Fate/Zero 11話「聖杯問答」感想

Fate/Zero 11話を見て呟いたことをまとめてみました。
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Yu Yamaguchi@新シリーズ3巻10/18発売 @Yu_Yamaguchi_

アーチャーが言ってた「欲望というのは己の魂の形」というのと、ライダーの「王は欲望を示せ」というのがリンクしてるな。つまり王は自らの魂の形を示せ、意志を示せ、と。セイバーさんにはそれがない。キリスト教的騎士道精神というのは、(続く) #fatezero

2011-12-11 05:12:26
Yu Yamaguchi@新シリーズ3巻10/18発売 @Yu_Yamaguchi_

(承前)ニーチェが看破したようにルサンチマンによるものであって、即ち、「強者を縛り、弱者のために働かせる」という側面を持つ。セイバーさんは見事にそれに縛られていた。だが、紀元前の英雄はそういうのが全く理解できないのだろう。キリスト教、と言う意味ではこうした「自縛」は綺礼にも通じる

2011-12-11 05:14:57
Yu Yamaguchi@新シリーズ3巻10/18発売 @Yu_Yamaguchi_

(承前)ライダーはそういうのを理解していないが、アーチャーはそれを理解した上で、それを打破するか否かの葛藤を愛でているのだろう。

2011-12-11 05:15:48
Yu Yamaguchi@新シリーズ3巻10/18発売 @Yu_Yamaguchi_

(承前)ライダーが何を怒っていたか。それは要するにタテマエでは人を導けないということ。本音で語ってこそ人はついてくる。それは、タテマエで語られては、その人が本当は何を考えているか分からず、共感も共鳴もできないから。それでは国というのもはまとまることができず、結局は崩壊してしまう

2011-12-11 05:20:06
Yu Yamaguchi@新シリーズ3巻10/18発売 @Yu_Yamaguchi_

(承前)では中世のキリスト教国はどうやってまとまっていたのか? 答え:まとまってはいなかった。今日の国民国家としてイメージされるようなミームを共有する民族的団結は存在せず、王―騎士の契約的紐帯の下に、被支配者である平民がいただけ。まとまった国が再び欧州に出現するのは(続く)

2011-12-11 05:25:18
Yu Yamaguchi@新シリーズ3巻10/18発売 @Yu_Yamaguchi_

(承前)ナポレオン・ボナパルトの登場をまたねばならなかった。国民国家の誕生である。その後、民主主義によって、国民自らが国民を治めることとなったが、その媒介にはやはり、国民の意志を体現する代表者が必要だ。この代表にならんとする者は、分かりやすく自らの意志を語らねばならない(続く)

2011-12-11 05:27:03
Yu Yamaguchi@新シリーズ3巻10/18発売 @Yu_Yamaguchi_

(承前)その意志が国民の意志と共鳴したとき、真にその者は代表者となることができる。分かりやすい言葉を、欲望の形を示さない者は、タテマエしか語らない者は、消去法的に代表者に選ばれることはあっても、長続きはしない。

2011-12-11 05:28:42
Yu Yamaguchi@新シリーズ3巻10/18発売 @Yu_Yamaguchi_

(承前)とはいえ、タテマエ的なものも、人間社会の安定の為には必要とは思う。ただ、安定なだけでは夢がない。目標がない。将来への希望がない。それらなくしては、人間社会はまとまることはできない。

2011-12-11 05:51:33
Yu Yamaguchi@新シリーズ3巻10/18発売 @Yu_Yamaguchi_

(承前)それらを提供することができるのが王の器だ、というのは納得できる話ではある……。民主主義国家におけるリーダーシップにも通じる、意義深い論。

2011-12-11 05:53:35
Yu Yamaguchi@新シリーズ3巻10/18発売 @Yu_Yamaguchi_

しかし、それにしても、Fate/Zeroは、こういう深い含蓄がありつつ、一方ではエンターテイメント性にも優れている。こういうストーリーを創りたいものだ。

2011-12-11 06:05:38