@Yutisu氏による「クレシーの戦い」の後で発生した武器・兵科の進歩、そして衰退

軍クラの方々の弓の話。(http://togetter.com/li/229397) から派生した「クレシーの戦い」の後に起こった、武器や兵科の推移についてのゆてぃす氏によるお話のまとめです。 時代の流れに沿いながらどのように主流の武器や兵科が変わっていったのか、なかなか興味深い話でもあります。
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ゆてぃす @Yutisu

以後は余談になりますが、前述のクレシーの戦いと言うのは、13-14世紀にイングランドとフランスが戦った百年戦争において、期間前期に起こった戦争です。フランス側は当時の王弟や神聖ローマ皇帝の父親など有力貴族も結構戦死しちゃって、ほんと惨めな戦敗としか言いようがないです。

2011-12-18 19:57:03
ゆてぃす @Yutisu

それから複数の戦争でイングランド軍が連勝するのですけど(まあフランス軍が頑なに騎士+クロスボウ編成に拘ったのもあり)、じゃあどうして百年戦争が百年も続いたの?と言いますと、この時期に黒死病が流行しだしちゃうのが要素にあったりします。

2011-12-18 20:03:21
ゆてぃす @Yutisu

gdgdになりながら続いたり和平したりしますが、15世紀になるとふつーにフランス騎兵にロングボウ部隊が負けるようになっちゃうのですよね。その契機がパテーの戦いです、ジャンヌダルク的な意味で割とゲームでも舞台になる一戦だったりもします。

2011-12-18 20:13:11
ゆてぃす @Yutisu

・・・まあリッシュモンが戦前にイングランド弓兵の潜伏した森を正確に特定していたり、このリッシュモンが傭兵に頼らず自分の配下として纏まった軍を持っていたのは大きかった気がしますし、3%くらいジャンヌダルク補正が掛かっていたのかも知れませんね(?

2011-12-18 20:28:44
ゆてぃす @Yutisu

何気にリッシュモン強調してますけど、この人は15世紀にフランス軍の兵制改革したり、傭兵主体から常備軍シフトになる流れを作ったり、砲兵を積極的に活用したり、知名度より遥かに功績ある人ですし、もっと評価されるべきな一人ですねえ。

2011-12-18 20:39:05
ゆてぃす @Yutisu

まあ同戦はやたらジャンヌダルクのイメージ強いのと、ジャン・ポトン・ド・ザントライユやラ・イル、ジル・ド・レーとやたらこゆい人達が参戦してる影響でどうしても・・・寧ろ4人揃ってジャンヌダルクのサーヴァント扱いまでされそうですし

2011-12-18 20:43:16
ゆてぃす @Yutisu

ロングボウの強みは「弾幕を張る」ことを可能とし、当時のイングランドがそれを最大限に利用したことにあります。つまりその強みを生かし続けることでイングランドは優位に立てたわけです。・・・あれ100文字でおk?

2011-12-18 20:52:44
ゆてぃす @Yutisu

フランス軍「ん?準備させずにいきなり突撃すればよくね?」「ぶっちゃけ夜に戦争しようぜ」「補給路断ちました、偶にはイングランドさんから突撃して下さいよ。弓兵で^^」「そっちがロングボウで立て籠もるならこちらは大砲を打ち込んでいく」 なぜ一世紀早く気付かなかったフランスぅぅぅ

2011-12-18 20:57:50

http://togetter.com/li/229397)がまとめられた後での補足話

ゆてぃす @Yutisu

まとめ記事を一通り見ると、結構自分で言ってたことの抜けと知らなかった成分の吸収が出来てためになるものですねえ・・・

2011-12-18 23:30:43
ゆてぃす @Yutisu

補足・・・はおいといて、話が中途半端なので一点だけ。ロングボウ部隊ボコったフランス騎兵最強じゃね?となりそうですけど。当の騎兵も15世紀に同じように戦場の花形から消えてしまうのですよね。

2011-12-18 23:43:57
ゆてぃす @Yutisu

銃?と連想しがちですけど、違います。銃の登場以前にパイク兵の出現で頑張って板金で固めた重騎士の皆さんも立つ瀬なくなっちゃうのですよね。パイクって言うのはTRPGで言うところのポールウェポンとか言っておくと多分分かり易いのでしょうか。

2011-12-18 23:49:37
ゆてぃす @Yutisu

15世紀はことスイス人傭兵なんか有名ですけど、パイク兵集団の槍衾を騎兵の突撃でぶち抜けないのですよね。近距離まで詰めても槍衾抜けないで後ろからクロスボウで射抜かれたり、普及しだしたアルケブス銃で狙われたり・・・16世紀になるとマスケット銃まで来ちゃいますし。

2011-12-18 23:55:25
ゆてぃす @Yutisu

で、両軍がパイク兵出して来る戦いが増えるわけですけど、色々不毛かつそれでも騎兵出して槍衾潰すために登場するのが、ファンタジー好きには堪らない両手剣になります。まあ近接して柄を叩き追ったり、そのまま剣でパイク兵ごと叩き潰す感じですね。

2011-12-19 00:05:09
ゆてぃす @Yutisu

・・・と説明されますけど、この両手剣(ツヴィイハンダー)は丈は人の身長ほどありつつ、重量が3キロ弱と存外に軽量なのですよね。「パイク兵を叩き割った」なんて書いてあるといまひとつ実感湧かないところ・・・勿論実地でふるったことなんてないので経験者に聞くしかないところです(?

2011-12-19 00:09:56
ゆてぃす @Yutisu

でも両手剣の一般的なイメージが某ガッ○隊長みたいだったりして、やっぱり案外出来るんじゃね?とか思ってしまうのも悲しい、ようなあれを普通扱いするなって言う(ry

2011-12-19 00:13:50
ゆてぃす @Yutisu

ランツクネヒトとか歴史好き的に軽く厨二心をくすぐられるから仕方ないね

2011-12-19 00:15:24
ゆてぃす @Yutisu

騎兵が影薄くなって、クロスボウも火器が発達すると取って代わられ、パイク兵も17世紀に入ると銃剣の誕生でやっぱりフェードアウトしちゃいます。パイクの用途を兼ねると言うか、騎兵突撃の迎撃が効くので、槍隊を全て銃兵に転化させることで戦闘能力(と殺傷能力)が向上しました。

2011-12-19 00:26:17
ゆてぃす @Yutisu

(ここは完全に資料としての知識なので、本当に銃剣で方陣組んで槍衾迎撃が出来たかとかはそっちに詳しい人にお任せします。槍兵が消える・・・の件の前に三兵戦術語る必要あるのですけど、戦術思想は専門外なのでこれも詳しい方に)

2011-12-19 00:34:09
ゆてぃす @Yutisu

ポールウェポンはマケドニアの時代にサリッサがあったり、ガストラフェテスと呼ばれる弩が古代ギリシャにあったりしたのに、なぜ消滅して十数世紀経ってメジャー武器として出現したのかは歴史の不思議なところと私的に思っちゃいますねえ。

2011-12-19 00:41:49