統合失調症の維持療法について。

統合失調症の維持療法のエビデンスが殆ど無いことを話したら「維持療法が基本なのに」と驚かれた 維持療法に至るまでの期間、維持療法の種類、用量、頻度は意見も様々です。
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Shin Luke Nakaji @Luke_629

統合失調症の維持療法について興味のある方がいらっしゃるようなので幾つか紹介します。 http://t.co/kHM4jyw8 ガイドラインでは半年以上の急性期用量の継続が推奨されているが、半年以前と以後の減量で再燃への期間に有意差は無かった。実際、副作用による減量は一般的。

2011-12-21 13:20:30
Shin Luke Nakaji @Luke_629

統合失調症における維持療法においても抗精神病薬の第2世代と第1世代に差はほぼ認められずNNT=17、そもそも、世代内の差が大きい。世代で分けること自体が意味をなさない。図表を添付します。 http://t.co/0UTNytzF

2011-12-21 12:56:26
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Shin Luke Nakaji @Luke_629

統合失調症の維持療法の中断や無服薬で体調を崩した時に服薬を再開する方法は推奨されない。 初回エピソードでは中断も検討可能。定型抗精神病薬の減量は検討可能。一方、前記のように、非定型抗精神病薬の用量については更なる議論が必要。http://t.co/3fJ4ni5h

2011-12-21 13:31:06
Shin Luke Nakaji @Luke_629

統合失調症の維持療法において、WHOの推奨用量と同量、半量以上、半量以下の3群を比較した場合、前2群にほぼ有意差はなく、 同量は半量以下より有意に有効。興味深いのは副作用による脱落は3群とも有意差無し。http://t.co/rgzYquDq

2011-12-21 13:24:32
Shin Luke Nakaji @Luke_629

統合失調症の維持療法では、抗精神病薬を毎日服薬しなければならないという考えが一般的だが、一部の方は頻度を少なくした上で定期的な服薬を続けることで、総用量を減らすことも検討できるかもしれない。 http://t.co/ZN1AQIE5

2011-12-21 13:34:28
Shin Luke Nakaji @Luke_629

統合失調症に関する基礎研究でも、常に継続してドパミン受容体を遮断することにより薬剤の反応性が低下することが示唆されている。急性期治療では60から80%の遮断が必要と言われているが、維持療法では遮断率や遮断の頻度は定かではない。 http://t.co/xefscs6t

2011-12-21 13:37:58
Shin Luke Nakaji @Luke_629

統合失調症の維持療法についての基礎研究をもう1つ。 http://t.co/Cz9RecZS 定常的にドパミン受容体を遮断することで、ドパミン受容体の数や感度が上昇し、抗精神病薬の有効性の低下につながり、更なる増量が必要となることが示唆されている。

2011-12-21 13:42:10
Shin Luke Nakaji @Luke_629

以上が臨床的知っておくと役立つだろう統合失調症の維持療法についての研究です。根拠が不十分であるため、維持療法について触れていないガイドラインや根拠に基づいていない推奨もあります。長期の維持療法は必要と考えられ、副作用の種類も多岐に渡るので、更なる検討が必要になります。

2011-12-21 13:47:43
Shin Luke Nakaji @Luke_629

深夜に妙に興奮して書いたのでご意見もいただけたら幸いです そして、こういうことを共有することは精神医療全体にとって大切だと思いますので、リツイートしてください 現在でも日本の多剤多種併用療法は世界の常識からかけ離れていますから。

2011-12-21 13:53:21