茂木健一郎さん @kenichiromogi 「いわゆる一つの脳科学的に正しい温泉の入り方」についての連続ツイート

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茂木健一郎 @kenichiromogi

しゅりんくっ。ぷれいりーどっぐくん、おはよう!

2012-01-16 06:05:54

*茂木さんの朝の連続ツイート

茂木健一郎 @kenichiromogi

おじさん温泉で訪れている箱根から、「連続ツイート」をお届けします。文章は、その場で組み立てながら即興的に書いています! 自分の部屋ではネットが通じなかったので、ロビーに出てきて。途中でじゃまが入って中断する可能性がありますが、ご容赦!

2012-01-16 07:25:44
茂木健一郎 @kenichiromogi

いお(1)温泉の入り方について考察してみよう。まず、効能書きを読まずにいきなり入ること。泉質や源泉の温度、加熱、消毒の有無などを書いてある紙が脱衣場に張ってあるけれども、そんなものを見ないで、いきなり入る。そして、自分の感覚を通して、直接お湯を知覚する。

2012-01-16 07:27:30
茂木健一郎 @kenichiromogi

いお(2)まずは、室内のお湯に入る。そして、できるだけガラスの近くにいく。お湯に入って外を観察しながら、同時に露天の様子を見る。あんまり混んでいないようだったら、おもむろにお湯を出て、露天に向かって 歩いていく。そして、できるだけ端っこの方につかって、空を眺める。

2012-01-16 07:28:51
茂木健一郎 @kenichiromogi

いお(3)露天風呂で楽しむべきことの一つは、お湯の熱さと外気の冷たさのコントラストである。雪がちらついているとなおさら良い。ぼんやりと頭の中をからっぽにすると、Default Mode Networkが活動してくる。脳のメンテナンスという意味では、露天がハイライトである。

2012-01-16 07:30:31
茂木健一郎 @kenichiromogi

いお(4)露天から出たら、屋内に戻って、身体を洗うんだったら洗う。ただし、髪の毛は夜洗ってはいけない(私の場合)。翌朝、爆発していることになる(私の場合)。室内の温泉につかって、身体を温めてから、着衣場に向かう。同じ空間でも、脱衣場から着衣場に名前が変わっていることに注意。

2012-01-16 07:32:20
茂木健一郎 @kenichiromogi

いお(5)着衣場に入ったら、さっさとパンツだけははいてしまう。これは、ファイティングポーズをとれるためである。パンツだけはいたら、あとは余裕で、綿棒で耳をほじほじしてもいいし、体重計に乗って「ぎゃっ」と言ってもかまわない。腰に手を当てて、冷水を飲むのも一興である。

2012-01-16 07:34:13
茂木健一郎 @kenichiromogi

いお(6)ここで、温泉体験の一つのハイライトがやってくる。壁に貼ってある分析表、効能書きをじっくりと眺める。そうして、「そうか、自分の入った温泉は、こういうものだったのか!」という新鮮な驚きを持つ。「アルカリ単純泉だったのか!」「源泉は52℃なのか!」などなど。

2012-01-16 07:35:22
茂木健一郎 @kenichiromogi

いお(7)素の心で温泉を堪能してから、分析表、効能書きを見て、「ああ、そうだったのか」となる。ここに、人生と同じ一つの機微がある。人生においては、生の体験をしたそのずっと後で、ようやくのことその意味がわかるということがしばしばあるからだ。最初から見てこざかしくなってはいけない。

2012-01-16 07:36:54
茂木健一郎 @kenichiromogi

いお(8)友人と来ているとき、つねにタオルを一本持っている。そうして、「ちょっとトイレ」とかいいながら、素早く温泉に入ってしまう。そうして、涼しい顔で宴会場に戻る。飲み会の途中でも、さっと出て、さっと入って、さっと戻る。これが、温泉の達人の、ディップ・アンド・アウェイ法である。

2012-01-16 07:38:15
茂木健一郎 @kenichiromogi

いお(9)ところで、「脳科学的に正しい温泉の入り方」があるわけではない。あったとしても「いわゆる一つの」が接頭詞としてつく。それは、評価関数が一意に定まらないからで、将棋の修業をしている人が、お茶を持ってきたお嬢さんと恋に陥ることもあるでしょう。どうです。わかりましたか?

2012-01-16 07:39:57
茂木健一郎 @kenichiromogi

以上、「いわゆる一つの脳科学的に正しい温泉の入り方」についての連続ツイートでした。さて、朝食前にもう一風呂浴びてこよう。

2012-01-16 07:40:22

*クオリア・ケン(心脳問題アカウントでの投稿)
http://twilog.org/qualiaken