NACAカウリング関連の話(仮)

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ぼろ太@C103 日曜日 東地区 “シ” ブロック 02b @futaba_AFB

カウンセリングってなんですか!なんでそんな予測変換をしやがりましたかGoogleIME!NACAカウリングですよ!

2012-02-01 22:11:50
ぼろ太@C103 日曜日 東地区 “シ” ブロック 02b @futaba_AFB

昔はこんな飛行機もあったんだよ~と、空冷エンジンの場合よく、空気抵抗が液冷エンジンに劣るというふうに言われますが、そんな空冷エンジンを液冷エンジン並みの抵抗に抑えた話。 http://t.co/uv4cRV0n

2012-02-01 22:24:40
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ぼろ太@C103 日曜日 東地区 “シ” ブロック 02b @futaba_AFB

空冷エンジンと液冷エンジンどっちがいいか論争は戦前の軍事雑誌でも今の2ちゃんねるみたいなノリで読者欄で論争が繰り広げられたそうなのですが、馬力あたりの重量が軽く、可動部品は少なくて、整備費用も液冷エンジンよりも安価な空冷エンジンは昔から質実剛健なエンジンとして人気があったようです

2012-02-01 22:27:43
ヴィンセント @type96agl

@futaba_AFB カウルやタウネンドリングの類を外した単列の空冷エンジン搭載機?エンジンのシリンダー部やヘッドが、空気抵抗になりそうな気がするけど?

2012-02-01 22:27:47
ぼろ太@C103 日曜日 東地区 “シ” ブロック 02b @futaba_AFB

とはいえ、1930年代に入るまで空冷エンジンは冷却なんかの問題から基本的にシリンダーがむき出しで配置され、カウリングが付けられているとしても、それは美観であったり、オイルよけ(初期の空冷エンジンの成功作だったロータリーエンジンはものすごい量のオイルが排ガスと一緒に出たので)

2012-02-01 22:29:50
ぼろ太@C103 日曜日 東地区 “シ” ブロック 02b @futaba_AFB

さっき貼った九一式水上偵察機は1920年代最後あたりに設計された飛行機なのですが、むき出しのシリンダー、空気抵抗大きそうだけど何とかならない?と思う人が当然出てくるわけで1926年にアメリカ海軍がNACAに対してカウリングで覆って空気抵抗って何とかならないかな?と要望を出します

2012-02-01 22:35:49
ぼろ太@C103 日曜日 東地区 “シ” ブロック 02b @futaba_AFB

そうして生まれたのがNACAカウリングで、その性能の向上は目覚しく、シリンダーがむき出しの状態に比べて抵抗は60%近く抗力を削減!この発見はかなり画期的なものでした。

2012-02-01 22:41:59
ぼろ太@C103 日曜日 東地区 “シ” ブロック 02b @futaba_AFB

NACAカウリングがどれくらい性能向上に寄与したかというと、AT-5にNACAカウリングを取り付けテストしてみたところ190km/hだった最高速度は220km/hまで上昇、カウリングの交換だけで30km//hの速度アップを実現します http://t.co/FYku1L9H

2012-02-01 22:46:07
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ヴィンセント @type96agl

@futaba_AFB まだカウルフラップは、ないんですね。

2012-02-01 22:48:21
ぼろ太@C103 日曜日 東地区 “シ” ブロック 02b @futaba_AFB

さらに、乱流のもとになっていたシリンダーが覆われたことによって、機体周りおよび尾翼面周りの気流も極めて明確に改善されたそうで、操縦性も向上したようで、本当に画期的だったのでしょうね

2012-02-01 22:48:32
ぼろ太@C103 日曜日 東地区 “シ” ブロック 02b @futaba_AFB

この理論を早速取り入れた飛行機も作られて、ロッキードベガは最初こんな風にむき出しのエンジンだったものが http://t.co/Yh1UqHZf

2012-02-01 22:52:01
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ぼろ太@C103 日曜日 東地区 “シ” ブロック 02b @futaba_AFB

このようにNACAカウリング月に改められ、ロッキード・ベガは世界で初めてNACAカウリングが標準装備された飛行機となりました。 http://t.co/W5Hk6zuI

2012-02-01 22:54:48
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ヴィンセント @type96agl

@futaba_AFB タウネンドリングが出てこないんですが、あまり使われることなくむき出しエンジンから、NACAカウルになったのでしょうか?

