2012/02/03 理学系研究科シンポ“大震災復興へ向けての理学・理学者の役割”

理学系研究科シンポジウム 「大震災復興へ向けての理学・理学者の役割」 2012年2月3日(金)13:30~17:35 http://www.s.u-tokyo.ac.jp/ja/event/earthquake-symposium/
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http://www.s.u-tokyo.ac.jp/ja/event/earthquake-symposium/

「2011年東北地方太平洋沖地震の日本列島へのインパクト」

平田直(地震研究所 教授)

2011年3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震は、日本の観測・調査史上最大の地震規模、マグニチュード9.0の超巨大地震でした。この地震は、太平洋プレートが東北日本の下に沈み込むことによって蓄積された数百年分の弾性エネルギーが約3分間で解放されたことによって発生しました。解放された量は、阪神淡路大震災を起こした1995年兵庫県南部地震のエネルギーの約1千倍という膨大なものでした。地震後まもなく1年となる今でも、活発な余震活動が継続し、地震後の地殻変動も継続しています。その日本列島への影響について解説します。

「将来の地震・津波の予測と想定は可能か?」

佐竹健治(地震研究所 教授)

昨年3月11日の東北地方太平洋沖地震(M9.0)は、日本の観測史上最大規模の地 震でした。大地震の発生を直前に予知するのは現状では困難ですが、長期的な 予測や想定も不可能でしょうか? 宮城県沖では過去約200年間にM7程度の地震 が繰り返していることから、今後30年以内に99%の確率で同程度の地震が発生すると予測されていましたが、昨年の地震の規模は「想定外」でした。一方で、1896年や869年には、昨年と同じような津波が発生したことが知られており、津波については決して「想定外」ではありませんでした。

「土壌中のガンマ線放出核種分析による福島周辺放射線マップ」

下浦享(理学系研究科附属原子核科学研究センター 教授)

理学系研究科を中心とした大震災からの復旧支援活動のために結成された「環境放射線核物理・地球科学合同会議」により福島およびその周辺で採取された土壌からの放射線分析が提案され、2000以上の地点の土壌が分析され、様々な核種からの放射線マップが作成されました。

試料採取に94の、その分析には 23の大学・研究機関が参画したこの活動の内容および分析結果について講演します。

「先生助けてください、ホールボディーカウンターが変なんです」

早野龍五(理学系研究科物理学専攻 教授)

東日本大震災が発生してからもうじき11ヶ月を迎えます。私は震災直後から、原子炉や放射能のデータを集め・解析し・ 可視化し・twitterを使って公表することを続けて来ましたが、最近では、食品、特に学校給食の丸ごと放射能検査と、ホールボディーカウンター(WBC)測定による、内部被ばくの実態解明に注力しています。

講演では「大震災復興へ向けての理学者の役割」の一例として、私が食品検査やWBC測定に深く関わることになった経緯と、WBC測定の現状(なぜ実験物理学者の出る幕があるか)についてお話しようと思います。

「福島第一原子力発電所事故にともなう植物への放射性物質蓄積調査」

福田裕穂(理学系研究科生物科学専攻 教授)

2011.3.11の大地震より被災した福島第一原子力発電所から、放射性物質が放出され、広い範囲の土地に降下しました。私たちは、この放射性物質の植物への取り込みと沈着の実態を明らかにするために、東京大学、神戸大学、北海道大学、宇都宮大学、福島県立医大、いわき明星大学、財団法人環境科学研究所の仲間と調査を始めました。調査対象としたのは、イネ、畑地の作物、牧草、野草、藻類と広範にわたります。今回の発表では全体の概要と、特に理学系の研究者が中心となって調査を進めている牧草地での放射性物質の植物への移行の現状についてお話ししたいと思います。

「福島第一原子力発電所事故に伴う環境汚染と地球惑星科学の役割」

中島映至(大気海洋研究所 教授)

福島第一原子力発電所の事故に伴う環境汚染は広い範囲に渡り、その実態と動態の把握には、放射性物質の専門知識とともに、地球惑星科学の知識無しには不可能である。しかし同時にこのような大災害は現世代の研究者にも未曾有の出来事であり、その対処には様々な試行錯誤があった。事故発生時から現在までのその軌跡を振り返り、得られた知見と課題について考える。

「海洋への放射能汚染水の広がり:観測とシミュレーション」

升本順夫(海洋科学研究開発機構 准教授)

福島第一原子力発電所の事故に伴う環境汚染は広い範囲に渡り、その実態と動態の把握には、放射性物質の専門知識とともに、地球惑星科学の知識無しには不可能である。しかし同時にこのような大災害は現世代の研究者にも未曾有の出来事であり、その対処には様々な試行錯誤があった。事故発生時から現在までのその軌跡を振り返り、得られた知見と課題について考える。

本講演では、これらの活動の概要を示すとともに、汚染水の広がりについて、どこまで分かっているのかをご紹介します。

2011年東北地方太平洋沖地震の日本列島へのインパクト

平田直(地震研究所 教授)

cf.

ala @w_ala

「1月23日読売新聞記事( http://t.co/1tIWI5tg )は、情報の発信者である平田直教授の伝え方、あるいは記事の書かれ方のいずれかの問題により、次の四点の正確でない表現や記述不足…」地震研(1/31日更新) http://t.co/iLrSrw6D #jishin

2012-02-03 20:18:42

将来の地震・津波の予測と想定は可能か?

