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奥山俊宏 @okuyamatoshi
民間事故調の報告書によれば、福島第一原発に代替バッテリーが必要と判明した際、菅首相が自分の携帯を取り出し、「必要なバッテリーの大きさは? 縦横何m? 重さは? ということはヘリコプターで運べるのか?」などと電話で担当者に質問し、居並ぶ秘書官らを前に自身で熱心にメモをとっていた。
奥山俊宏 @okuyamatoshi
こうした状況に、同席者の一人は「首相がそんな細かいことを聞くというのは、国としてどうなのかとぞっとした」と述べている--。民間事故調報告書はこのように指摘している。同席者だという下村さんによると、この事態下に地蔵のように動かない居合わせた技術系トップ達の有様にそう感じたという。

ツイートまとめ 民間事故調の報告についての報道の歪み 民間事故調(福島原発事故独立検証委員会)の調査・検証報告書 http://www.d21.co.jp/products/isbn9784799311585 に関する報道の歪みを、下村健一・内閣審議官が指摘している。 12784 pv 146 10 users 18

奥山俊宏 @okuyamatoshi
民間事故調の報告書は「首相自身による細かな技術的判断や情報収集過程への関与を、過剰なマイクロマネジメントとして批判する声もある」と指摘する。そうした批判もありうるだろうが、私が思うに、バッテリーの調達は「マイクロ」どころか、福島第一原発事故への対応にあたって最も必要だったこと。
奥山俊宏 @okuyamatoshi
わずか120ボルト分のバッテリーが3月13日未明に3号機中央制御室にもしあれば、事故の拡大は食い止められたのではないか。だとすれば、3~4号機の爆発もなかっただろうし、2号機からの放射性物質大量放出もなかっただろうし、北西方向の汚染の帯もなかっただろう。
奥山俊宏 @okuyamatoshi
民間事故調は「現場の対応能力を超えた事象が発生した場合、より組織の上位者が対応責任を引き取る必要が生じることは珍しくない」と前置きした上で、「しかし、本来国の危機管理の最高責任者が代替バッテリーのサイズ確認に自ら奔走するという事態は到底望ましい状態とはいいがたい」と言う。
奥山俊宏 @okuyamatoshi
福島第一原発に120V分のバッテリーが必要だった理由についてお問い合わせがありました。たとえば、政府事故調(畑村委員会)の中間報告を「120V」で検索していただければ、いくつか出てきます。

東京電力福島原子力発電所における事故調査検証委員会中間報告
”他方、3 月13 日2 時42 分頃にHPCI 停止後、2 度にわたり当直がSR 弁の開操作に失敗していたものの、消防車によるFP 系注水のためには、SR 弁を開操作して原子炉の減圧を行わなくてはならず、SR 弁開操作のために必要な電源を確保する必要があった。SR 弁の開操作には合計 120V の直流電源が必要であったが、福島第一原発には、使用可能なバッテリーを備蓄していなかった。
この頃までに、東京電力の他の支店や事業所から、福島第一原発に、重量12.5kg 程度のバッテリーが合計 50 個調達され、J ヴィレッジにもバッテリー合計200 個程度が届いていたが、いずれも電圧が2V のものばかりであった。SR 弁の開操作に必要なバッテリーは合計 120V であったため、これらのバッテリーを用いるのであれば、60 個のバッテリーを直列に接続しなければならず、現実的ではなかった。
そこで、発電所対策本部復旧班は、同日6 時頃から発電所構内にバッテリーがないか探し始めたが、既に 1/2 号中央制御室及び 3/4 号中央制御室の計測機器の電源復旧のため協力企業の業務用車両の 12V バッテリーを用いていたことから、これと同様に、SR 弁開操作に必要な直流電源として、車の12V バッテリーを10 個直列に接続して用いようと考え、同日7 時44 分頃までに、発電所対策本部にいる社員の通勤用自動車から 12V バッテリー10 個を取り外して集めた。その上で、発電所対策本部復旧班は、3/4 号中央制御室に12V バッテリー10個を持ち運んで、これらを直列に接続して SR 弁制御盤につなぎ込み、同制御盤の操作スイッチ・レバーによりSR 弁を遠隔手動で開操作できるようにした。その際、既に 3/4 号中央制御室も放射線量が高くなっていたので、発電所対策本部復旧班は、全面マスク、ゴム手袋を装着した状態で、懐中電灯を用いなが
ら配線の接続等の作業を行い、配線作業専用端末処理工具やバッテリー接続治具もなく、代用品を使うしかなかったので、通常よりも時間を要した。
また、SR 弁は AO 弁であるため、遠隔手動開操作には、バッテリーによる電磁弁の励磁のほか、AO 弁駆動用の空気圧が必要であったが(資料Ⅳ-6 参照)、発電所対策本部は、この時点では、アキュームレーターの残圧によって開操作できると考え、新たに可搬式コンプレッサーを準備することはなかった。”

