茂木健一郎氏 @kenichiromogi 【人生の景気を保つこと】連ツイまとめ

2012年1月22日の連続ツイート 【次にやることを確保し続けることで、人生の景気を保つことができる】 ……心の好景気」を保つコツは、いくつかある。まず、落ち込んだときに、「この気分はずっと続くわけではない」と知ること、言い聞かせることである。実際そうなのだから……
6
茂木健一郎 @kenichiromogi

「連続ツイート」をお届けします。文章は、その場で組み立てながら即興的に書いています! 本日は、人生をめぐる、ある思いについて!

2012-01-22 06:33:15
茂木健一郎 @kenichiromogi

つじ(1)子どもの頃は案外「熱中」の嵐が継続してずっと何かをやっていたが、思春期になると、いろいろなことが起こり始めた。要するによけいなことを考えて、ぐだぐだ、うだうだする時間も増え始めたのである。景気循環で言えば、好景気、不景気のような気分ができはじめた。

2012-01-22 06:34:49
茂木健一郎 @kenichiromogi

つじ(2)気分が「不景気」になると、何もやりたくなくなる。いかに生きるべきか、何をなすべきか、そもそも何ができるのかとうだうだ考えて、それ以上前に進まなくなってしまう。時には心の「大不況」や「バブル崩壊」も何度か経験した。

2012-01-22 06:35:49
茂木健一郎 @kenichiromogi

つじ(3)経済学者たちが、たとえばケインズ学派における財政出動によって経済を安定させることを試みるように、私も、あれこれ考えて「心の景気」を保とうと試みた。そんなことをしているうちに、次第に、それほど落ち込まなくなってきた。ずっと、「心の好景気」を保てるようになってきたのである。

2012-01-22 06:37:07

ケインズ経済学

ジョン・メイナード・ケインズの論文「雇用・利子および貨幣の一般理論」(1936年)を出発点に中心に展開された経済学のこと<略>ケインズ経済学の根幹を成しているのは有効需要の原理である。この原理は古典派経済学のセイの法則と相対するもので、「供給量が需要量(投資および消費)によって制約される」というものである。これは、有効需要によって決まる現実のGDPが古典派が唯一可能とした完全雇用における均衡GDPを下回って均衡する不完全雇用を伴う均衡の可能性を認めたものである。このような原理から有効需要の政策的なコントロールによって、完全雇用GDPを達成し『豊富の中の貧困』という逆説を克服することを目的とした、総需要管理政策(ケインズ政策)が生まれた。 http://p.tl/XEli 「ウィキペディア」より

茂木健一郎 @kenichiromogi

つじ(4)「心の好景気」を保つコツは、いくつかある。まず、落ち込んだときに、「この気分はずっと続くわけではない」と知ること、言い聞かせることである。実際そうなのだから。人間はすぐ「線型」に現在の下降曲線を外挿しがちだが、気分はころころ変わる。心の氷河期は、簡単には来ない。

2012-01-22 06:38:36
茂木健一郎 @kenichiromogi

つじ(5)行き詰まったら、即座に気分転換をすること。人生には、どうせやらなくてはならないことがある。それを、句読点のように入れる。トイレをしたり、コンビニに行ったり、シャワーを浴びるといったことでも良い。さっと切り替えて実行することで、それ以上落ち込むことが避けられる。

2012-01-22 06:39:48
茂木健一郎 @kenichiromogi

つじ(6)最悪なのは、どんどん落ち込んで、際限なくいろいろなことを考えて、何もしなくなってしまうこと。ふしぎなことに、落ちていく喜びというようなものがあって、うだうだ、ぐだぐだの中に人は存在論的感触を得たりしてしまうものだが、その「罠」にはまってしまってはいけない。

2012-01-22 06:40:54
茂木健一郎 @kenichiromogi

つじ(7)「次にやること」をいつも考えていること。ここに、人生の「可能無限」を確保する秘訣がある。無限そのもの(「実無限」)を手にすることは、人間には不可能である。ただ、「次にやること」さえ自分のものにしていれば、「可能無限」は手にすることができる。

2012-01-22 06:42:10
茂木健一郎 @kenichiromogi

つじ(8)朝起きたときから、夜眠るときまで、「次にやること」を工夫し、連続させて実行させていくこと。「次にやること」の明るい熱狂の中に、自らを置いて、できれば我を忘れること。そのような心がけができるようになってからは、「心の景気」が安定し、「心の好景気」が続くようになった。

2012-01-22 06:43:29
茂木健一郎 @kenichiromogi

つじ(9)以上述べたような「心の景気」を保つ方法は、おそらくチクセントミハイの「フロー理論」と関係している。自分のスキルと課題を高いレベルで一致させる。そのために、スキルの向上を怠らないこと。生きることは時につらいが、「次にやること」の連鎖だけが、命を支えてくれる。

2012-01-22 06:45:11

ミハイ・チクセントミハイ(1934年 - )

ハンガリー出身のアメリカの心理学者。「幸福」「創造性」「主観的な幸福状態」「楽しみ」の研究(いわゆるポジティブ心理学)を行う。著書『楽しみの社会学』でフローの概念を提唱したことで知られる。 http://p.tl/2-Jo 「ウィキペディア」より

茂木健一郎 @kenichiromogi

以上、「次にやることを確保し続けることで、人生の景気を保つことができる」の連続ツイートでした。

2012-01-22 06:46:05