@kenichiromogiの語る、What is "serendipity ?"

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茂木健一郎 @kenichiromogi

「連続ツイート」第524回をお届けします。。文章は、その場で組み立てながら即興的に書いています! 今朝は、生きる上で大切な智恵について!

2012-03-05 07:10:10
茂木健一郎 @kenichiromogi

ぐし(1)春は出会いの季節である。自分の人生を変えるような出会いを、誰もが待ち望んでいることだろう。何に出会うかは、偶然のできごと、確率的な事象であるが、偶然の出会いを活かして「必然」にするには、いくつかの心がけが必要になる。

2012-03-05 07:11:30
茂木健一郎 @kenichiromogi

ぐし(2)偶然の幸運に出会うこと(その能力)を、セレンディピティと言う。もともとは、イギリス初代首相ロバート・ウォルポールの息子、ホラス・ウォルポールが手紙の中で「偶然の幸運に出会う能力をセレンディピティと名付けよう」と書いて、それが元となった。

2012-03-05 07:12:43
茂木健一郎 @kenichiromogi

ぐし(3)セレンディピティを持つためには、まず何よりも行動しなければならない。じっとしていても、幸運は向こうからやってこない。行動するのに、特定の目的や理由は要らない。とにかく行動することで、確率的、偶然的出会いのイベントが演出されるのだ。

2012-03-05 07:13:48
茂木健一郎 @kenichiromogi

ぐし(4)行動する中で、さまざまなことに出会う。セレンディピティを深めるためには、自分が出会ったものの存在、意味に気付かなければならない。せっかくすばらしい出合いがあっても、それに気付かなければ、偶然の興奮を活かすことができない。

2012-03-05 07:15:05
茂木健一郎 @kenichiromogi

ぐし(5)気付くためには、自分の周辺視野にあるものに目を配る必要がある。今自分が目的としていることばかりに気をとられ、他のものに目を配ることができないと、偶然の幸運を取り逃す。何か特定のものに「居付いて」しまってはいけないのである。やわらかく全体を見なければならない。

2012-03-05 07:16:16
茂木健一郎 @kenichiromogi

ぐし(6)例えば、喫茶店で打ち合わせをしている時に、となりのテーブルにいる人が、実はセレンディピティの種かもしれない。目の前にいる人だけでなく、周辺視野の中にあるものに心を配り、気付く心のやわらかさを持つことで、偶然の幸運に出会うことができるのである。

2012-03-05 07:17:13
茂木健一郎 @kenichiromogi

ぐし(7)最後に、出会ったものを「受け入れる」必要がある。せっかく偶然の出会いがあり、それに気付いても、それを受容できなければ意味がない。出会いは、しばしば自分の人生観、価値観を変えるものである。受容して変化する勇気がなければ、セレンディピティを活かせない。

2012-03-05 07:18:13
茂木健一郎 @kenichiromogi

ぐし(8)このように、「行動」、「気づき」、「受容」がセレンディピティの三要素となる。本当に人生を変えるような大きな出会いは滅多にないが、この三要素をサイクルとして毎日回していることで、いつか自分に訪れる最良のセレンディピティをつかむ、心の基礎体力ができる。

2012-03-05 07:19:24
茂木健一郎 @kenichiromogi

ぐし(9)セレンディピティの考え方は、人間を周囲に向けて開かれたオープン・ダイナミック・システムとしてとらえている。誰一人として、自己完結的な人間は存在しない。世界と行き交って、呼吸して、共鳴して、初めて私たちは自身の生命体としての可能性を全うできるのである。

2012-03-05 07:20:45
茂木健一郎 @kenichiromogi

以上、連続ツイート第524回、「偶然の幸運(セレンディピティ)をつかむためには、周辺視野を活かせ!」でした。

2012-03-05 07:21:43