編集可能

喜多野土竜さんがジブリを「浦島太郎」を使って解説

喜多野土竜さん(ジャンプ・スクエアのマンガ入門企画『SQ.マンガゼミナール MANZEMI』原作者(bio欄より))のジブリに関するツイートのまとめ
25
喜多野土竜 ⋈ 腰痛持ち @mogura2001

なぜアリエッティがつまらないかって? 最後に海の泡になら『人魚姫』や、白鳥にならない『醜いアヒルの子』が面白い訳がないだろ? 悲劇で終わろうとそうでなかろうと、観客が見たいのは大きな振り幅さ。アリエッティはその手前で逃げちゃってる。オードブルは旨いがメインディッシュがないね。

2011-12-16 22:49:30
閑雲 @wsui2

@mogura2001 いわゆる「行って帰る」の行った先の限界点が「キッチン奥にある母親が入ったガラス瓶」じゃああまりに物足りないですよね。しかも帰らずに逃亡してしまうし……。

2011-12-16 22:57:41
喜多野土竜 ⋈ 腰痛持ち @mogura2001

ジブリが面白いのは『未来少年コナン』を焼き直した時。 『パンダコパンダ』を焼き直すとたいがい失敗してる。

2011-12-16 23:04:50
井上純一(希有馬) @KEUMAYA

アリエッティ最大の疑問は、試写会で別れのシーンで泣いてた駿監督。なぜ泣いたのかが未だわからない。見直してもわからない。

2011-12-16 23:06:32
喜多野土竜 ⋈ 腰痛持ち @mogura2001

@wsui2 本来は、翔が持病で死ぬという展開で、アリエッティが危険を犯して(人間たちの前に姿を現す)何らかの役割(ナウシカの王蟲止め)的な行動があって、ようやく帰るに足る資格を得るはずなんですけどね。その先の着地点はアバター型だろうが一寸法師型だろうが、問題ではないかと。

2011-12-16 23:21:19
喜多野土竜 ⋈ 腰痛持ち @mogura2001

ロリコンの夢を、少女の側から拒否するシーンだから。千と千尋のカオナシ=リビドー=少女買春する大人=宮崎監督自身と考えると、納得かと。 RT @KEUMAYA: アリエッティ最大の疑問は、試写会で別れのシーンで泣いてた駿監督。なぜ泣いたのかが未だわからない。見直してもわからない。

2011-12-16 23:28:12
井上純一(希有馬) @KEUMAYA

@mogura2001 理解は出来ても、駿監督と精神をリンクさせるのは難しい・・・

2011-12-16 23:32:03
喜多野土竜 ⋈ 腰痛持ち @mogura2001

@KEUMAYA リンクできる私は不健全な精神の持ち主だから。まぁ、ジブリが世襲する・外部から才能を招かないと宣言する物語としても読めますが。世襲の先の延命と、穏やかな死を予感しての涙かもしれませんし。

2011-12-16 23:49:19
閑雲 @wsui2

@mogura2001 仰る通り、帰着点はどこであっても物語は終われますよね。要はどこまで「行って」くるか。アリエッティには、危機に立ち向かわねばならない事情も、危険を犯すほどのイベントも用意されていない。つくづく「どうしてこうなってしまったのか」と思ってしまう作品ですね。

2011-12-16 23:50:00
喜多野土竜 ⋈ 腰痛持ち @mogura2001

普通に考えれば、千と千尋は監督自身が匂わせるように、置き屋の話。男が女を買いに行く場所の話。で、監督の暴走と評されるポニョは女が男に突撃してくる、男の身勝手で邪悪な夢の実現。そしてアリエッティは女の側から男への拒否。前2者はその反動も描かれてる。でも後者は拒否の反動も対価もまい。

2011-12-17 00:02:21
喜多野土竜 ⋈ 腰痛持ち @mogura2001

@wsui2 ちょっと考えがまとまって来たので、後で連続ツイートします。キーワードは浦島太郎です。

2011-12-17 00:44:02
閑雲 @wsui2

@mogura2001 アリエッティと浦島太郎……異種交流と、異種が住む文化への旅、あたりが入口でしょうか……。後でまとめて拝見します、参考にさせてください。

2011-12-17 00:48:48
喜多野土竜 ⋈ 腰痛持ち @mogura2001

さて、アリエッティについてグダグダと新幹線の中でツイートした結果、前から考えていた作品論と繋がりそうな予感がするので、連続ツイートします。ジブリへの批判が一切許さんという方や、ウザイと思う方は、早めにリムーブかブロックを。別に批判じゃないですが、印象や解釈は各自自由ですので。

2011-12-17 01:01:25
喜多野土竜 ⋈ 腰痛持ち @mogura2001

01)文化人類学で、ポトラッチと呼ばれる習慣があります。元々は、ネイティブ・アメリカンの部族で見られた習慣で、ザックリ言えば、富を多く持つ者が、祭りに際して客人を招き贈り物をするという習慣の事。貨幣経済が発達しなかった北米大陸では、そういう形での富の再分配があったわけです。