奥山俊宏 @okuyamatoshi
たとえば、178ページ。「3 月13 日2 時42 分頃にHPCI (高圧注水系)停止後、2 度にわたり当直がSR 弁(原子炉逃し安全弁)の開操作に失敗していた」(次のツイートに続く)
奥山俊宏 @okuyamatoshi
「消防車による注水のためには、SR 弁を開操作して原子炉の減圧を行わなくてはならず、SR 弁開操作のために必要な電源を確保する必要があった。SR 弁の開操作には合計120V の直流電源が必要であったが、福島第一原発には、使用可能なバッテリーを備蓄していなかった」と政府事故調。
奥山俊宏 @okuyamatoshi
「3月13日午前7 時44 分頃までに、発電所対策本部にいる社員の通勤用自動車から12V バッテリー10 個を取り外して集めた」と政府事故調報告書179ページ。「これらを直列に接続してSR 弁制御盤につなぎ込み、SR 弁を遠隔手動で開操作できるようにした」

”3 月13 日9 時8 分頃、発電所対策本部復旧班は、3/4 号中央制御室において、合計 120V のバッテリーをつなげて SR 弁の電磁弁を励磁し開操作を行い、3号機の原子炉の急速減圧を実施した。
3号機の原子炉圧力は、原子炉圧力計によれば、同日8時55分頃に7.300MPa gage であったが、減圧操作中の同日 9 時 10 分頃に 0.460MPa gage、同日 9時25 分頃に0.350MPa gage まで減圧され、消防車の吐出圧力を下回って注水が可能となった。そして、同日9 時25 分頃、消防車により、3 号機への淡水注入を開始した。
もっとも、注水の水源となる淡水には限りがあったため、吉田所長は、近いうちに海水注入に切り替えなければならないと認識していた。その後、吉田所長は、オフサイトセンターにいる武藤副社長からも、そろそろ海水注入も考える必要がある旨示唆を受け、同日10 時30 分頃、淡水枯渇後速やかに海水に切り替えるため、海水注入を視野に入れて動くように指示をした。”

