<a class="info_title emj" href="https://togetter.com/li/228367" title="140文字で綴るインコ文学・ブンチョウ文学">140文字で綴るインコ文学・ブンチョウ文学

コザクラインコとにらめっこをした。コザクラインコの顔をニヤケないで正視することは難しい。そもそもコザクラインコの基本的な表情がニヤケ顔。当然、全戦全敗。コザクラインコににらめっこで勝てないまでも引き分ける日、それは私がコザクラインコとしての自覚をもったときだろう。 #インコ文学　

2011-12-16 00:52:27

友人と酒を酌み交わしていた。酔いが回った友人はインコのエサとして買ったひまわりの種を食べ始めた。「インコのエサを食うなよ！」私は激怒し友人とつかみ合いのケンカになった。ひまわりの種が床に散乱した。ケンカする二人を横目に床に散らばった種をインコは美味しそうに啄んでいた。#インコ文学

2011-12-16 01:07:16

定年を迎えた父が一人で囲碁を打っている背中が寂しそうだった。家で飼っている白文鳥と桜文鳥は繁殖を繰り返して何十羽になっていた。私は父へのプレゼントにたたみ一畳分の板を買ってきて碁盤を自作した。盤に餌を撒くと白と黒の鳥達が一斉に群がった。遺影はその時の父の笑顔だ。 #ブンチョウ文学

2013-01-18 01:35:34

ぱたぽん @fluffy__coffee

物心つく前から常にうちには小鳥たちがいた。私と弟はよく部屋の中でインコ達を放していた。特に弟はインコ達とキスしてはちょっと噛まれて嬉しそうにしていた。そこまでの愛を交わせなかった私は弟に対して軽い嫉妬を覚えたものだった。#インコ文学

2013-01-18 01:45:32

からくちホーキ @aoyama_houki

「だってインコがいるんだよ。しょうがないさ、そういうもんだろ。」そんな事聞いた事がない。そんな事行ってるから捜査一課が来るのだ。インコなんかじゃない、ここに転がっている裸の彼女は誰か、誰なのか？「だから！インコなんか空に放しちゃえ！って言ったろう！」＃インコ文学

2013-01-18 01:49:47

ずっとインコを握りたかった。自らの喉笛を目指しているような嘴の曲線に憧れた。止まり木をつかむ細い指あの一本一本に神経が通っているのは本当なのか、手のひらに転がしてインコの仔細を確かめたかった。でもインコはつれない。蛇のおもちゃを見せた時だけインコはわたしのものだった #インコ文学

2011-12-16 01:36:38

小鳥屋に行くとインコがいた。カゴの中で自分が産んだ玉子の上に座っていた。たくさんの玉子は床の上に置かれていた。わたしは小鳥も玉子を産むのだと興奮してヒナがいつ産まれるか聞いたが、店主も母も巣の中で温めなければ孵らないと言った。桜文鳥は品切れで、白い文鳥を買って帰った　#インコ文学

2011-12-16 01:44:49

女はインコが好きだった。子供のころ飼っていたことがあるの、と言っていた。インコを両手でそっとおさえて、頭のにおいを嗅ぐの…と笑っていた。猫が日なたで倒れていて、毛の一本一本が逆光に照らされているような時、わたしも猫の腹のやわらかい部分に顔をうずめて吸うことがある　#インコ文学

2011-12-16 01:55:05

見合い相手が帰ってしまいインコ園で一人になった。男が来たいというから来たのだ。よほどインコに詳しいのかと期待していたらインコではなく自分の話ばかりなので、インコは？と聞いた瞬間に帰ったというか消えた。売店で原寸大インコ型の飴を買い、門まで歩く間にガリガリと齧る #インコ文学

2011-12-16 02:33:52

Ⓜ🅰️Kï @kyoakyoa

ある日突然世界中の携帯がインコになってしまった。電話やメールの代わりに言付けを預かるインコ。電車内と映画館では静かにするインコ達。電波の代わりにインコが飛び交う社会。なお、充電は粟穂で行う。 #インコ文学

