アトロシティ・イン・ネオサイタマシティ #5

翻訳チームによるサイバーパンク・ニンジャ活劇小説「ニンジャスレイヤー」リアルタイム翻訳 (原作:Bradley Bond-san & Philip Ninj@ Morzez-san) ニンジャスレイヤー公式ファンサイト「ネオサイタマ電脳IRC空間」 http://d.hatena.ne.jp/NinjaHeads/ 続きを読む
文学 書籍 ニンジャスレイヤー
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Ninja Slayer / ニンジャスレイヤー @NJSLYR
(第1部「ネオサイタマ炎上」より 「アトロシティ・イン・ネオサイタマシティ」 #5)
Ninja Slayer / ニンジャスレイヤー @NJSLYR
「ドーモ、ニンジャスレイヤー=サン、ガスバーナです」ただならぬ殺気を警戒した彼はヤクザ天狗への止めを諦め、ニンジャスレイヤーに対してアイサツを返す。……オジギ終了から僅かに0コンマ3秒!ニンジャスレイヤーの腕が鞭のようにしなり、電撃的速度でスリケンを投げ放った!「イヤーッ!」 1
Ninja Slayer / ニンジャスレイヤー @NJSLYR
これこそは、恐るべきシックスゲイツの斥候ニンジャ、バンディットをも葬った、アイサツ終了直後の必殺スリケン!だが今回は、ガスバーナが反応するのに十分なほどの距離があった。「イヤーッ!」素早く側転を打つガスバーナ!喉元を狙って投げられたスリケンは、ガスバーナの右脛へと命中!浅い! 2
Ninja Slayer / ニンジャスレイヤー @NJSLYR
「イヤーッ!」両手を前方に突き出し、クレーン上へと火炎を浴びせるガスバーナ!「イヤーッ!」ニンジャスレイヤーは前方回転ジャンプの後、三連続側宙!UNIXメインフレーム筐体を蹴って三角跳びを決めると、ガスバーナの背後へ回り込んだ。そしてケリ・キック!「イヤーッ!」「グワーッ!」 3
Ninja Slayer / ニンジャスレイヤー @NJSLYR
ガスバーナは辛うじて転倒を回避し、前方回転から側転タンブリングで体勢を整え、ジュー・ジツを構える。だがすでに、目の前にはニンジャスレイヤーが接近!「「イヤーッ!」」交錯する二者のカラテ!「すぐには殺さぬぞ、ソウカイヤ」ニンジャスレイヤーは冷酷に言い放った「痛めつけ、尋問する」 4
Ninja Slayer / ニンジャスレイヤー @NJSLYR
「ソウカイヤ?へっ!とんだ人違いだな。そいつは昨日、俺とグリーンエレファントで殺したぜ!イヤーッ!」ガスバーナはニンジャスレイヤーの回し蹴りをブリッジで回避し、足払いを放つ!これを辛うじてかわすニンジャスレイヤー!バンザイ・ニュークによるダメージが、未だ残っているのだろうか? 5
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「なるほど、ソウカイヤではないか……イヤーッ!」ニンジャスレイヤーは表情ひとつ変えず、ガスバーナの顔面に右の高速カラテパンチを叩き込む!「グワーッ!」のけぞるガスバーナ!「いずれにせよ殺すのみ!イヤーッ!」「グワーッ!」「イヤーッ!」「グワーッ!」「イヤーッ!」「グワーッ!」 6
Ninja Slayer / ニンジャスレイヤー @NJSLYR
ヤマヒロは正座しながら、その戦いを見ていた。この新たなニンジャが何者なのか、見当もつかない。自分が死ぬのかどうかすらも。ただ、自分にできることはもうない。たとえ死ぬとしても、彼に後悔は無かった。ヤクザ天狗は、ニンジャを挟んだ反対側でうつ伏せに倒れ、動かない。死んだのだろうか。 7
Ninja Slayer / ニンジャスレイヤー @NJSLYR
タロはどこへ?…彼はクレーン車が突っ込んできた直後、電気ショックを浴びたかのように驚き、手近にあったチャブの下へと電撃的に潜り込んでいた。巣穴に引き篭もって嵐が過ぎ去るのを待つ無力なプレーリードッグめいて、ガタガタと震えながら、謎の赤黒ニンジャに弟が殴られ続けるのを見ていた。 8
Ninja Slayer / ニンジャスレイヤー @NJSLYR
「イヤーッ!」「グワーッ!」「イヤーッ!」「グワーッ!」「イヤーッ!」「グワーッ!」ニンジャスレイヤーの情け容赦ないカラテ!ガスバーナも反撃を繰り出すが、ジュー・ジツで弾き返され、またカラテを叩き込まれる!「ニンジャ殺すべし!イヤーッ!」「グワーッ!」ベイビーサブミッション! 9
Ninja Slayer / ニンジャスレイヤー @NJSLYR
ヤマヒロ同様、タロには状況が全く理解できなかった。恐怖と混乱で、ニューロンが焼ききれそうだった。……昨日の夜、三人で略奪を働いていた時に、ソウカイヤを名乗る末端ニンジャがスカウトの話を持ちかけてきた。だがジロとサブロは、彼をなぶり殺しにしたのだ。それが原因で、こんなことに? 10
Ninja Slayer / ニンジャスレイヤー @NJSLYR
「イイイヤアアーッ!」腰の捻りを利かせたニンジャスレイヤーのカラテ!「グワーッ!」体をくの字に折り曲げ、ワイヤーアクションめいて吹っ飛ぶガスバーナ!タロの隠れたチャブ上を飛び越えながら、20メートル先の壁に背中を強打する!ずるずると力無く落下し、壁にもたれかかるガスバーナ! 11
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ニンジャスレイヤーは死神めいた重く決然たる足取りで、獲物のもとへ歩み寄った。ガスバーナの四肢は破壊されており、再起は不可能。彼の戦意は崩壊していた。……血を吐きながら、ガスバーナはブザマに助けを乞う。……ブッダに?……いや、己の兄に……「アイエエエ……助けて、兄ちゃん……」 12
