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スリー・ダーティー・ニンジャボンド #1

翻訳チームによるサイバーパンク・ニンジャ活劇小説「ニンジャスレイヤー」リアルタイム翻訳 (原作:Bradley Bond-san & Philip Ninj@ Morzez-san) ニンジャスレイヤー公式ファンサイト「ネオサイタマ電脳IRC空間」 http://d.hatena.ne.jp/NinjaHeads/ 続きを読む
書籍 文学 ニンジャスレイヤー
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Ninja Slayer / ニンジャスレイヤー @NJSLYR
第二部「キョート殺伐都市」より:「スリー・ダーティー・ニンジャボンド」
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「ナムアミダッハイ」ボンズが怪しげな作法で弔いの儀式をそそくさと済ませると、陰気な面構えの村人達は硬い土をシャベルで掘り返しては、死体に土を被せて行った。傷だらけ、血みどろの死体である。川向こうの村の人間だ。このオタカラ村のゲートを越えた時、既に彼の意識は無く、そのまま死んだ。1
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村人達は恐ろしい予感を秘め、互いの目を見交わした。死んだ男はその手にオリガミメールを握りしめていた。字が読める村長の元にメールは渡った。この後の会合で皆に発表があるだろう。だが内容ははなから察しがついた。SOSの類いだ。あのカタナ傷、銃創。つまり隣のチョジャ村は……。 2
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地平を洗う断崖の下は死の荒野セキバハラ、あの呪われた大地にあえて踏み込むものなどいない。いわばこの乾いたヒースの野は、キョート・ワイルダネスにおけるポイント・オブ・ノーリターン、かつては採石場として人の流れも活発であったが、今となってはサンズのほとりめいた暗い世界である。 3
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「奴ら、ついにこのあたりまで……」「実際おしまいでは……」「ヤバイ」ボソボソと呟く声には疲労と苦悩が滲む。彼らにもとより日々の喜びや希望など無い。しかし、それを嘆く生活すらも、今まさにおびやかされようとしているのだった。最近になってこの広野へ現れた、あの呪われた盗賊団……! 4
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「ブッダァは救うゥよ!」物狂いで知られる老婆が地面に身を投げ出した。葬儀を嗅ぎつけて現れたのだ。「三にィンの!戦士を遣わす!じゃもんで」「ババァ!うるせえぞ」一人が石を投げつける、老婆は敏捷にこれをかわし、遠くから唾を噴いた。「ブーッ!ブーッ!」「ええい」「ほっとけ、全く」 5
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村はずれで葬儀を終えた男達は肩を落として村の会議場へ足を向けた。会議場の前には四頭のサイバー馬がつながれている。余所者である。男達は顔を見合わせ、「村の笑顔はいっぱい」と書かれた汚いノレンをくぐった。 6
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「ドーモ、ご苦労だった」日焼けした痩せた老人が男達にアイサツした。村長である。彼とともにタタミでチャブを囲む四人の厳めしい男達は村人達を見やり、座ったまま、帽子を傾けて軽くオジギした。「ヨージンボーのヤマモト一家の皆さんだ」と村長。「ワシが呼んだ」 7
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四人は使い込まれた旅装、カタナやジュッテ、リボルバーをこれみよがしに身につけ、手練れめいていた。「なんと」「対応がハヤイですね!」男たちの顔が輝いた。「ワシは以前から警戒しておったのだ。結果的に素晴らしいタイミングで間に合ったぞ」村長が力強く言った。 8
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「マネー、マーネー、マァーネー!」喜びにわきかかった村人を遮るように、頭目のヤマモトが強調した。「そして!セックス!」「アイエッ……」歓声は静まり返った。「……承知しております」村長が目を伏せて頷いた。「大丈夫です」 9
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戸口に立つ若い娘が身を固くした。ヤマモトは下品に舌なめずりした。「おう、おう。あれよ。あれ。マイコではああはいかん。オボコ!」「ヒッ……」「ハイ」村長は頷いた。「孫娘のワタアメです。あれがお相手を」「今夜からだぞ。ワシら四人の相手だ」「ハイ」 10
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ワタアメは助けを求めるように、男衆の中の若い一人を見た。若い男は口を開き、何か言おうとした。だが村長が彼を睨み、無言で黙らせた。「まあ、その、なんとかいう野盗どものことなど、ワシらに黙って任せておけ。報酬あらばワシらは千人力。特にセックスを絶やすなよ」「……ハイ」 11