奥山俊宏 @okuyamatoshi
「3 月13 日9 時8 分頃、発電所対策本部復旧班は、3/4 号中央制御室において、合計120V のバッテリーをつなげてSR 弁の電磁弁を励磁し開操作を行い、3号機の原子炉の急速減圧を実施した」(政府事故調報告書181ページ)
奥山俊宏 @okuyamatoshi
「(3号機原子炉内の圧力が)消防車の吐出圧力を下回って注水が可能となった。そして、3月13日9 時25 分頃、消防車により、3 号機への淡水注入を開始した」と政府事故調の中間報告181ページ。
Yuki Skywalker @YSkyW
乾電池80個で「120ボルトのバッテリー」。ただしこの用途で用いたら数秒で「電池切れ」だろうな RT @okuyamatoshi: わずか120ボルト分のバッテリーが3月13日未明に3号機中央制御室にもしあれば、事故の拡大は食い止められたのではないか
奥山俊宏 @okuyamatoshi
@YSkyW 念のためですが、バッテリーは、ポンプを動かすためではなく、弁を開けるために必要だったものです。福島第一原発では弁を開けるのに手間取り、それが事故拡大の一因となりました。
大貫剛 @ohnuki_tsuyoshi
「わずか120V分のバッテリー」という言葉が新聞記者から出るのが現実。 RT @okuyamatoshi: わずか120ボルト分のバッテリーが3月13日未明に3号機中央制御室にもしあれば、事故の拡大は食い止められたのではないか。だとすれば、3~4号機の爆発もなかっただろうし、
ほかすけ @ahokasuke
kWh単位じゃないと RT @ohnuki_tsuyoshi 「わずか120V分のバッテリー」という言葉が新聞記者から出るのが現実。 RT @okuyamatoshi: わずか120V分のバッテリーが3月13日未明に3号機中央制御室にもしあれば、事故の拡大は食い止められたのでは
奥山俊宏 @okuyamatoshi
@moji001 @ohnuki_tsuyoshi 念のためですが、バッテリーは、ポンプを連続して動かすために必要だったのではなく、弁を開けるのに必要だったものです。この件につきまして、先ほど連続ツイートいたしましたので、ご参照していただけたら、と思います。
奥山俊宏 @okuyamatoshi
車10台分のその程度の電気もあのときあの場所では調達できなかったというふうにも言えます。RT @okuyamatoshi: @YSkyW 念のためですが、バッテリーは、ポンプを動かすためではなく、弁を開けるために必要だったものです。福島第一原発では弁を開けるのに手間取り、それが事
大貫剛 @ohnuki_tsuyoshi
120Vの電池は車10台分の電気とは限りません。10mの防潮堤は5mの電柱2本分ではないように。 RT @okuyamatoshi: 車10台分のその程度の電気もあのときあの場所では調達できなかったというふうにも言えます。
ほかすけ @ahokasuke
@ohnuki_tsuyoshi @okuyamatoshi 横から申し訳ない。「電池容量は電圧だけでは決まらないのでVAh(kWh)で表現すべき」と、「あの施設には電磁弁開放のための電池をフェールセーフとして持つべき」は両立し、どちらも合理的です。
奥山俊宏 @okuyamatoshi
原子炉内部の圧力を外部(格納容器側)に逃すための弁を開ける機器、水位や圧力を読み取る機器に必要とされる電圧がいずれも120Vだったそうです。容量の問題というよりも、ここでは電圧の問題。そのような装置・機器なので。で、車用のバッテリー10個を直列にして、つないだ。へたったら交換。
テレビ会議映像公開後
奥山俊宏 @okuyamatoshi
昨年3月13日未明、福島第一原発に、ハイパーポンパーのような高性能のポンプ車があって、それを扱える人がいれば、10ボルトの車用バッテリーが数十個あれば、2号機、3号機は救えたかもしれない。→ 暴走原発、止めるすべ持たず 無力な東電 http://t.co/70aVl43K
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コメント