2011-12-16 02:36:09

@kyorotan777

「母さん何でいろんな色のインコがいるの？」「例えば、青インコは水、緑インコは自然を守ってるの」「僕は何色インコ？」「白色かな。誰に対しても素直な人になりなさい。」小学生の僕は何も分からなかったな…。僕は白いＴシャツに夕日の赤が映えるのを眺め、ふぅっと息を吐き出した。 #インコ文学

2011-12-16 02:38:09

インコに曲を覚えさせようと当時ヒットしていた「トイレの神様」を一日中かけていた。インコは全く覚える気配をみせなかったが、私は完璧に歌いこなせるようになっていた。親の勧めもあって地元で行われたNHKのど自慢に出場した。鐘３つをもらった。インコとおばあちゃんに感謝した。 #インコ文学

2011-12-16 09:28:24

お二人の馴れ初めは、新郎誠一くんが小鳥屋に行ったらこれはという美女がスケッチをしていたと。その美女がインコを大胆にも青い蛍光ペンで勢い良く塗ったと。その色に初めてインコの美しさに気づかされた気すらして一目惚れして連れ帰ったのが新婦、セキセイインコのセイ子さんです #インコ文学

2011-12-16 10:07:50

四年間同棲している彼に別れ話を切り出した。明確な理由はなかった。只々無聊な日々に嫌気が差していた。「別れたいの」彼に告げたと同時に番で飼っているインコが交尾を始めた。二人でその様子を眺めた。彼と出会った時のことを思い出した。「別れようか」交尾が終わると彼も同意した。 #インコ文学

2011-12-16 10:41:57

今の彼氏より２年短い付き合いだけど、うちのマメルリハインコの胸元を毎晩だきしめている。その体温とにおいで一日の疲れの解除と安心をおぼえる。やっぱ付き愛って時間より密度だよね。このおとこ（のほう）が好き　#インコ文学

2011-12-16 11:56:45

口説き続けていた彼女がいた。いい雰囲気になっても「家で待つインコが心配だから」と陳腐な嘘にしか聞こえない理由で一夜を共にすることはなかった。ある日を境に仕事人間だった僕は無駄な残業をやめて定時に家に帰るようになった。なぜかって？それは今、隣にいるワイフに訊いほしい。 #インコ文学

2013-01-18 01:18:10

julepper @julepper

部屋に入ってすぐ鳥籠が空であることに気付いた。「いなくなっちゃった」新聞紙の上で足の爪を切りながら彼は言う。理由を訊ねたかったけれど、私を見ないまま背中を屈め爪を切る姿を見るとできなかった。もう一度籠を見上げる。インコの姿は無かった。お土産の粟穂が手に重かった。 #インコ文学

2011-12-16 12:22:39

「私と仕事どっちが大事なのよ」休日出勤するたびに玄関で背中をみて思う。忙しい振りして実は浮気？淋しがり屋の私。妄想が広がってたあの日。ネット越しにインコを買った。私がいないと困る小さくて大きな存在。「あなたとインコ？もちろんこっちが大事」　#インコ文学

2011-12-16 12:32:08

merimo¨̮ 👧🏻&🤰🏻 @merimo03

彼女は飼っている文鳥に入れ込んでいた。文鳥は自作した歌で求愛をするらしい。それを聞いた僕は、ギターを抱え彼女に自作の求愛ソングを歌った。彼女の文鳥は尻尾を震わせ絶賛したが、彼女は気持ち悪いと言って僕の前から消えた。僕も彼女も文鳥ではなかったのだと後で気付いた。#ブンチョウ文学

2011-12-16 12:37:03

母が亡くなってからもう何年たったのだろう。親戚たちと顔を合わすたび、自分が母の止まってしまった年齢に近づく。「この前掃除してきたら、ほら写真でてきたよ」世話好きな叔母の声。白黒のそれは笑顔で手にインコを乗せて幸せそうな切り取られた瞬間だった。母は私の中にいる。　　#インコ文学

2011-12-16 12:45:51