『考える』とはどういうことか?

「考える」ことの基本は、つながりを見つけること。「物事に対して積極的に関わり、主体的に思考している状態」ともいえる。その『考える』という行為について。こちらの英語の技術書に明快に説明されていたので一部紹介したい。 新英文読解術 http://t.co/l1eORdKx ※著者:田中知英氏の専門は英文読解なので『読む』=『考える』と主張していますが、私も同感です。じっさい英文解釈は「思考」だと言える。考える力は英語を読むことによって養われる。無闇な多読よりも良質な英文を何回も繰り返し「精読」する方が効果的だと思う 続きを読む
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シバヘイズ @world420

考える(1)「考える」ことの一番の基本は、2つの物事に関連性をつけ、つながりを見つけることです。その努力の結果が実らない場合もありますが、「つながり」を見つけようとするのが、もっとも重要なことです。

2012-03-06 13:21:45
シバヘイズ @world420

考える(2)「考える」とは、単語と単語のつながり、文と文のつながり、段落と段落のつながりを見つけることです。少し大局的に見れば、文章全体と世の中の動き、文章と自分のつながりを見出すこと。ともかく、考える基本は「つながり(tie)」を探し出すことなのです。

2012-03-06 13:25:44
シバヘイズ @world420

考える(3)人間の頭脳が行うことには、理解(Comprehension)、記憶(Memory)、判断(Dicision-making)、認識(Recognition)など、いろいろありますが、これらはみな「考える」こと、つながりを見つけることが、そのプロセスとして働いています

2012-03-06 13:30:47
シバヘイズ @world420

考える(4)Ollerという学者は「言語能力は人間の知能と同じだと言える」と論文に書いています。確かに、言語は秩序を持った関連性(Tie)の連続したものの集合ですから。関連性を見出すことが考える基本ならば「言葉を使いこなす能力は考える能力と同じである」と言えるのです。

2012-03-06 13:40:06
シバヘイズ @world420

考える(5)大江健三郎という作家は、いくつかのエッセイの中で、言語と想像力を等価値に見ています。関連性(Tie)を見出すことは、じつは想像することです。何もないところからは、何も生まれてきません。想像とは、人間が自分を資源にした創造性にほかならないのです。

2012-03-06 13:45:06
シバヘイズ @world420

考える(6)自分という資源が豊かであるほど、よりすばらしい創造が可能です。体験や知識が多いほど想像も豊かになるし、考える力も豊かになる。一方で、言語能力が体験や知識を体系化する役割も果たします。言葉の力は訓練によって高められるものです。考える力も訓練によって、高められるはずです。

2012-03-06 13:53:20
シバヘイズ @world420

考える(7)単純に言えば「考える」訓練を積めば、言語能力しいては「読む」能力が上がれば、考える能力もあがる訳です。ですから「考える」癖をつけること。基本は、関係を探すこと。つねに自分との関係を探すこと。単語の意味を自分の知識から探してくることも、文の流れや関係を見つけ出すことも

2012-03-06 14:11:21
シバヘイズ @world420

考える(8)この想像力(創造力)を使って、マクロとミクロから同時に解読を行なっていくことが「読む」ことです。知識や経験を柔軟に使いこなすことができる能力も、想像力の一部です。「読む」間に頭に入ってくる情報を、自分の持っている知識や経験を充分に活用して意味のあるものにしよう。

2012-03-06 14:19:23
シバヘイズ @world420

考える(9)「読む」ことを学ぶのは、いま、目の前にしている活字を超えて予知能力を身につけることです。次に何が来るのか、何が起こるのか、つまり「何」を予測すべきかを体得すること。文章の中の世界と、自分も含めた文章外の世界との間に実質的な関係を創造するしくみと技術を習得することです。

2012-03-06 14:40:30
シバヘイズ @world420

考える(10)ひとは物事が自分のわかる背景、つまり自分の経験した状況の中にあって初めて理解することができます。「読む」文章を、読み手である自分の存在している背景の中に置きましょう。自分の頭で新しい世界をつくるのです。それが「読む」ことのプロセスであり、ゴールでもあるのですから。

2012-03-06 14:57:48