2012-02-01 22:57:12
ぼろ太@C103 日曜日 東地区 “シ” ブロック 02b @futaba_AFB

@leica3f かきながら次の文章を考えてるので、そんなに早く書けないです

2012-02-01 22:59:26
ぼろ太@C103 日曜日 東地区 “シ” ブロック 02b @futaba_AFB

ただ、NACAカウリングが発表されたばかりのころはまだ解析が進んでおらず、その報告書には方程式一つ載っていなかったようで、NACAカウリングに対しての不信感が広まり必ずしもすぐNACAカウリングが受け入れられたというわけではないようです。

2012-02-01 23:02:20
ぼろ太@C103 日曜日 東地区 “シ” ブロック 02b @futaba_AFB

ちょうど同じ頃イギリスの国立物理研究所で、ダウエンドが1927年から行なっていた研究を元に作られた、翼型断面のリングでエンジンをおおったタウエンド・リングが29年に発表され、注目を集めます。 http://t.co/4yUlYm3I

2012-02-01 23:05:01
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ぼろ太@C103 日曜日 東地区 “シ” ブロック 02b @futaba_AFB

タウエンド・リングが注目されたのは、NACAカウリングに比べれば開口部が多く、前面から見ればシリンダーを露出させたままなので、こちらのほうが冷えるんじゃね!?と設計者たちが思ったのが大きかったようです。

2012-02-01 23:06:38
ぼろ太@C103 日曜日 東地区 “シ” ブロック 02b @futaba_AFB

なので、その発表はほとんど同時期だったのに、30年代の前半には多くの飛行機でタウエンド・リングが採用されNACAカウリングの普及はあまり進まなかったみたいです。

2012-02-01 23:09:01
ぼろ太@C103 日曜日 東地区 “シ” ブロック 02b @futaba_AFB

これを受けてNACA側もタウエンド・リングとの優劣をはっきりさせるため、風洞実験を繰り返しNACAカウリングがタウエンド・リングに比べ明らかに優位であることを実証し、NACAはB-10に採用されていたタウエンド・リングをNACAカウリングに取り替えるようにマーチンを説得。

2012-02-01 23:12:34
ぼろ太@C103 日曜日 東地区 “シ” ブロック 02b @futaba_AFB

NACAカウリングの採用によりB-10の最高速度は314km/hから362km/hに増加し、このB-10が先日話したとおりB-17誕生の布石となり、最終的にはアメリカ空軍を生み出す事になる戦略爆撃の最初の一歩になると考えると、こんなところも歴史はつながってるんですね~

2012-02-01 23:17:11
ぼろ太@C103 日曜日 東地区 “シ” ブロック 02b @futaba_AFB

さらにこのNACAカウリングの研究の副産物として翼に設置するエンジン室の適切な取り付け位置の研究もあってこの研究はDC-3 B-17 B-24とアメリカを代表する多発機にかなり影響を与えたようです。

2012-02-01 23:19:37
ぼろ太@C103 日曜日 東地区 “シ” ブロック 02b @futaba_AFB

歴史のIFはそれこそ腐るほどありますけれど、このNACAカウリング、エンジンを翼に吊り下げるタイプの飛行機では全く効果が出なかったらしく、最初に選ばれた飛行機がAT-5でなかったら、この研究が遅れて、WW2の空で空冷機は液冷機に大きく水を開けられていたかもしれませんね

2012-02-01 23:23:15
ぼろ太@C103 日曜日 東地区 “シ” ブロック 02b @futaba_AFB

でも2000馬力オーバーでタウエンド・リングの戦闘機とかちょっと見てみたいですよ

2012-02-01 23:23:50