「異なる技術体系に基づく工業デザイン」を為し得る生態系を想像する

SFなどではしばしば「異星人が作った奇妙なデザイン」が登場するけれど、細部に違いはあれど合理化された設計って似通ってしまうのではないか、逆に言えば大きく異なる思想でデザインされるとしたら生態系が根本的に異なるものでなければならないのではないか、という趣旨の思考実験。
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芹沢文書 @DocSeri

SF話:「異なる技術体系に基づくデザイン」を考える。例えば各国の戦車デザインに差異があるように、同じ技術体系でも癖のようなものは出る、が基本的なラインに違いはない。「全く異なる」ものを想起するならば根底の思想から変化する必要がある。

2010-12-15 13:27:22
芹沢文書 @DocSeri

しかし「人間」を想定する限り、それほど大きな差は付かないだろうと予想される。火を起こし石器→土器→銅器→鉄器を発明し車輪→歯車→螺子と進み、蒸気機関から移動力を得、飛行機や戦車を生む。発明時期の前後や地域の違い、それに伴う歴史の変化はあっても生み出されたものに大差はない。

2010-12-15 13:31:02
芹沢文書 @DocSeri

根本的に異なるパターンを欲するならば知的生命体の形状からして変化する必要がある。例えば陸のない水惑星上で発達した水棲知性体。火を持たぬ故に石器以上の加工技術が発達しない。彼らが金属を扱うようになるとしたら、それはどういう状況か。

2010-12-15 13:33:45
芹沢文書 @DocSeri

金のように化合しない形で出土する金属であれば、鍛造の形で使用することはあるかも知れない。あるいは海底噴火などの熱源を利用する可能性はある、が空気よりも断熱性の弱い水中であるが故に作業者が熱の影響をモロに受けざるを得ず、大々的な利用は絶望的だろう。

2010-12-15 13:37:13
芹沢文書 @DocSeri

してみると常識的範囲に於いては水棲生物が陸上に上がることなく文明を発展させる可能性はほとんどないと言えそうだ。では次に飛行生物ではどうか。

2010-12-15 13:39:19
鷲獅子さんうー@バハムート鯖 @wasisisi

@DocSeri 水中は生物を使う技術が発達しやすいと思うので、生体から電気を得て、電気を金属加工に使う、という感じはどうでしょうか?

2010-12-15 13:47:21
芹沢文書 @DocSeri

@wasisisi 金属加工に於ける電気利用って基本的に発熱溶解ですから、常に冷却材と接触する水中では些か厳しいような……まあアーク溶接程度に高温が維持できれば可能なんですが、局所的であるのと生物的に耐熱構造が要求されるのが難ですかね。

2010-12-15 13:51:13
芹沢文書 @DocSeri

飛行生物は翼で揚力を得る。羽搏くのであれ回転させるのであれ、結構な高速で動作させる必要があり、それにエネルギーの大半を費す。また体重は可能な限り軽くなければならない。そうすると、大きな脳を持つ余地はほとんどないと思われる。

2010-12-15 13:42:41
芹沢文書 @DocSeri

まあジュウシマツの囀りに文法らしきものが見られたりカラスが針金を曲げて道具を作ったりと、原始的ながら知性体と言える程度の発達は見られるが、それ以上の発展の余地があるかどうかは些か疑問。また自身が機動力を持つため、乗り物の必要性が薄い。

2010-12-15 13:45:13
芹沢文書 @DocSeri

浮遊生物ならば可能性はあるかも知れない。ただ、地球大気程度の密度ならば水素またはヘリウムあたりでの浮遊になり(恐らくは生物的に発生の容易な水素蓄積になるだろう)火の利用に問題が生じる。また「体をしっかりと支える」ことが難しい分、大規模な建造などが困難と予想される。

2010-12-15 13:48:25
芹沢文書 @DocSeri

そもそも浮遊系の場合、体が大きく風の影響を強く受け、その割に動きが鈍く捕食系飛行生物の餌食になり易いと思われるので、上位存在にはなり得ないのではないだろうか。あるいはその淘汰圧を受けて道具による対抗手段を編み出す可能性も否定はしないが‥‥

2010-12-15 13:55:23
芹沢文書 @DocSeri

その意味では、既存生物系だと鳥類に最も可能性が残されると思う。アフターマンでも鳥類ベースの人類が想像されていたが、あれは飛行を捨てた形だった。できれば飛行生物という特徴は残したいのだが。

