自己顕示欲と言われようが、書く。私の母方の祖父はいわゆるBC級戦犯で、1949年3月1日に南方で処刑されました。母が生まれる前に出征したので、母は父親にあったことがありません。
2011-12-30 23:07:52祖父は、職業軍人(陸軍憲兵)だったから赤紙で招集された方々とは立場が違う。田舎の次男坊だったから、立身出世と家族の幸せをめざして選んだ道だったのだと思う。
2011-12-30 23:09:48それは、祖父の遺書が「小林よしのり責任編集」の「国民の遺書」という本に、我々遺族に無断で掲載されている、というものだった。弟が本屋に平積みになっているのをみて、嫌な予感がして発見したとのことだった。
2011-12-30 23:16:25そしたら、「国民の遺書」は本当に平積みになっていた。一冊買った。小林よしのりの帯には「これは、最期のその瞬間も、<私>より<公>を思ったすごい日本人たちの物語だ!」「靖国神社全面協力、<英霊の言乃葉>初の選集」。怒りとともに、情けなくて泣けてきた。
2011-12-30 23:22:51前回ここまで
これだけは言っておく。母は10年前に脳梗塞で倒れて、3日間意識不明ののち、生還したけど言語障害「失語症」になってしまった。もともと、教員で、日本語学校の教師もやっていたから、自分の言いたいことを、しゃべれない、伝えられないことにどれほど苦しんできたことか。
2011-12-30 23:31:40祖母も90歳を超えて、認知症の症状も出てきた。だから、親父や弟は母や祖母のかわりに俺に伝えたかったんだと思う。俺はマスコミの端くれだから。なんとかして欲しい、という強い気持ちを感じた。
2011-12-30 23:33:23「全面協力」の靖国神社とのやり取りは、明日書かせて頂きます。妻の妨害は阻止します。あと、PCの娘との奪い合い(娘が年賀状書いてる)もなるべく回避します。
2011-12-31 00:13:42今年も押し詰まってきたので、祖母の話の続き。決定的だったのは、去年8月15日付、「産経新聞」社説に祖父の遺書がさらに引用されていたことでした。
2011-12-31 16:48:32(続き)「終戦から65年 <壊れ行く国>正す覚悟を」と題し、「現在の日本の平和と繁栄の礎となっているのは、あの戦争で倒れた軍人・軍属と民間人合計約310万人だ。だが、死地に赴いた英霊たちの思いを今の日本人は汲み取っているのだろうか」としたうえで、
2011-12-31 16:53:49(続き)<7月に刊行された「国民の遺書」(産経新聞出版)は靖国神社の社頭に掲示された遺稿を紹介している。>その2番目に祖父の遺書の一文が抜粋されているのです。産経は「自己の職責とは無関係に死刑となった陸軍憲兵曹長が妻にあてた遺書である。国家や国民への思いに頭を垂れたい」と結ぶ。
2011-12-31 16:59:56「国民の遺書」のキャッチコピーは「泣かずにほめてください」靖国の言乃葉100選、だ。祖父の遺書は実家の仏壇に保管してあるが、粗末な紙に鉛筆で、実に細かいことまで書いてある。非常に長い手紙だ。「泣かずにほめてほしい」んじゃなくて、残される妻と一人娘を案じたものだ。
2011-12-31 17:05:42そこで、両親と相談して、小林よしのり、産経新聞出版、産経新聞の3者に抗議文を、情報提供したであろう靖国神社には質問を送ることを決めた。
2011-12-31 17:08:35小林よりのりと産経側に送った抗議文の概要は次の通りです。本当は、小林よりのりには直接送りたかったが、住所・連絡先が分からないので、仕方なかった。
2011-12-31 17:20:492010年8月23日付、小林よしのり様、産経新聞出版御中、産経新聞社御中、「祖父の遺書の無断使用に対する抗議と要望」小林よしのり氏責任編集、産経新聞出版発行の「国民の遺書」および8月15日付産経新聞「主張」において、祖父の遺書が無断で使用されたことに対し遺族を代表して抗議します。
2011-12-31 17:28:47(続き)<いちばん言いたい部分だが中略>遺書は遺される家族にあてた私信です。マスメディアが遺族の了解を得ずに使用するとは考えられない行為です。そこで、本件について以下のとおり要望します。
2011-12-31 17:32:17(続き)①「国民の遺書」における遺書の無断使用について・・・使用にあたり、遺族の許諾を取ること。今後、新聞、雑誌、HPなどあらゆる媒体で遺書をいっさい使用しないこと、無断使用を謝罪すること、遺書を入手した経緯を説明すること。
2011-12-31 17:38:42(続き)靖国神社から入手したと推測しますが、1986年3月に靖国神社境内に掲出された遺書は遺族の承諾を得たものではありません。
2011-12-31 17:40:38(続き)お盆に母と一緒に祖父の遺書の原本を読み返しました。祖父の遺書は祖母や母にあてた個人的な書簡です。遺書が商業的な出版物に無断で使用されたのは、私たち遺族にとって、祖父からの大切な言葉がお金もうけの道具にされたのと同じことです。
2011-12-31 17:44:47(続き)お盆に母と一緒に祖父の遺書の原本を読み返しました。祖父の遺書は祖母や母にあてた個人的な書簡です。遺書が商業的な出版物に無断で使用されたのは、私たち遺族にとって、祖父からの大切な言葉がお金もうけの道具にされたのと同じことです。
2011-12-31 17:44:47