歯周病と糖尿病などの全身疾患との関連

AARP(米国高齢者団体)の報告から、今後の日本の歯科医療について考察しました。
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竹山旭(AKIRA TAKEYAMA) @shientai_akira

コロンビア大学の歯学部について色々調べていたら、結構古いが2006年9月のAARPの報告で日本の歯科医療のあり方について考えさせられる記事を見つけたので、それについての考察を連続tweetする。http://t.co/wgSPbf6S

2011-12-13 09:16:24
竹山旭(AKIRA TAKEYAMA) @shientai_akira

記事は、厚生労働省老健曲計画課認知症対策推進室専門官の佐々木健氏によるもの。 AARPの報告によるとアメリカでは何百万人もの人々が歯科医療機関でのケア(予防処置、保健指導、治療等)を受けていない。それは日本と違い、国民皆保険制度がなく4600万人もの医療保険未加入者が原因との事。

2011-12-13 09:20:31
竹山旭(AKIRA TAKEYAMA) @shientai_akira

歯科をカバーする保険に関しては、さらにその倍以上の1億800万人が未加入。65歳以上の高齢者向けの公的医療保険「メディケア」では、通常の歯科受診は対象外のため、歯科受診できない状況が長年無視されてきた

2011-12-13 09:24:08
竹山旭(AKIRA TAKEYAMA) @shientai_akira

しかしながら昨今、口腔衛生状態が全身疾患に関与している報告が多くある。 代表的なものをあげると歯周病がそうである。歯周病と関連性があると報告されているのは、糖尿病、心臓循環器系疾患、肥満などである。

2011-12-13 09:28:12
竹山旭(AKIRA TAKEYAMA) @shientai_akira

記事にもあるが、ある研究で歯周病の治療を受けた人は、そうでない人よりも医療費が低かった事がわかったとの事。 口腔ケアの重要性についてコロンビア大学歯学部長のira Lamster氏は「歯は60〜80年使うものであるから、歯を意地していくためには十分なケアが必要である」と訴える。

2011-12-13 09:31:34
竹山旭(AKIRA TAKEYAMA) @shientai_akira

また同氏の違う論文では「口腔診査は未診断の糖尿病を発見できる比較的簡便な方法」と報告している。 さてここで日本の歯科医療について考えるのだが、日本は国民皆保険制度を持つため、患者の医療受給は比較的容易であると言える。

2011-12-13 09:35:09
竹山旭(AKIRA TAKEYAMA) @shientai_akira

しかしながら日本の歯周病罹患者数は5000万人、罹患率は8割以上に上るとも言われている。 原因は私の憶測に過ぎないが、国民皆保険制度のシステムに原因の一端があるように思う。 歯科医療保険制度は1960年代の「虫歯の洪水」が社会問題となっていた時期に設立されたもの。

2011-12-13 09:40:37
竹山旭(AKIRA TAKEYAMA) @shientai_akira

よって、治療ありきで点数請求できるといった「出来高制」の制度となった。 ゆえに虫歯が少なくなり、日本人の口腔内環境が改善された現在、このシステムが現状に合わなくなってきている。 大阪地方選で論争されていた、明治維新に設立された制度が時代に合わなくなってきているというのと同じ感じ。

2011-12-13 09:45:56
竹山旭(AKIRA TAKEYAMA) @shientai_akira

本当は予防医療にシフトしていかなければならないにも関わらず、治療しないと食っていけないので、完全な予防に重点を置いた歯科診療体制ではなかなか医院経営が成り立たないのが現実。予防に関する保険点数は著しく低い。

2011-12-13 09:51:04
竹山旭(AKIRA TAKEYAMA) @shientai_akira

さらには歯科医師過剰と言われる現在では、ワーキングプアと呼ばれる職種として有名になってしまった。 また簡便に医療受給できる事から、解くに歯科などの「生命」に直接関連しない分野では患者さん自身も「痛くなってから治療に行く」というスタンスの方が多い。

2011-12-13 09:53:50
竹山旭(AKIRA TAKEYAMA) @shientai_akira

日本は平均寿命が80歳を越え、世界一の超高齢社会である。ただ単に生命寿命を延ばすのではなく、如何に健康寿命を延ばすかがこれからの課題である。歯科医療は、人間が生きるために必ず行う「食」に関わる分野。健康寿命の延長に大きく貢献できると言っても過言ではない。

2011-12-13 09:58:24
竹山旭(AKIRA TAKEYAMA) @shientai_akira

少し話がずれてしまったが、同報告にもあるように、今後の歯科医療のあり方として口腔疾患から全身疾患への積極的な関与が必然と考える。 紹介状などの形式的な医科歯科連携ではなく、江戸時代から日本の医業は開業医制である事を踏まえ、開業医が臨床的に実践出来る連携モデルを構築すべきである。

