女性誌の付録と毒を抜かれていく「小悪魔ageha」について

Kaya Hojo @kaya_hojo

元総合編集長の中條氏は「編集の仕事は麻薬のようなもの。納得のいくネームができるとそれ以上のネームを考えたくなる。書けないと苦しくなる」と言ってたけど、今のagehaからは、以前の「時々変な方向へ行っちゃうこともあるけど妙に目が離せないコピー」が消えた気がするのです

Kaya Hojo @kaya_hojo

今月号のagehaで残念だったのは「さとみんX'mas24daysラブコーデ」特集と「age嬢のお部屋特集」。クリスマスまでに彼氏を作る着回しコーデって今時、部数の落ちたJJですらやらないよね。

Kaya Hojo @kaya_hojo

小悪魔agehaは「クリスマス着回し特集」みたいな赤文字系のテンションに手を出しちゃ駄目なんだよ。ああいうのは本物のスイーツがやるから微笑ましいのであって、病みを理解するage嬢たちがスイーツと同じ事をやったら痛々しくなっちゃうんだよね。

Kaya Hojo @kaya_hojo

X'masまでに彼を作る着回し特集やお部屋拝見！みたいな特集は、agehaが売れてきた要因である「モデルの強烈な個性」を潰してしまうんだよね。クリスマスまでに彼氏を作りたい女なんて、固有名を持ったagehaモデルである必要はない。誰が「主演」しても一緒なんだよね。

Kaya Hojo @kaya_hojo

赤文字系はよく、着回し特集で「主演」するモデルの特集上での属性を「東京生まれの24歳。都内女子大卒業後、大手メーカーで働く。付き合って5年目の彼とは安定した関係で、そろそろ結婚も意識中」みたいな感じで設定するけど、こういう薄ーいキャラ設定をagehaがマネしても駄目なんだよね

Kaya Hojo @kaya_hojo

そもそも地方でよく売れるagehaの読者は「東京生まれの24歳OL」ではなく「大手企業の営業アシスタント」で働けるほどのコネも持っていない。社会的な属性によって読者の共感を得るキャラを設定するのは無理なんだよ。だからagehaはモデルの強烈な内面を打ち出すことで部数を伸ばしてきた

Kaya Hojo @kaya_hojo

今月のagehaは赤文字系を真似して「X'masまでに彼氏を作る着回し特集」を組んでみたものの、主演のキャラ設定は特に内面的個性のない「内気な恋はしない主義の、恋に強気ガール」。これなら別に、人気agehaモデルのさとみんでやる必要もないよね。

Kaya Hojo @kaya_hojo

赤文字系の着回し特集では「大企業のOL」等の社会的属性で分かりやすいキャラ設定ができるが、これをagehaがやると「恋に強気ガール」くらいの設定しかできない。なぜならagehaの読者は昼職と夜職が半々で、社会的属性はバラバラ(ある程度共通しててもCancam程の凝集性はない)から

Kaya Hojo @kaya_hojo

agehaの読者は地方で東京に憧れるフリーターや学生、都市郊外のキャバ嬢などバラバラだが、ageモへの憧れと共感で繋がっている。だからモデルの個性を消す特集はやらない方が良かった。モデルの個性をうまく消すのは赤文字系の十八番だから、agehaが下手に真似すると失敗するし、失敗した

Kaya Hojo @kaya_hojo

中條さんは以前「私は赤文字系雑誌読者の生態がわからないし(略)「合コン行って電通マンをゲットする」みたいな文化があるのかもしれないけど(略)こっち側の文化は「モテ」は関係ないんです」と言っていた。彼女が抜けた今月のagehaには「決め手は男ウケファッション！」のコピーが…

Kaya Hojo @kaya_hojo

中條氏がageモを選ぶ基準は「誰にも似ていないか、苦労してる感じがあるか」。agehaは部数が増えるほどいいとは思っておらず、本当に必要としている女の子だけが読んでくれる深夜放送的な雑誌でいたいと言っていたけど、版元が変わってそうもいかなくなったのだろう。だから辞めはったんやな

Kaya Hojo @kaya_hojo

Cancamが「痩せて綺麗になって彼氏を作る！」特集をやるなら、agehaは「アイツ以上が現れない…只今、思い出刑務所服役中」をやらなきゃいけない。agehaはモデル達の「経験の固有性」によってファンを獲得してきたんだから、今さら赤文字系の入替可能なキャラをマネしても駄目だと思う

Kaya Hojo @kaya_hojo

CanCamが「一重さん奥二重さん必見！愛メークでデカ目になろう！愛は小粒目を救う！」なら、agehaは「一重だって奥二重だってメザイクを使って努力すれば二重になれる」。age嬢は「愛」によってではなく二重グッズによって救われる。愛＝男は裏切るけど、メイク技術は裏切らないと。

Kaya Hojo @kaya_hojo

個人的には(理念型としての)赤文字系がよくいう「合コンで男を捕まえて上昇婚！」よりもage嬢の「漆黒でも暗黒でもない私たちの深い闇」に共感する。生まれ変わったらキャバ嬢になりたいまであるけど、普通に勉強してたい気持ちも強いので、ageha的人生観にも100%没入はできない感じ

Kaya Hojo @kaya_hojo

先輩からは「沢山合コンして色んな男を比べて結婚相手を見極めたほうがいいよ」と言われたりするが、そのアドバイスが面倒に感じるくらいにはスイーツ的人生観に馴染めていないと思う。かといって今すぐ水商売の世界でage嬢として生きていく勇気も女らしさもない、中途半端なキャラが自分になります

Kaya Hojo @kaya_hojo

合コンでは常に女らしく場を盛り上げる必要があると仮定して、どうしてその対価が払われないのか、やや疑問に思う。キャバ嬢が同じ事をすれば1時間3,000円はもらえるのに、同じようなことを合コンでやる場合は下手したら男性陣にお金を払うんだよね。まあ見返りに永久就職できるなら良いのか…

へなもん @henamon

@kaya8823 単純な計算が合っていないと思います。集まった方の支出額からお店への支払い額を引いて、その値から、損得計算をするべきだと思います。男子にも女子にも、プラス・マイナスがあるｊ思いますよ。

Kaya Hojo @kaya_hojo

@henamon ありがとうございます。ただこれ、実際の金額云々ではなく、あくまで本人が対価をどう捉えているかという意味合いなのです。

Kaya Hojo @kaya_hojo

合コン1回しか行ったことないしそれもまた先輩に誘われて社会学的な興味だったので事前に『合コンの社会学』くらいは読んで行ったのですが、とても面白かったですよ。自虐ネタ披露して引かれましたけれど