中村伊知哉 @ichiyanakamura　さんの橋下市政と現政権の国政

中村伊知哉 @ichiyanakamura

小幡さんの、小泉にあって橋下市長にないもの、それは竹中平蔵、という面白いコラムに刺激され、考える。橋下市政より現政権の国政の方が問題を抱えているから。以下11点。

中村伊知哉 @ichiyanakamura

１　政治の役割は企画・議論より決断・実行。1:9ぐらいの比重とみてよい。自民政権では、前者を霞ヶ関、後者を永田町が担当していた。

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２　戦後復興、安保紛争、中ソ国交、沖縄返還、オイルショック、政治の季節が過ぎ、政治家も小粒になるにつれ、霞ヶ関：企画議論が永田町：決断実行のパワーを上回りすぎバランスを崩していった。

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３　そのバランスをいったん引き戻したのが小泉ー竹中ライン。竹中さんは小泉さんを乗せ、企画を続けた。小泉さんは竹中さんに乗り、決断実行を続けた。

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４　民主党政権はさらにこれを推し進め、あえてバランスを崩し、企画議論も決断実行も全て永田町が仕切ることとした。それが裏目に出た。

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５　民主党議員は頭がいいから、企画議論に体重がかかりすぎ、決断実行ができないというぬかるみにはまった。

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６　マニフェストを決断して、政権取得後に実行に移す頃の意気はよかったのだが、それにつまづいた後は一から企画議論を重ねている。

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７　ぼくが携わる知財戦略も教育情報化も議論議論の繰り返しで、決断と実行が見えなくなってしまっている。

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８　橋下さんは逆にやみくもな決断・実行への偏重が批判の的だが、同時にそれが支持される理由でもあり、政治的に正しい。

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９　橋下市政の企画を担うのが脱藩官僚ブレーンなのだろうが、政治をも引き受ける「竹中役」がいないのがネックになり得るというのが小幡さんの指摘。

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10　でもそれは小泉さんが竹中さんを乗りこなしたように、橋下さんがブレーンをどう使いこなすのか、その人材操縦術にかかっているのだろう。

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11　それよりぼくは、橋下さんにとって重要なのは、ウラで役人を取り仕切る「飯島秘書官役」だと思う。そういう強面の懐刀はいるのかな〜？