2011-12-13 10:01:22
竹山旭(AKIRA TAKEYAMA) @shientai_akira

そのためには特に消化器内科医との連携が重要になるであろう。現在の歯学教育でも全身に関連する内容は学ぶ事ができるが、知識としてであり、実践的な取り組みは未だない。 若い世代の歯科医師が、医科歯科連携の臨床的実践モデルを構築していかなければならないと感じている。

2011-12-13 10:04:34
竹山旭(AKIRA TAKEYAMA) @shientai_akira

制度からの改革では遅すぎるため、我々世代が先んじて、この問題に取り組まなければならない。メディア等の歯科に関するネガティブキャンペーンが多くなってきたが、その原因は私達自身にもあったのかもしれない。 患者さんの健康を第一に望むのが、本来の医療従事者の姿だと信じている。

2011-12-13 10:08:24
竹山旭(AKIRA TAKEYAMA) @shientai_akira

以前から、この研究は報告されているが、なかなか前に進まない。 またこの問題の抜本的改革に取り組む賛同者が少ない。(私の感覚です)前途多難であると承知で、これに関して生き甲斐を感じた私は、これに関して生涯学習を続けるつもりです。長々と雑なtweetでお騒がせしました。ありがとう。

2011-12-13 10:14:08
竹山旭(AKIRA TAKEYAMA) @shientai_akira

どうぞ。HealthDayの記事です。 http://t.co/0GI9LM1D RT @norishiroyukiya 参考文献も提示しましょう。専門家が見て分かるものを。"@dato_nw: 前提として当然ながら歯科医師免許や医師免許取得者が臨床の場に立つのですよね?ど素

2011-12-13 15:07:02
竹山旭(AKIRA TAKEYAMA) @shientai_akira

PubMedよりLamster氏のpaper abstractのみ(full text希望の場合登録必要)http://t.co/yb9NlICQ @norishiroyukiya @dato_nw 参考になりましたか? 参考文献も提示しましょう。専門家が見て分かるものを。

2011-12-13 15:09:34
ノリシロ @norishiroyukiya

糖尿病患者が易感染性だから、糖尿病未診断の患者が歯科受診を契機に糖尿病と分かる、という趣旨の論文ですよね。途中までですが。 @shientai_akira @dato_nw

2011-12-13 15:41:42
竹山旭(AKIRA TAKEYAMA) @shientai_akira

そうですね、非常に良い質問だと思います。実際に歯科でも関連するのであれば診断可能だったと思います。血液診断してその数値で判断するものですから。ですが、やはり専門医にみてもらうべきだと思います。@dato_nw @norishiroyukiya

2011-12-13 15:42:53
竹山旭(AKIRA TAKEYAMA) @shientai_akira

ですから、仰るような「前兆や可能性をつかむスキルを磨き連携するという形」を目指すべきでしょう。歯周病の治療で血糖値が下がるという報告もありますので、それに関してさらに深い研究が必要になると思います。@dato_nw @norishiroyukiya

2011-12-13 15:45:16
竹山旭(AKIRA TAKEYAMA) @shientai_akira

そうですね。本人が認識していない糖尿病前症および糖尿病の特定に効果的だと報告されています。歯科を受診される患者さんは他科と比較して年齢格差がないため、口腔内審査は糖尿病蔓延と戦う比較的簡単な手段と言えます。@norishiroyukiya @dato_nw

2011-12-13 15:48:43
竹山旭(AKIRA TAKEYAMA) @shientai_akira

筆頭著者である准教授のEvanthia Lalla氏が、「早期治療により多くの重篤な合併症発症を制限できることから、長年にわたり糖尿病の早期発見が医学および公衆衛生上の焦点だった。続く @norishiroyukiya @dato_nw

2011-12-13 15:52:10
竹山旭(AKIRA TAKEYAMA) @shientai_akira

糖尿病前症での比較的簡単な生活習慣の変更で、糖尿病への進行を防ぐことができることから、糖尿病前症の患者を特定することも重要である」と。 糖尿病を疑って口腔内診査をするのと、ただ歯周病だけの診査では多大な差があると思います。 @norishiroyukiya @dato_nw

2011-12-13 15:53:41
ノリシロ @norishiroyukiya

糖尿病合併症として易感染性から歯肉炎を繰り返すしたり、虫歯を繰り返すことはあり得るので、歯科医師が糖尿病に関心を持つのは大事でしょうね。"@shientai_akira: ですから、仰るような「前兆や可能性をつかむスキルを磨き連携するという形」を目指 @dato_nw

2011-12-13 15:53:50
ノリシロ @norishiroyukiya

臨床家としては立派だけど、商売人としてはリピーターを減らすというこの国の矛盾にぶつかりますな。予防医学には点数がつかない。"@shientai_akira: 糖尿病前症での比較的簡単な生活習慣の変更で、糖尿病への進行を防ぐことができる(略 @dato_nw"

2011-12-13 15:57:03