Hiroshi Makita Ph.D. @BB45_Colorado 2012年3月4日
NC(ノーマルクローズ)の電磁弁だから、開け続けるためには通電し続けないといけないので、ソレノイドを駆動するだけの容量はいるんだけどね。圧搾空気については、一旦動作させた後は、いる場合と要らない場合がある。
Hiroshi Makita Ph.D. @BB45_Colorado 2012年3月4日
だから、乾電池では内部抵抗のこともあって流石に無理。一方でバッテリは自動車用の大きめのがあればある程度は何とかなる。ただ、圧搾空気はそのうち抜けちゃうので、一旦開けた後、コンプレッサは何としてでも動かさないと駄目だと思う。
Hiroshi Makita Ph.D. @BB45_Colorado 2012年3月4日
結局、全電源喪失時には、遮蔽が弱くなる炉心露出の前にベントバルブを手動で開けるか、外部から機械的に開ける機能がなければ迅速なベントは無理だったと思う。更に、ベント時に水素が逆流すれば建屋が吹っ飛ぶので、事前に建屋に開口部を開けることも必須だった。
Hiroshi Makita Ph.D. @BB45_Colorado 2012年3月4日
今ある情報から考えれば、1号炉のベントのタイミングは、炉心の露出が無く、水素の発生もない、11日の17時頃までだったと思う。それ以降は、線量が上昇して近づけないし、ベントしても建屋に穴をあけるか逆流を止めるかしなければ爆発していた可能性がある。
しゅう @shyu_ino 2012年3月4日
格納容器が破壊しても、放射性物質は漏らさない。という設計思想が間違ってるんですけどね。原子力以外のプラントでは、ラプチャーディスクの本弁は開固定が普通でしょう。本体が壊れる前に圧を逃がす。
Sirius☆彡 共謀中一般人 祈ります @sitesirius 2012年3月4日
これは、例のブローアウト・パネルなど?でしょうか。 #Fuku1 #NUKEjp QT @BB45_Colorado: …更に、ベント時に水素が逆流すれば建屋が吹っ飛ぶので、事前に建屋に開口部を開けることも必須だった。
森雪 @Premordia 2012年3月4日
SR弁は、密閉式平衡型バネ安全弁に補助動作装置としてのエアシリンダを附加して逃がし弁としての機能を併せ持つようにしたものなので、SR弁=電磁弁というのには正確に言うと間違い。
森雪 @Premordia 2012年3月4日
で、基本的にバネの力で閉じようとしているので、開動作を継続するには制御用の電磁弁に連続通電が必要だし、補助動作装置のエアシリンダに常にバネの力に逆らうだけの圧力が必要なので、電源・窒素ガスとも容量が重要です。したがって、単に120V電源が確保されれば良いという問題ではありません。
憑かれた大学隠棲:再稼働リプレイスに一俵 @lm700j 2012年3月4日
コメントを入1号機がそのタイミングでベントできるくらいなら、ICの弁を開けっ放しにしてどんどん追加注水できてたからベントなしでもメルトダウンは防げていたでしょうな。力してください。
森雪 @Premordia 2012年3月4日
新聞記者の方は、多分B.5.bセキュリティガイダンスの3.4.2を参照して書いていると推定されますが、ガイダンスで述べているのは電源を用意することであって、必ずしも車のバッテリーと限定しているわけではありません(AC電源+整流器でも可としている)。
森雪 @Premordia 2012年3月4日
車のバッテリーと連呼することで、必要な対策を矮小化し、東電を一方的に非難する意図でもあるのかな?という印象を受けます。
森雪 @Premordia 2012年3月4日
なお、SR弁の行き先はサプレッションチェンバーであり、格納容器が破壊しても放射性物質を逃がさないという設計思想ではありません。
維新の里の油搾り係 @SUS303 2012年3月5日
停電時やエア断時に閉じたままなのが安全側なのだろうか?
Hiroshi Makita Ph.D. @BB45_Colorado 2012年3月5日
そうそう。爆発・損壊を避けるには、結局、ICをSBO直後から問答無用で動かし続けるしか無かったんですよ。極端な事を言えば、その後は消防配管からICに冷却水を補給し続ければ良かった。
Hiroshi Makita Ph.D. @BB45_Colorado 2012年3月5日
ICをSBO直後から運転し続けた場合、12日の15時ころから5,6号炉のDGからの仮設給電が順次始まっていた(実際には1号炉爆発で仮設電線が破壊された)ので、炉心損傷すら起きていなかった可能性があります。
Hiroshi Makita Ph.D. @BB45_Colorado 2012年3月5日
自動車のバッテリ云々は、話としては面白く、記事にしやすいことと、不完全ではあってもやはり一つの解ではあった為に話題になっているのだと思います。
Hiroshi Makita Ph.D. @BB45_Colorado 2012年3月5日
バルブのノーマルオープン、ノーマルクローズは、それぞれの系でフェイルセーフとなる側のバルブを採用します。故に、NO,NCどちらかであったから、良かった悪かったという事ではないです。(良くバルブのNO,NCを間違えて事故になりますが、今回はそういった問題ではないです。)
まずまず @mersey1962 2012年3月5日
2Vの単セル・バッテリーが250個あったとのことだが、単セルのバッテリーって何に使うのだろうか?2Vで動作する回路なんか最先端のCMOSくらいしかないので、直列接続が前提のものなのではないだろうか。肝心なところがさっぱりわからないね。
(灰色猫) @skm_mm 2012年3月7日
鉄道の設備や車両には2Vを積み上げて使っていたのを見たような記憶もあるんですが。この発電所も40年前の設計ですから。あるいは発電機の始動用か始動するまでの時間を持たせる為の大型のバッテリかもしれません。
(灰色猫) @skm_mm 2012年3月10日
必要だったのは、一言でいえば機能の独立性。制御室を建物から引っこ抜いても制御室として機能する設計。
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