第14回twitter読書会(金曜会)池澤夏樹『スティルライフ』発言まとめ
#dks 本日午後10時頃より、Twitter読書会を開催します。指定図書は、池澤夏樹『スティルライフ』です。中公文庫から出ていますよ。読んだ感想をあれこれとつぶやきあいます。参加は本を読んでいれば誰でも自由。ハッシュタグは、#dks です。
2010-05-28 20:51:41#dks では、だいたい10時過ぎたので、読書会をはじめようと思います。今日の本は、池澤夏樹『スティルライフ』です。ハッシュタグは、#dks で、本分との間には半角スペースを空けてもらうと、ちゃんと認識されるようです。
2010-05-28 22:08:06#dks 染色工場で働く「僕」が同じ職場で働く佐々井という男と出会う。佐々井は星や山のことを淡々と話す不思議な男。ある時、佐々井が「僕」にある仕事を持ちかけることで、次第に佐々井の過去が明らかに…! と書くとミステリー風。実際のところは、淡々とした小説です。
2010-05-28 22:17:12#dks 80年代後半という時代背景のせいなのか、ちょっと「お?」と思うところもあるのだけど、物語自体が、現実から少し浮いているので、それほど気にはならなかったかな。それにしても、親戚の叔父さんって、便利ですよね。
2010-05-28 22:19:52#dks 僕はこの短編以外の池澤作品もいくつか読んでいるけれど、デビュー作の時点でこのソリッドな文体が出来ているってことに、ちょっと驚いた。
2010-05-28 22:25:56#dks 初めてこの小説を読んだ数年後に、森博嗣が出てきて、文体に似た雰囲気を感じたのを憶えている。理系の文体だ(池澤夏樹は埼玉大学理工学部物理学科)なんて、単純なくくり方はしたくないのだけど。
2010-05-28 22:33:30#dks 僕が一番印象的なのは、やはり最初の2Pですね。あんな宣言(?)をしてから、始まる小説を読んだことがなかったので。あそこだけ二人称なのが、気になるところ。誰から誰への言葉なのだろう、と。
2010-05-28 22:37:55#dks 「ぼく」も佐々井も、感情があまり描かれていないのも距離を感じる理由かもしれない。怒られてもそれに対する反応がない。佐々井が仕事を持ちかけてきたとき「面白い」と思ってはいたけど。
2010-05-28 22:46:07#dks @shin1960 冒頭で「世界」を語ったと思ったら、舞台がバーになる。でも、チェレンコフ光の話をしている。あの感覚はいいですね。
2010-05-28 22:48:17#dks 世界やその見え方についての物語だと思っているところに、株式売買という俗っぽいものが出てくるのが、面白いところだと思いました。
2010-05-28 22:55:49#dks 数年前にJcom騒動で大金持ちになったトレーダーの話を聞いたとき、この小説のこと思い出しましたよ。小説だとファックスと電話なんですよね、80年代後半。
2010-05-28 22:58:42#dks 「天使にまかせておいて、人は結果を見るしかない部分。人は星の配置を変えることはできないだろう。……」(P24) というあたりも心に残ります。スティルライフって静物画の意味でいいんですか?
2010-05-28 23:00:59@yuya76 #dks 株式売買が人の営為の象徴となっているわけですよね。僕が想像もできない巨額の金が動いているはずなのに、この小説ではどうしても矮小な存在に見えて、それが面白かったです。
2010-05-28 23:01:54#dks 作者や作品に関して予備知識なしに読んだので、ファンタジックもしくはSFチックな「理科っぽい」話がはじまるのかと思いきや、でした。
2010-05-28 23:03:02#dks @shin1960 「スティルライフ」は本来「静物画」の意味ですが、僕はこの小説では「静かな人生」とのダブルミーニングになっているのではないかと思います。
2010-05-28 23:03:54