渡邊芳之先生ynabe39の「日本におけるクラシック音楽が「ハイカルチャーではない」というのはその通りで、むしろその市場を支えていたのは「貧乏人の教養主義」である。」

日本におけるクラシック音楽が「ハイカルチャーではない」というのはその通りで、むしろその市場を支えていたのは「貧乏人の教養主義」である。だからこそ教養主義が滅びつつあるいま日本のクラシックが危機なのだと思う。by 渡邊芳之
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渡邊芳之 @ynabe39

日本におけるクラシック音楽が「ハイカルチャーではない」というのはその通りで、むしろその市場を支えていたのは「貧乏人の教養主義」である。だからこそ教養主義が滅びつつあるいま日本のクラシックが危機なのだと思う。

2012-02-19 06:23:20
渡邊芳之 @ynabe39

「歌謡曲やポップスよりも高級な音楽としてジャスやクラシックがある」というイメージはもちろんナンセンスなんだけど、日本のジャズやクラシックの市場がそういうイメージによって支えられてきたのも無視できない事実だ。

2012-02-19 06:30:50
渡邊芳之 @ynabe39

もっといえば「洋楽」を聴く、という趣味自体が教養主義に支えられていた。クラシックに限らず「洋楽の需要」自体が教養主義とともに衰退している。

2012-02-19 06:33:13
渡邊芳之 @ynabe39

クラシック音楽が日本において「アニメ主題歌などと同等の自然な存在」になった時の市場の大きさというのは、むしろ今よりずっと小さいのではないかとすら思う。

2012-02-19 06:41:36
渡邊芳之 @ynabe39

私なんか典型的にそうです。 RT @MAKIO_K: 大まか同意です。ちょっと背伸びをして聴いて(より文化的な人間にろうとして)、そしてハマる人はハマる。

2012-02-19 06:42:27
渡邊芳之 @ynabe39

「ハイカルチャー」としてクラシック音楽に親しむような人は私のような「コレクター」にはならない。

2012-02-19 06:44:54
渡邊芳之 @ynabe39

それを「教養主義」というわけです。 RT @42_is_mine: J-Popは市場を狙って新しいのをドンドン出す消耗品です。JazzやClassicと同じ土俵で考えるのは難しいのじゃないかな?AKBとマイルスデイビス… 雑音かもしれないしね…

2012-02-19 06:57:05
渡邊芳之 @ynabe39

逆にいえばジャズやクラシックがもともと「演歌やアイドルと同じ土俵で比べられるもの」であったなら、いまの中高年ジャズクラシックファンのうち相当の割合はジャズやクラシックを聴かなかっただろう、ということです。

2012-02-19 07:01:31
渡邊芳之 @ynabe39

いまの20代くらいのクラシックファンには「クラシックを聴いてる自分って高級」的な感覚をまったく持たない人が増えている感じがして、そのこと自体は「正しい」ことだと思うけれど、そのぶんクラシックの需要はどんどん小さくなっている。

2012-02-19 07:07:15
渡邊芳之 @ynabe39

だからそれがまさに教養主義なんです。 RT @42_is_mine: … その逆かも知れないもの… J-Popは'90年代には消耗品化したね、音ではあるが音楽じゃない?魂が震えないもの…

2012-02-19 07:12:18
渡邊芳之 @ynabe39

J-Popやアニソンの「歴史によって練りこまれた音楽としての完成度」を評価できない人は音楽ファンとしては低レベルだと思う。その上での好き嫌いである。

2012-02-19 07:15:19
渡邊芳之 @ynabe39

おはようございます。音楽の話で「魂が」みたいなことを言い出すのがまさに教養主義です。 RT @42_is_mine: 魂の問題が教養と関係あるの?教養主義の定義が不気味だ^^ あっ挨拶もせず失礼、おはようございます。良い日曜日にしましょう^^

2012-02-19 07:18:39
渡邊芳之 @ynabe39

日本のクラシックファンやジャズファンが音楽ではなく「物語」を聴いている、ということは例えばクラシックについては五味康祐が深く自省していたことだ。ジャズやクラシックは「語られるもの」であった。

2012-02-19 07:22:55
渡邊芳之 @ynabe39

「若者の趣味離れ」。

2012-02-19 07:36:54
渡邊芳之 @ynabe39

英国ではなにを言ってもなにをやっても階級が移動するようなことがないからだよね。ハイソサエティの自虐ネタが笑えるのは階級社会だから。

2012-02-19 07:46:38
渡邊芳之 @ynabe39

ああそうか「洋楽」という言葉と「クラシック」はいまは違うイメージなのかな?

2012-02-19 07:56:46
渡邊芳之 @ynabe39

古典的なレコード業界的な分類では「日本で製作されている音楽」が「邦楽」で「海外で製作されている音楽」が「洋楽」。「レコードマンスリー」などの分類でもクラシック,ジャズ,ロック,ポップスはまとめて「洋楽」だった。

2012-02-19 08:18:18
渡邊芳之 @ynabe39

難しいのは「日本人演奏家によるクラシックやジャズの録音」だが,業界的には「洋楽」に分類されていたと思う。それ以前に,そうした録音やレコード自体が今と比べて非常に少なかった。

2012-02-19 08:19:25
渡邊芳之 @ynabe39

「洋楽ロック」「邦楽ロック」みたいな言い方もあった。そうか「日本人によるロックやポップス」が「邦楽」という感覚も相当に古いかw。

2012-02-19 08:21:02
渡邊芳之 @ynabe39

音楽における教養主義の極致が「ポピュラーミュージックスタディ」みたいなものだ。まあ「学問」になってしまえばそれが「教養主義的」であることはとくに問題ではなくなる。

2012-02-19 08:25:26
渡邊芳之 @ynabe39

音楽の教養主義は別に日本に限ったことではなくて,アメリカにおけるブルースの「再発見」は白人の研究家によるものだったし,ブリテンやスコットランドの「バラード」の再発見は「ポップミュージックへの知識層の流入」と同時に起きた。

2012-02-19 08:28:57
渡邊芳之 @ynabe39

ただ日本における「洋楽と一体化した音楽教養主義」というのはその規模の大きさ,それが政治的な背景を強くもっていることなどから言っても特筆すべきものだと思う。これについては音楽史や音楽社会学からの研究も行われていて専門書もいくつかある。

2012-02-19 08:31:45
渡邊芳之 @ynabe39

1970年代のジャズや「ニューロック」の国内盤レコードについていた「解説」なんてそれはもうものすごいものだったよ。俺はアメリカの詩人や小説家の名前とか思想潮流なんかほとんどレコードの解説書で学んだもんね。

2012-02-19 08:47:25
渡邊芳之 @ynabe39

「洋楽国内録音」というカテゴリーが設けられている場合がありましたw。 RT @yy90125: ナベサダは洋楽?

2012-02-19 08:51:29
渡邊芳之 @ynabe39

ごく最近まで生演奏を日常的に提供するインフラがなかったわけですから当然です。 なので日本におけるクラシック音楽受容はレコードの普及とともに進みました。 RT @genkinekojp: 高級志向の貧乏人の趣味ということ?でも、日本のコンサートや音楽会のチケットは高すぎでしょ。

2012-02-19 09:01:32