「月を返したラッコカムイ」

とてもきれいな夜の海の情景が浮かびました。 @kuma0423さんに謝辞を。
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熊穴ファンタ爺ゆうきこうじ @kuma0423

「月を返したラッコカムイ」しっぽに絡めた昆布をほどいて私は腹が空いたので夜の海を泳いだ。夜は貝も見えなく魚も眠り寂しかった、今日は満月で海面は明るいのだが波も穏やかでふあふあ浮きながら、私は貝を探しに遠くまで泳いで来たのだ。ふと海面を見渡すとなにやら丸く光り輝くものが浮いていた。

2012-01-08 16:14:43
熊穴ファンタ爺ゆうきこうじ @kuma0423

ラッコカムイは、急いでその場所にいったが光る貝は見あたらない、「あれ」ラッコカムイは見渡したが何もない、ラッコカムイは貝を取るのが巧いと仲間のカムイから言われていたのでくやしかった、その場所から少しひきさがってまた海面を見てみたら、あの丸い光貝が浮いていた

2012-01-08 18:32:06
熊穴ファンタ爺ゆうきこうじ @kuma0423

「あの光貝は、きっと神なる貝だな」ラッコカムイは、この海でも一番の貝とり名人と言われていたのでどうしても取りたくなりました、なんどもなんども挑戦をしましたがいっこうに採れませんでした。そんな様子を月の神様は見ていて「なんと愚かなラッコカムイだ」と腹を抱えて笑いました

2012-01-09 17:51:55
熊穴ファンタ爺ゆうきこうじ @kuma0423

波間に映った月も揺れるほど笑いました、月の神様あまりにも笑いすぎて油断したのか、驚いた事に、その隙をついてラッコカムイがなんと海面に映っていた月をとうとう捕まえてしまいました、「なんだこれは、」月を手に取ったラッコカムイは驚きました、貝だと思っていた光ものはなんと

2012-01-09 18:03:26
熊穴ファンタ爺ゆうきこうじ @kuma0423

月の神様そのものだったのです、光る中から声が聞こえてきました、ラッコカムイは耳を澄ますと「しまった、あなたを馬鹿にして笑っていて私は、自分の仕事忘れて、取られてはいけない魂の姿をあなたの一生懸命なその努力する力に取られてしまった、でも私が空にいないと海は真っ黒で、

2012-01-09 18:11:52
熊穴ファンタ爺ゆうきこうじ @kuma0423

他の生き物は不安になってしまいます、もう見下してバカにするような真似は、しないのでどうか空に私を返してください」月の神様がそういうと、ラッコカムイはあたりを見回した http://t.co/LVUAC9H4

2012-01-09 18:20:06
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熊穴ファンタ爺ゆうきこうじ @kuma0423

あたりを見回すと確かに真っ暗な闇で海の中からも月明かりで動く魚たちの鳴き声も聞こえてきた、ラッコカムイは「たしかに私ひとりが持つべき神様では、ありませんね。昼間の太陽様もお月様もみんなの大切な平等な神様です。なんとかしたいのですがどうすればよいでしょう」

2012-01-09 18:27:34
熊穴ファンタ爺ゆうきこうじ @kuma0423

月の神様は言いました「ありがとう、よくぞ欲張らずにそう言ってくれました、朝日が出てしまうと私の力は無くなります、だから朝日の出てくる反対の方へ言ってもらい私を天高く放り投げてください」月の神様がそう言ったのでラッコカムイはお腹に月を抱えて一生懸命に泳ぎました

2012-01-09 18:36:24
熊穴ファンタ爺ゆうきこうじ @kuma0423

泳いで泳いでラッコカムイ疲れ果てましたが、頑張りました。反対の方ではもう、少し明るくなりかけてきました。「もう少しです、心配しないで」ラッコカムイは月の神様に言いました。そしてやっと反対側の水平線までたどり着きました。そして両手で天高く月の神様を放り投げました

2012-01-09 18:44:44
熊穴ファンタ爺ゆうきこうじ @kuma0423

するとお月さまは、ゆっくり膨らみながら元の大きさに戻りながら昇ってゆきました。そして「わたしは、すべてを照らす平等な神でありますから、あなたになんのお礼もできませんが」と言うとラッコカムイは「なにも要りませんよいつもそこに居てくださればそれで良いのです」

2012-01-09 18:51:04
熊穴ファンタ爺ゆうきこうじ @kuma0423

月の神様は喜びました「それでは年になんどか私は海に降りてあなたにお礼を言いに行きます、そのときは私をお食べなさい、内緒でね」ラッコカムイは微笑みました。それからと言うもの人間の世界でいう月蝕、あれは波間に降りた月の神様をラッコカムイが食べているからだとは誰も知らないでいるのです

2012-01-09 18:59:20
熊穴ファンタ爺ゆうきこうじ @kuma0423

ラッコカムイのお話は超フィクションです、完全にわたしが作ったものでありますので、創作物語として読んでくだされば幸いです、熊ちゃり

2012-01-09 19:02:30