長瀧重信の「科学」を批判する-島園進教授
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1政治的合意を「科学」として説く放射線影響学『医学のあゆみ』239(10)12/3長瀧重信氏「はじめに」批判Ⅴhttp://t.co/CiM74EvC 長瀧氏は多様な科学的評価があるのに一つの立場を唯一の国際的に合意された科学的評価としてそれに従うべきだという。
2011-12-27 21:34:412政治的合意を「科学」として説く放射線影響専門家『医学のあゆみ』12/3長瀧「はじめに」批判Ⅴ。チェルノブイリの放射能被害についても長瀧氏はIAEA、UNSCEARなどの国際機関が作成した報告書が国際的に合意された「科学的事実」でありそれ以外は科学の成果とするに足りないとする。
2011-12-27 21:41:103政治的合意を「科学」として説く放射線影響学『医学のあゆみ』239(10)長瀧氏「はじめに」批判Ⅴ。国際機関が合意した説が「科学的事実」であり異論は科学的成果としないとするのは妥当か?当該国際機関が長く原発推進に関わってきた機関であることも勘案すれば他説に耳を傾けない理由はない。
2011-12-27 21:44:124政治的合意を「科学」として説く放射線影響学『医学のあゆみ』長瀧「はじめに」批判Ⅴ。放射線被曝の過小評価との反論に応答する科学的言明は傾聴に値する。だが反論に応答せず自らが支持する説を唯一妥当な科学説だと主張するのは不適切。他説は政治的で自説は科学的との論は通用しない。
2011-12-27 21:46:295政治的合意を「科学」として説く放射線影響学『医学のあゆみ』長瀧「はじめに」批判Ⅴ。長瀧氏は「科学的に認められない」というのは「分からない」ということだが「認められた影響よりは少ないことを理解すべきである」という。そして喫煙などの影響より少ないという比較論にもっていく。
2011-12-27 21:47:296政治的合意を「科学」として説く放射線影響学『医学のあゆみ』長瀧「はじめに」批判Ⅴ。だが広島・長崎にしろチェルノブイリにしろ「科学的に認められない」のは少なくて分からないのではなく、そもそも健康影響の全体が不確かでさまざまな評価があって分からないということと見るべき。
2011-12-27 21:50:227政治的合意を「科学」として説く放射線影響学『医学のあゆみ』長瀧「はじめに」批判Ⅴ。比較の土台となる放射線被曝のデータがあやふやだということ。また、子どもについての情報が不十分。1Sv被曝で20歳以前の発がん率が20倍を超えるというPrestonらの2007年論文の評価参照。
2011-12-27 21:51:098政治的合意を「科学」として説く放射線影響学『医学のあゆみ』長瀧「はじめに」批判Ⅴ。Prestonらの原爆疫学見直しでは1000mSv被曝で若年発がん率20倍超。一時/蓄積の別はあるが、長瀧氏の「喫煙の影響は1000mSvの被曝の影響よりも癌リスクは大きい」と整合しにくいデータ。
2011-12-27 21:51:399長瀧「はじめに」批判Ⅴ。D. L. Prestonら”Solid Cancer Incidence in Atomic Bomb Survivors”, Radiation Res. 168, 1-64 (2007)による。田崎氏http://t.co/EWzmSUQM 参照。
2011-12-27 21:54:2810専門外からの検討を排除する専門家『医学のあゆみ』12/3。長瀧「はじめに」Ⅵ。「一人ひとりの患者さんに接するような思いやりの気持ちで被害を受けた方々に対応することが,安全と安心につながるのであることを確信している」。現代医療倫理(生命倫理)の根本前提が抜けた引用。
2011-12-28 11:23:5911専門外からの検討を排除する専門家『医学のあゆみ』12/3。長瀧「はじめに」Ⅵ。現代医療倫理の根本前提は医師・医学者が専権をふるうことにより他者の生命を支配してしまうことを防ぎ当事者、特に弱い立場にある人々のいのちをどう守るかにある。第2次大戦の医学・医療が教えた重要な反省知。
2011-12-28 11:25:3412専門外からの検討を排除する専門家『医学のあゆみ』12/3。長瀧「はじめに」Ⅵ。医療倫理の基本が抜けた発言。現代医療倫理は現代科学技術倫理に包摂される。原発=放射線被曝に関わる科学技術は医療倫理で当然とされるような当事者や非専門家の関与の必然性が理解されなかったことを示してる。
2011-12-28 11:26:2013専門外からの検討を排除する専門家『医学のあゆみ』12/3。長瀧「はじめに」Ⅵ。原発=放射線被曝に関わる科学技術が倫理的な問いかけの例外領域(「特区」)にされてきた。では、なぜ原発=放射線被曝に関わる科学技術が倫理的「特区」になってしまったのか?原発についてはたとえば山本義隆
2011-12-28 11:26:4514専門外からの検討を排除する専門家『医学のあゆみ』12/3。長瀧「はじめに」Ⅵ。『福島の原発事故をめぐって』(8月)、放射線被曝についてはたとえば中川保雄『放射線被曝の歴史』(10月)のような見事な展望がある。これらをさらに発展させる倫理思想史的考察が求められている(終わり)。
2011-12-28 11:28:13