曽根「どの学問領域で勝負するかが重要。僕は科研費の社会科学領域に「複合新領域」というのを作ったほうがいいと思う。それは「総合政策」と同じイメージ。ディシプリンを越えた研究を受け付けるべき。」
2011-12-13 09:45:21曽根「基礎があって応用があるのではない。経済学の応用が政策学なのではない。政治学でも経済学も行政学も基礎は確かにある。社会科学にとっての応用は「臨床」である。基礎があるからと言って、臨床の問題に対応できるわけじゃない」
2011-12-13 09:48:16曽根「現実に起きていることは何なのか、ということから理論化が始まる。机のうえで導きだされた純粋理論と、現実の社会現象の分析から導きだされた理論との間には、真剣なぶつかり合いがあるべき」
2011-12-13 09:50:59曽根「社会科学には、課題(テーマ)があっても手法がない人が多い。現地に行けば課題がわかるというのは、手法ではない。手法があるか否かが、学者とノンフィクションライターの違い。」
2011-12-13 10:10:54曽根「先行研究をレビューする意味は、自分がいかに過去の成果に上乗せしたかを明示するため。研究は過去との差分である。一言で自分の研究にどんな差分があるかを言えないといけない。過去の紹介だけしても全く意味ない」
2011-12-13 10:14:26曽根「研究の構成要素は、テーマ(対象)→分析方法→データ→分析結果の解釈→インプリケーション。テーマ選びがいちばん大変。ひとがやったことがないテーマなんてない。良いテーマなんてそうそうない。世界中の学生がこれで悩んでいる。」
2011-12-13 10:17:36曽根「研究でまずやるべきは、過去の蓄積をしっかり見ること。過去の蓄積の上に自分の研究で何を積み上げるのか、その文脈をつくる。文脈は必ずしもディシプリンにべったり寄り添ったものではなくても良い。」
2011-12-13 11:21:54曽根「研究の独創性について。独創性とひとりよがりって何が違うのか。唯一にして最大の違いは、それを評価する人がいるかどうか。独創的な研究は、過去の蓄積と比較して『独創的』と評価される。だからこそ、蓄積のレビューとそれへの積み上げを明示することが重要なのだ」
2011-12-13 11:28:11