佐竹健治(地震研究所 教授)

(途中より: 講演開始後14分から)

ala @w_ala

佐竹健治「ハザードマップ自体は釧路市がつくったんですけれども、こうしたハザード、歴史的に記録していくのが理学者の役割ではないかと」

2012-02-04 22:16:13
ala @w_ala

佐竹健治「2004年、スマトラ島沖地震、過去百年間に発生した大地震しかわかっていなかった、プレート境界で発生する大地震の規模はM<8と想定されていた。2004年M9.1、2005年M8.7が…その後調べてみると、500年・600年前に同規模の地震がおこっていることがわかった」w

2012-02-03 14:37:45
ala @w_ala

佐竹健治「GPS観測によるすべり欠損と、“過去のすべり”“過去の大地震”、見比べるとわかっていそうなものだ、実際にはそうならない。大地震の繰り返しの感覚、宮城沖では1973年以降平均37年間隔でM7~8の地震が繰り返し発生している、こうした繰り返しがない場所もあるが宮城沖の場合」

2012-02-03 14:40:07
ala @w_ala

佐竹健治「明治三陸地震津波、1896年明治三陸津波、死者22,000人~2011年より多い。最大ん震度3~4、津波高さ最大38m、津波が大きかった」、!

2012-02-03 14:42:57
ala @w_ala

佐竹健治「仙台平野における過去の津波、日本三大実録、貞観11年(869年)、大きな地震と津波があったことがわかっている、多賀城。火山灰層をみても、あったこと間違いないと」

2012-02-03 14:44:52
ala @w_ala

( 869年貞観地震の断層モデル  佐竹・行谷・山木:2008, 活断層・古地震研究報告、行谷・佐竹・山木:2010,活断層・古地震研究報告 ) http://t.co/3oPegwwh

2012-02-04 01:59:03
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ala @w_ala

( 断層モデルと海底地殻変動 ) http://t.co/CkLT9YNv

2012-02-04 02:00:37
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ala @w_ala

佐竹健治「貞観地震の断層モデルと今回のものを比べると、一致、同じようなものがおきたのではないかということがわかった。1896年明治三陸津波、1933年明治三陸津波、2011年東北沖津波を各所での高さを比較すると、1896年と今回それほどかわらない、場所による高低あるが」

2012-02-03 14:46:59
ala @w_ala

( 三陸調査 全体成果図: 赤2011、青1933、黄緑1896年。場所は違うが、2011年と1896年、どちらでもおよそ38mの波が )  http://t.co/rSB47Zqe

2012-02-04 02:07:31
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ala @w_ala

( 津波波形 明治三陸・貞観地震タイプ Fujii et al. (2011, Earth Planets Space ) http://t.co/C81Htqfw

2012-02-04 01:56:46
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ala @w_ala

佐竹健治「今回は釜石沖にケーブルがあり、記録がとられている。“津波波計のインバージョンによるすべり分布”…津波発生直後から沖合でデータとれていた、非常に大きなすべりがおきたのは震源すぐ沖」

2012-02-03 14:50:29
ala @w_ala

佐竹健治「巨大地震発生のサイクルをどう考えたらいいかということだが、これまで想定されていた地震発生サイクルの上に、更に“スーパーサイクル”(長期のタームのもの)があるのではないかと考えれば、歪によるチカラの蓄積があると説明できるのではないか」

2012-02-03 14:51:59
ala @w_ala

佐竹健治「巨大地震発生のサイクルをどう考えたらいいか。これまで想定されていた35年の地震発生サイクルの上に、更に“スーパーサイクル”(長期のタームのもの)があるのではないかと考えれば、歪によるチカラの蓄積があると説明できるのではないか」 http://t.co/LqCP426w

2012-02-04 02:11:25
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ala @w_ala

佐竹健治「まとめとしては、①世界の沈み込み帯の研究から、これまで想定されていなかった巨大地震の発生が明らかになり、想定やハザードマップに利用されるようになった ②東北地方の太平洋沖では平均37年間隔で繰り返す宮城沖地震を固有地震として長期予測・防災対策がとられてきた」

2012-02-04 02:13:32
ala @w_ala

佐竹健治「③貞観地震についての調査から、過去の巨大地震についての研究が始まっていたが、防災対策までは至っていなかった」

2012-02-04 02:14:53

cf.

ala @w_ala

東北沖M8級地震起きやすく 震災で岩板変化 海洋機構分析、沿岸に津波も 2012/1/31 http://t.co/lbah7nGq “佐竹健治・東京大学地震研究所教授「太平洋プレート内部でM8級地震が起これば、10m程の高さまで陸地を駆け上がるような津波が来てもおかしくない”

2012-02-03 22:06:33

土壌中のガンマ線放出核種分析による福島周辺放射線マップ

下浦享(理学系研究科附属原子核科学研究センター 教授)

ala @w_ala

下浦享(理学系研究科附属原子核科学研究センター教授) : 京都大学大学院理学研究科博士後期課程研究指導認定退学、京都大学理学系研究科理学部助手、東京大学大学院理学系研究科理学部助手、立教大学講師経て助教授、00年より現職 http://t.co/CqjtMlP1

2012-02-04 02:21:29
ala @w_ala

下浦享「原子核物理学、測定に関しては我々はプロ、専門性を生かすことができる。測定技術を生かすこと、地震発生当時からコミュニティで検討、サーベイメータを持って福島に入りスクリーニング作業、土壌中の放射性物質の分布図の作成をしていった」

2012-02-03 14:57:29
ala @w_ala

下浦享 “放射能と放射線 放射能とは、放射線を出す能力(の大きさ)”  http://t.co/W36SDk5G

2012-02-04 02:27:36
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