2010-12-15 13:57:26
芹沢文書 @DocSeri

仮に飛行人類になるとすれば、翼は飛行のために、脚は作業のために使われるのだろう。両手を一度に使えないのが些か不利だ。異星生物で考えるなら6肢で2肢を翼に、4肢を歩行と作業に割り当ててもいいか知れない。

2010-12-15 13:59:34
芹沢文書 @DocSeri

ガス系の巨大惑星で重い大気に浮く生物を考える。軽い気体を多く持つ必要がないので浮遊系といってもバルーンではなく、魚のような形態だろう。液体より断熱性があるので火の利用も可能になりそうだ。ただ、地面がない(あるいは地面まで遠い)ので、そもそも採掘や加工の可能な何かが必要だが。

2010-12-15 14:03:58
芹沢文書 @DocSeri

ここまでのまとめ:地球型の惑星なら鳥型にワンチャン。ガスジャイアントなら大気を泳ぐ魚型。液体系ならまず無理。

2010-12-15 14:07:16
芹沢文書 @DocSeri

ちょっと別の方向性。人類は普通に地球型に住む人型生物だが他の生態系が違ってるパターン。分子モーターの発展系として回転機構を有する水中推進/飛行生物が一般的である場合、飛行機械もそれを模して発展するか。

2010-12-15 14:12:28
芹沢文書 @DocSeri

……と、この問題は以前ちょっと論じたのだけれど、例えばマグナス効果を利用する飛行生物の存在によりマグナス効果翼機が最初の飛行機械として生じる可能性はある。こういうの→ http://j.mp/dJIvuk

2010-12-15 14:13:51

ここから「以前ちょっと論じた」話

芹沢文書 @DocSeri

分子モーター生物からの進化論。鞭毛推進が微小生物から水棲大型生物にまで発展できるとすれば、上陸して歩行生物になるよりもプロペラを備えた飛行生物になるのかも知れない。あるいは繊毛推進からの進化では体側に備えた回転機構からの車輪生物やマグナス効果翼生物が生じるかも知れない。

2010-03-18 15:05:31
芹沢文書 @DocSeri

そうか、生体モータ的構造を持つ微生物から発展して回転機構が移動手段の基本と位置付けられるとしたら、水棲生物はスクリューを、飛行生物は回転翼を持つ生態系ができるのか。陸上は車輪? ただこの形態は作業肢の発達には不向きなような…いや、翅と脚を別に持つ昆虫の例もあるしな。

2010-07-01 16:50:31

ここまで


鷲獅子さんうー@バハムート鯖 @wasisisi

@DocSeri なら、熱による加工でなければ!「王水で金を溶かし、還元剤で王水と金を分離」これを繰り返し、造形するという形。

2010-12-15 14:11:11
芹沢文書 @DocSeri

@wasisisi 水中生物の場合、酸/アルカリの利用もかなり制限されそうなんですよね。むしろスケーリーフットの鱗みたいな、生物資源としての金属利用に目を向けた方がいいのかも。

2010-12-15 14:15:52
鷲獅子さんうー@バハムート鯖 @wasisisi

@DocSeri スケーリーフットの鱗は知りませんでした、凄い...... 水中では脳のサイズを大きく取りやすいので、人類の次はタコのような生物が水上や地上に乗り出し知的生命となる、という見方があるらしいです。水中で知能を得て、陸上に来るという......

2010-12-15 14:51:14
芹沢文書 @DocSeri

@wasisisi ああ、上陸前提であれば有り得る話ですね。結局のところ、「水中では大した道具が作れない」というのが最大の問題になるのであって、そこさえ解消できればどうにでも。

2010-12-15 14:53:01
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コメント

NYANMAGEよ聞いてくれ @nyanmage_x 2011年12月20日
オールディスの「地球の長い午後」を思い出した。
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市川絡繰 @awajiya 2011年12月20日
浮遊生物……非常に密度の高いニューロンを持っていて,極めて活発なシナプス発火がみられるのだけど,何考えてるか不明なクラゲ.とかなぁ.実はそいつ「物理的拘束の強い世界での高度文明とは,どういう形態をとるか」と思考している……
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ひろ@猫もふ欠乏症 @hiro_h 2013年7月18日
水みたいな、奇跡の溶媒でなければ…、いやにゃんでもにゃいw
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