、もう一つ挙げるべき人称説と主語の議論といえば、原田真一(1976)「Honorifics」を挙げなければ。統語論からの敬語の検討でこれに勝る研究を見たことがない。この論文の中で原田は尊敬語を主語敬語、謙譲語を目的語敬語と統語論的な観点から分類している。
2010-05-20 01:37:03さすがに原田の議論を140字で解説するのは無茶なので、簡単に滝浦2005を参考にしてまとめるとしたら、やはり時枝の「詞の敬語」「辞の敬語」の分類を統語機能から整理して、説明したものといえる。
2010-05-20 01:38:57偉そうにつぶやいてみたが、自分自身が生成文法や統語論については無知なので原田の議論を含め、人称説は正直未消化…。自分の興味はどちらかといえば、語用論なので…(汗)。まあ、個人的なつぶやきだから許される…はず。言語学クラスタは無知な人にも優しい…はず。
2010-05-20 01:41:14最近は「自分」との照応を主語のテストとして認めない人が増えましたが、尊敬語化はまだ認める人が多い印象が。謙譲語は目的語敬語ではなくて非主語敬語だという説も。 RT @s_locarno: 主語…原田真一(1976)「Honorifics」…尊敬語を主語敬語、謙譲語を目的語敬語…
2010-05-20 01:45:07@dlit 統語論という観点ではまったくオラは歯が立ちませんwただ、敬語自体も「丁寧語化」しているなど、必ずしも主語と尊敬語の関係を強固なものとして見ていいのかは、疑問に思えますが…。先生に対して「途中で雨がお降りになってましたか?」と聞いたりするのは、許容されますしね。
2010-05-20 01:56:42なるほど。一方で、「(私が来る)途中で雨がお降りになっていました(よ)」はやはりダメな気がするので、単純な丁寧語にはなりきれておらず、やはり尊敬対象の聞き手に関連することが重要なのかと思いました。 RT @s_locarno: @dlit …「途中で雨がお降りになってましたか?」
2010-05-20 02:04:34もちろん、常に尊敬語化が構文上の主語を志向するという主張は弱められる(べき)、という方向は変わらないと思います。「主語」から「聞き手」へのシフトみたいなことがあるとすると面白いですねー RT @s_locarno: @dlit …「途中で雨がお降りになってましたか?」
2010-05-20 02:08:14あと、その変化が「丁寧語化」とみなせる(そのような軸上に位置づけられる)のか、はたしてその先に純粋な?丁寧語化が待っているのか、というところも面白い論点かと思いました。 RT @s_locarno: @dlit …「途中で雨がお降りになってましたか?」
2010-05-20 02:10:45|ω・`)深夜にコソーリ わたくし卒論が料理書の文体という異端派なのですが。料理文でも、三上がどうの助詞「は」だのがちらちら出てきてました。三上論だと料理文における読者への敬意だったり「召し上がります」なんかの表現が誤用になってしまうので個人的にはなんだかなあという。
2010-05-20 02:08:48三上は目の付け所とかアイディアとかはやはりすごいと思うのですが、各論で詰め切って(詰め切れて)ないところはちょこちょこあるので… RT @hara_aya: |ω・`)深夜にコソーリ …卒論が料理書の文体…。料理文でも、三上が…。三上論だと…なんだかなあという。
2010-05-20 02:18:28なので、僕は三上を祀り上げる人の感覚がよくわからない。三上を受け入れた上で乗り越えてきたのが今の日本語学のはずだが。 RT @dlit: 三上は目の付け所とかアイディアとかはやはりすごいと思うのですが、各論で詰め切って(詰め切れて)ないところはちょこちょこあるので…
2010-05-20 02:22:00@dlit それは思います。対格型の文、しかも料理の文なんて三上の論じたいところの末節にすぎなかったのでしょうし。しかし奇妙なテーマを選択してしまったために他に文献がなく、かといってうまく乗り越えられず、というのが卒論の反省ですw
2010-05-20 02:25:25それはきついですねえ(^^; 料理文はその後の研究が出てなかったのか… RT @hara_aya: @dlit それは思います。対格型の文、しかも料理の文なんて三上の論じたいところの末節…。しかし奇妙なテーマを選択してしまったために他に文献がなく、かといってうまく乗り越えられず…
2010-05-20 02:37:25