多世界解釈の問題点

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墓所の某(前世紀の尻尾) @kafukanoochan

@QEnergyTeleport 「シュレーディンガの猫」は、端から問題点は、何もない  ということでしょうか? http://t.co/QYS7MvgT のNo.12159、No.12164 より

2012-01-28 20:43:25
@QEnergyTeleport

@kahukanoochan シュレーディンガーの猫も、同様です。ただ多世界解釈とコペンハーゲンには共通の境界部分があって、世間でも誤解させれています。

2012-01-29 04:51:34
@QEnergyTeleport

量子力学の「多世界解釈」は、標準的「コペンハーゲン解釈」と予言能力が同じの、優劣の付けがたいものという意見も流布しているが、これは誤解。実はこの量子力学の定式化自体は、エヴェレット以来、未完成のままの代物。整理してコンパクトに書き下せる状況にもなく、研究者毎に自家製バージョンが。

2012-01-29 05:30:49
墓所の某(前世紀の尻尾) @kafukanoochan

@QEnergyTeleport すいません >測定対象と人間(測定器)との間の量子もつれ生成が測定過程の本質であると言う部分は、 コペンハーゲン解釈とも共有していると言っても良い< どうしてか、考え中ですがよくわかりません。 アドバイス頂ければ幸いに存じます

2012-01-29 23:35:20
@QEnergyTeleport

一番分かりやすいのは、コペンハーゲン解釈の波動関数を拡大して宇宙大にすることでしょうね。スピンを測定している人間にとってスピンの波動関数の収縮が起きている状況も、宇宙全体の視点からみれば単なるユニタリ的時間発展です。@kahukanoochan

2012-01-30 08:27:48
@QEnergyTeleport

ですから収縮の起きていない宇宙の波動関数で人間のスピン測定を記述することも、人間の視点でスピンの波動関数を扱うのも、全く同じ事象なのです。これらは全て普通のコペンハーゲン解釈に組み込まれていたことですよね。@kahukanoochan

2012-01-30 08:31:16
@QEnergyTeleport

エヴェレットは、彼のアイデアである多世界解釈において、宇宙の波動関数から測定時の確率分布を導きたかったが、この部分は現在でも未完成。現在でもZurek等の研究者が模索を続けている。多世界解釈が未完成の理論であることを知らない人は多い。http://t.co/okgQTzUe

2012-01-30 11:50:46
@QEnergyTeleport

安易に世間で多世界解釈を支持する人達は、よく聞くと測定時の確率分布導出に関して様々な言い分をいう。単純に宇宙の波動関数がユニタリ発展をする部分だけが、多世界解釈の内容ではないことを知るべき。多世界解釈支持者に会ったら、どういう論理で確率解釈をしてます?と聞いてみるのがいい。

2012-01-30 11:56:30
@QEnergyTeleport

そもそも「宇宙全体の波動関数が、収縮もせず、ずっとユニタリ発展をする」という内容は、むしろコペンハーゲン解釈の一部。ウィグナーの友人レベルの話。この部分をもって、波動関数の多世界解釈だという人は、全く多世界解釈を知らないと言っていいだろう。

2012-01-30 12:08:41
@QEnergyTeleport

多世界解釈での測定で問題なのは、どの基底ベクトルで波動関数を展開して解釈するか。外部から系を測定をすることはできない(宇宙に外はない)ため、コペンハーゲン解釈を超えて確率解釈に理由づけが必要。エヴェレットも以降の研究者も、これを強く意識している。だが安易な支持者はこれを知らない。

2012-01-30 12:16:33
@QEnergyTeleport

多世界解釈支持者には、不完全測定(対象系と測定系の間の相関が不完全で、他の状態との積成分も零になっていない場合)での測定確率を聞くと混乱する人がいる。

2012-01-30 14:02:55
@QEnergyTeleport

コペンハーゲン解釈ならば、系外部で測定機を選んで、何をどういう誤差で測る実験であるという選択が明確にできることになっている。多世界解釈では、それがない。つまりたった1つの宇宙の純粋状態の時間発展をみて、何がどのように測定されたかを決める方法が必要。この部分が現在まで未完成。