2011-12-17 01:06:26
喜多野土竜 ⋈ 腰痛持ち @mogura2001

02)富の再分配は社会的には必要な行為で、例えば中国の歴史を見ますと、旱魃などで飢饉が起きると、農村部の人間が土地を捨て流民となって、都市部に流入します。滝沢馬琴だったか、江戸では唐辛子売りのような利幅の薄い商売でも生きていけると書いたように、都市は農村より食える事が多いのです。

2011-12-17 01:11:11
喜多野土竜 ⋈ 腰痛持ち @mogura2001

03)もちろん、都市の流民はスラム化するのは現代でも同じ。これが犯罪の温床になるのも、暴動の温床になるのも同じ。貧富の格差が大きくなり、都市の住人に不満が鬱積して来た時、その不満を反政府活動に向かわせ、また大衆を組織化する装置があると、容易に政府打倒の潮流が巻き起こります。

2011-12-17 01:15:14
喜多野土竜 ⋈ 腰痛持ち @mogura2001

04)中国の場合、三国志で有名な黄巾の乱や、紅巾の乱や白蓮教の乱、太平天国の乱など、道教系の宗教団体がその組織化に一役買うのがよくあるパターン。だからこそ、中国共産党は国民の転居の自由を厳しく制限し、法輪功という気功の団体を、日本人には不可解なぐらい厳しく弾圧した訳です。

2011-12-17 01:20:14
喜多野土竜 ⋈ 腰痛持ち @mogura2001

05)中国に限らず、富は偏在するものではあるけれども、ある程度それを再分配し、柔軟に金や物や人の流れが起こらないと、鬱積した不満は王権打倒のエネルギーになり得る、というのが人類の歴史。自分は勝ち組に入ったから安心、なんて思ってると、負け組の怨念で状況が引っくり返される事もある。

2011-12-17 01:24:53
喜多野土竜 ⋈ 腰痛持ち @mogura2001

<span class="f17 c09">6さて、では富の再分配とは、そもそもなんぞや? その前に、質問。狩猟民族と農耕民族、好戦的で残虐なのはどちらでしょう? 普通に考えれば、獲物の生命を殺して日々の糧を得る狩猟民族の方が、血に対する感覚が麻痺していて好戦的で残虐そう。でも、わざわざ聞く以上は引っ掛け問題だろうと。

2011-12-17 01:31:10
喜多野土竜 ⋈ 腰痛持ち @mogura2001

07)肉や魚というのは長期保存ができないし、また大量に採取しても腐らせるので、それ自体は富にはなり辛い。また、狼やハイエナ、チンパンジーの狩りを観察しても、多少の不均衡はあっても、獲物をリーダーが独占する事はなく、地位に応じて分配されるのが普通。集団での狩りは役割分担がキモ。

2011-12-17 01:37:14
喜多野土竜 ⋈ 腰痛持ち @mogura2001

08)ところが、農耕による穀物はある程度の長期保存が可能。結果、その蓄積した富を奪い合う形で、集団での殺し合い、つまり小規模な戦争が起きるわけです。フンコロガシが他人が作った糞の団子を横取りするように、蓄積された富は収奪の対象にもなる訳で。巨大な貧富の差は農業が根本原因。

2011-12-17 01:42:18
喜多野土竜 ⋈ 腰痛持ち @mogura2001

09)さて、狩猟民族の場合、獲物を得ると、それを自分たちに与えてくれた自然に対して、感謝します。素朴な宗教の誕生です。アルタミラの洞窟の壁画など、獲物となる動物の姿が描かれているのですが、それは多くの獲物を欲する原始的な願いの具象化。しかし、獲物はたくさん取れれば良い訳ではない。

2011-12-17 01:47:13
喜多野土竜 ⋈ 腰痛持ち @mogura2001

10)現代でも、乱獲すれば漁獲量が減るように、人類も経験値として取り過ぎは良くない、そもそも獲物というのは人知の及ばない自然=神からおこぼれとして頂いているという感覚が生まれ、それが一種の信仰となり、信仰は儀式と様式を生み出す訳で。素朴な形だと、頂いた獲物の一部を神に捧げる。

2011-12-17 01:52:53
喜多野土竜 ⋈ 腰痛持ち @mogura2001

11)では、農耕民族はどうか? 大地の恵みによって得た作物を神に捧げる…と同時に、別の物も捧げる。何を? 人間を。中南米の文化では太陽神に人間の心臓を捧げる儀式がありましが、コレは特殊ではなく、世界各地で見られるようです。巨大な富を蓄積する農耕文明では、捧げ物も価値が高くなる。

2011-12-17 01:59:54
喜多野土竜 ⋈ 腰痛持ち @mogura2001

11)最も大切な命を捧げるので、収穫の方をひとつよろしく頼んます、というのが農耕民族の文化のようで。命の次に大事なお賽銭あげるから願いを叶えてね神様、という構造と実は同じ。ここら辺の呪術的な世界観は、黄河文明に関しては白川静先生が、古代の漢字の研究で明らかにしていますが。

2011-12-17 02:04:38
残りを読む(36)

コメント

新藤力也 BASARAリングアナウンサー @super_ninki 2011年12月17日
つまり、「玉手箱要素を付ける(メリットとデメリットの相殺)」「帰り道が描かれる」「タイトルに『の』を入れる」の三要素があればジブリ的当たり作品が作れるわけですね!!
0