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ナムアミダブツ!その声は、一瞬ニンジャソウルの支配を脱したサブロが放った純粋な叫びか?それとも彼に憑依した邪悪なニンジャソウルが、何としてでも時間を稼ぐべく用いた、狡猾な策略か?…その真意を常人であるタロは見通せない。だが彼はついに、逃げようの無い最後の決断を迫られたのだ! 13
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タロの脳内でソーマト・リコールが始まった。この悪夢のような三日間。(((…人様に迷惑掛けちゃだめよ……兄弟仲良くしなさいよ……長男でしょ…)))母の声(((…人は、一瞬で、変われる。良い方向にも、悪い方向にもな…)))ヤマヒロの声(((…助けて、兄ちゃん…)))サブロの声! 14
Ninja Slayer / ニンジャスレイヤー @NJSLYR
弟たちは悪魔のような存在に変わってしまった。3日前のあの夜、本当は死んでいたのかもしれない。人の道を外れた残虐行為をいとも簡単に繰り返す。自分さえも殺そうとしてくる。……弟達は死ぬべきなのだろう。だが……だが……自らの手で、銃で決着をつける道を、彼はすでに放棄してしまった。 15
Ninja Slayer / ニンジャスレイヤー @NJSLYR
ならどうする?タロは乏しい想像力で必死に考えた。ニンジャスレイヤーは、この赤黒の死神は、あと数歩で自分のチャブの上を踏み越えてゆくだろう。考えろ、考えろ!タロはニューロンに奮起を促した!行動だ!本当の行動を起こさなくちゃいけない!誰の正義だろうと、知ったことか!俺の正義だ! 16
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「ワオオオオオーッ!……WASSHOI!」自らを鼓舞する勇ましい掛け声とともに、タロは立ち上がった!チャブを横に投げ飛ばし、ネオサイタマの死神の前に立ちはだかった!「駄目だ!死ぬぞ!」遠くで見ていたヤマヒロが我を忘れて叫ぶ!ニンジャスレイヤーは反射的にジュー・ジツを構えた! 17
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「アーポウ!近寄るな!こいつは俺の弟だ!」タロは腰に吊った紛い物のヌンチャクを不恰好に振り回した!しかし汗で手が滑り、ヌンチャクは左手へと飛んでゆく!丸腰になったタロは、ほとんど無意識のうちに両手でミスティック・サインを作った!「ニンポだ!ニンポを使うぞ!近寄れば死ぬぞ!」 18
Ninja Slayer / ニンジャスレイヤー @NJSLYR
ニンジャスレイヤーは無表情のまま、タロへと歩み寄った。その眼には愛する家族を失った哀しみと、全ニンジャへの黒い憎悪の炎が燃えていた。「ニンポだ!ニンポを喰らいたいのか!」タロは泣き咽びながら、でたらめなサインを作り続けていた。ニンポなど出るはずもない。無謀なヤバレカバレだ。 19
Ninja Slayer / ニンジャスレイヤー @NJSLYR
「イヤーッ!」ニンジャスレイヤーの拳がタロの鳩尾をえぐる!「アバーッ!」30センチ近く浮かび上がるタロ!彼はそのまま巧みなジュー・ジツで、タロを横へと投げ飛ばした。タロはタタミに転がり、仰向けでニンジャスレイヤーを見る。痛みは少ないが、体は麻痺している。そのようにしたのだ。 20
Ninja Slayer / ニンジャスレイヤー @NJSLYR
ニンジャスレイヤーはタロから視線を逸らし、また無慈悲なる殺人者の目でガスバーナを睨んだ。そして歩み続ける。「俺を……殺さないのか……?」タロが声を絞り出す。ネオサイタマの死神は一瞬足を止める「……私に人を裁く権利はない」直後、スリケン投擲!「だがニンジャは殺す!イヤーッ!」 21
Ninja Slayer / ニンジャスレイヤー @NJSLYR
「グワーッ!」ガスバーナの両目にスリケンが突き刺さる!「イヤーッ!」さらに容赦のないスリケン!「グワーッ!」ガスバーナの喉元に深々と鋼鉄の刃が埋まり、壊れたスプリンクラーめいて鮮血を噴き出す!そして爆発四散!「サヨナラ!」 22
Ninja Slayer / ニンジャスレイヤー @NJSLYR
声を絞り出そうとしたが、タロにはもう力は残っていなかった。幸運なほうだ。もし彼がカラテ有段者だったら、ネオサイタマの死神は彼を一瞬でネギトロに変えていたかもしれない。サイオー・ホースだ。「……オヌシを裁く連中が来る」ニンジャスレイヤーはそう言い残し、爆煙とともに消え去った。 23
Ninja Slayer / ニンジャスレイヤー @NJSLYR
仰向けに横たわるタロの耳に、マッポビークルのサイレン音が聞こえ始めた。3日前のあの夜のようだ、とタロは思った。あの時止まった時間が、また動き出すのだと、彼は薄れ行く意識の中で思った。弟達はあの夜、死んだのだ。そして今、彼らに別れを告げられた。行動を取った。後悔のない形で。 24
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コメント

オスツ🍣 @alohakun 2012年1月22日
アトロシティ・イン・ネオサイタマシティ #1 http://togetter.com/li/238464 ジ・アフターマス #1 http://togetter.com/li/75633
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