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その時である!「ブモオオオオ!」表でバイオ水牛の吠え声!つながれているサイバー馬たちも蹄を鳴らし、いなないている。いくつかの悲鳴!そして破壊音と哄笑!「ヒャーハハーッ!」「アイエエエ!」「き、来た!もう来たんだ!ヤバイ!」誰かが震え声で言った。「センセイ!」村長が叫んだ。 12
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「どォーれ」ヤマモト一家が一斉に腰をあげ、カタナとリボルバーを抜いた。「お楽しみの前の準備運動と行くか」「どうかお願いします!」「どけッ!」入り口近くでまごまごしている村人達を蹴散らし、四人のならず者は屋外へ飛び出す!直後!「イヤーッ!」「アバーッ!」ヤマモトの首が切断! 13
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ヤマモトの首は回転しながら村のゲートの向こうへ消えて行った。ポイント倍点!ならず者の首を刎ねたのは何者であるか?水銀めいた腕先を刃状に尖らせた奇怪なニンジャである。そう!ニンジャ!「ニンジャナンデ!?」ヤマモトの部下が唖然として叫ぶ。そこへ横から襲いかかる柔らかい肉の鞭! 14
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「アイエッ」肉の鞭はヤマモト部下の身体にグルグルと巻きつき、ひょいと無雑作に引っ張りあげると、その先には巨大なバイオ蛙の口が地獄の釜めいて開いている!ナムサン!肉の鞭すなわちバイオ蛙の舌である!ゴクリとひと呑み!「ハハーッ!」蛙の上にまたがるニンジャが愉快そうに笑う! 15
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「ウ、ウオオオーッ!」残る二人のヨージンボーは狂ったようにリボルバーを乱射した。さらに別のニンジャが進み出る。手脚が長く、メンポの奥には白目のない赤く円い瞳が三つある!コワイ!「ウオオオー!」乱射は続く!躱すこと無く銃撃を受け続けたそのニンジャの左腕が千切れ飛んだ!「あれ?」16
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「ザ、ザッケンナコラー!」勢い込んだヨージンボー二人は弾切れしたリボルバーを投げ捨て、カタナを構えた。蛙のニンジャと腕先が刃状になったニンジャは仲間の窮地を何をするでも無く眺めている。三眼ニンジャは残った手で頭を掻いた。「アー……」「遊び過ぎだ、バカめ」蛙のニンジャが嘲る。 17
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「スッゾコラー!」二人のヨージンボーが斬りかかる!三眼ニンジャは切断された腕先を前に伸ばす。すると、ナムサン!トカゲの尻尾再生の早送りめいて、ズボリと湿った音を鳴らし、腕先が再生!「イヤーッ!」「アバーッ!?」繰り出したそれぞれの腕がヨージンボーの心臓を摘出!二人とも死亡! 18
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「兄者たち!この中に人間いっぱいだぜ!」三眼ニンジャは会議場の戸口を覗き込んだ。「アイエエエ!」「ハッハッハァー!」彼らの背後、近くの民家から火の手が上がり、住人が焼け出されてまろび出る!彼らを楽しそうに追うのは猿めいて身軽な数人の野盗……ニンジャではないが何かおかしい! 19
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「ヒャーハァー!」焼け出された老人の背中めがけ、猿めいた盗賊が回転しながら飛びかかる。手にした鉈で首の後ろをざっくりと切断!血が噴き出し老人が倒れる。ナムアミダブツ!盗賊は乱杭歯が生えた巨大な口を開き、死体にかぶりついた!サツバツ!盗賊達の肌は赤紫で、明らかに正気では無い! 20
Ninja Slayer / ニンジャスレイヤー @NJSLYR
ゴブリンめいた赤紫の盗賊達が残虐行為を繰り広げる中、「よおし!よォーし!上首尾だぞ貴様らーッ!」サイバー馬にまたがったさらに一人のニンジャが角を曲がって現れ、会議場前の三人の異形ニンジャに合流した。赤紫の盗賊達は飛び跳ねながらそのニンジャのもとへ集合、ドゲザした。 21
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三人の異形ニンジャもその馬上の新手ニンジャにオジギし、道を開けた。馬上ニンジャはひらりと馬から降り、ツカツカと会議場にエントリーした。村人達はタタミの上、隅にかたまり、震え上がっている。ニンジャはアイサツした。「ドーモ、ゴミども!我々はサヴァイヴァー・ドージョーだ!」 22
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「ワンダラス町」とポップ体でショドーされたゲートをくぐったところで一度立ち止まり、長身の男は乾いた町並みを見渡した。その顔を影の中に隠すつば広帽子も、くたびれたカソック(しかも、どう見てもこの男は聖職者ではない)も泥と埃でひどく汚れており、その身体の周囲にハエがたかっている。24
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コメント

オスツ🍣 @alohakun 2011-12-13 19:25:26
スリー・ダーティー・ニンジャボンド #2 http://togetter.com/li/227212
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