2012-01-30 14:04:49
墓所の某(前世紀の尻尾) @kafukanoochan

@QEnergyTeleport アドバイス、ありがとうございます。 前のご発言と合わせて考えて、 やっと、多世界解釈が理解できたように思います。

2012-01-30 21:18:00
墓所の某(前世紀の尻尾) @kafukanoochan

@QEnergyTeleport  観測者1が測定し、それを観測している観測者2が「見間違え」をしたなんていう場合でしょうか。 それについて、http://t.co/QYS7MvgT のNo.12200 に書きました。ご指摘、アドバイス等 頂ければ、幸いです。

2012-01-30 22:23:06
@QEnergyTeleport

例えば測定相互作用後の状態が C1|+>_spin |+>_brain +C2|->_spin |->_brainという完全な相関を産まず、他の成分も含んだ場合(普通の測定相互作用ではこれが自然)、多世界解釈でどのように確率解釈するのかが問題です。@kahukanoochan

2012-01-31 05:48:08
@QEnergyTeleport

測定者との相互作用後にC1|+>_spin |+>_brain +C2|->_spin |->_brain+δC3|+>_spin |->_brain +δC4|->_spin |+>_brainとなったら、どのように解釈をするのかが、問題です。 @kahukanoochan

2012-01-31 05:49:17
@QEnergyTeleport

コペンハーゲン解釈では、測定機の設計調整が自由にできる測定者のいる外界がありますので、今回はスピンのz軸成分を測るとか、今回はx軸を測るとかを「意思で選択」でき、相互作用の形、強さを調整できます。それが状態展開の基底ベクトルを選び出す根源になります。@kahukanoochan

2012-01-31 05:53:15
@QEnergyTeleport

一方多世界解釈では、スピンの実験すら宇宙全体で考える必要があります。宇宙にはそれを観測する外部測定者がいないので、スピンを含む宇宙の波動関数を、どの基底ベクトルで展開して、確率解釈をするかというのが、大変あいまいなのです。@kahukanoochan

2012-01-31 05:55:03
@QEnergyTeleport

エヴェレット論文では、恣意的な仮定を前提にして、あたかも確率解釈が導かれたように書いてますが、これは多くの批判を受けてます。ズーレック等はデコヒーレンスが自然現象として自発的な物理過程として起こり、ある優位な基底ベクトルが現れるという立場のようです。@kahukanoochan

2012-01-31 05:58:13
@QEnergyTeleport

エヴェレットは、多世界解釈を初めて世に出した論文で、確率解釈の導出を試みた。それは量子状態にmeasure of stateという、出現可能な事象に対する"もっともらしさ"の指標を手で導入し、振幅の絶対値に対する加法性などを恣意的に仮定して、確率解釈に持っていくという残念なもの。

2012-01-31 06:09:07
@QEnergyTeleport

外部観測者がいない多世界解釈では、測定の確率解釈を理論の中から導く必要がある。エヴェレットの確率解釈の導出自体は、多くの批判を浴びており、現在でも多くの研究者が多世界解釈の改良を続けている。多世界解釈は、発展途上の未完成理論。コペンハーゲン解釈と同等に扱うのは、フェアではない。

2012-01-31 06:12:47
@QEnergyTeleport

前から言っているが、自分はコペンハーゲン解釈派。多世界解釈には批判的。波動関数は外部測定者がその系にアクセスできる情報の総体でしかなく、物理的存在ではないという立場。だから測定者の持っているその系に関する情報量に応じて、波動関数は個人毎に違ってもいい。

2012-01-31 06:16:41
@QEnergyTeleport

また波動関数の収縮は、ある測定者の知識の増加を意味するだけの、驚きに値しない概念。シュレーディンガーの猫も、そもそも問題でもなんでもない。観測問題は、コペンハーゲン解釈の中に全く存在しないという立場。「量子力学=情報理論の一種」という見方を徹底すれば、混乱は起きない。

2012-01-31 06:19:44
@QEnergyTeleport

量子力学のコペンハーゲン解釈における残された不思議は、公理の中に組み込まれている、測定者の自由意思や意識の存在。これに全て集約されるだけ。これに関して量子力学自体は答えを出さないという立場。「語りえぬものについては、沈黙しなければならない。」

2012-01-31 06:23:25
@QEnergyTeleport

量子力学のコペンハーゲン解釈の"公理"には、注目系の外部にいる、自由意思をもつ測定者の存在が入っている。一部の研究者と意見が異なり、自分は量子力学自体から意識の問題を論じることはできないと述べた。それは結局、対象が「意識を持っている」と判断することは物理的にはできないことによる。

2012-02-01 07:48:05