- yuncham___
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矛兄はね、きっと誰からも好かれるタイプの人だったと思うの。っていうか金造はそう思ってるの。矛兄がいた頃はまだ小さかったから難しいこと何にもわかんなかったけど自分は矛兄のこと大好きだったからきっとみんなも矛兄のこと大好きだろうとかそんな感じで
2012-03-06 01:03:34金造は矛兄が縁側で三味線弾いてる隣に座るのが好きで、ある時金造が三味線弾いてみたいっていうから弾かせてみたら、ちょっと音階とかだけ教えてみたら、いつも矛兄が弾いてる曲をほぼ完璧に弾けちゃって驚く矛兄
2012-03-06 01:10:01ダダダダって走って襖バンッて開けて神妙な面持ちで「お父…お母……大変や………金造が……ベートーベンやった………!!!」って言う矛兄
2012-03-06 01:12:21でも矛兄のこと妄想すると最終的につらくなる。゚(゚^O^゚)゚。青い夜のこととか、そのあとのお葬式のこととか考え出したら……っ金造がつらくて………っ!!矛金公式が死ネタとかきつい
2012-03-06 01:20:09そして時は経ち、現在ですよ皆さん。←矛兄が命を懸けて守った廉造が15歳になりました。金造はきっと矛兄が死んでから何度も廉造に矛兄の話してると思うの。でも廉造は矛兄のことなんか覚えてないし、興味ないし、いつも「ふーん」とか「へー」とか冷めた反応。
2012-03-06 01:24:45そのたびに「なんやその興味なさそうな顔は!」「興味ないねんもん」「廉造を守って死んでったんやぞ矛兄は!お前は矛兄のこと知るべきやろ!」「知らんわそんなん」って喧嘩になる金造と廉造
2012-03-06 01:26:33自分を守って死んでいった矛兄のことを知ろうともせずにのうのうと暮らす廉造を見て苛々する金造。自分の知らない長男の話ばっかりされて気分がよくない廉造。
2012-03-06 01:28:58柔「…金造は昔っから矛兄矛兄言うてたなあ。おっきくなったら矛兄みたいになるんや!って。覚えとるか?金造」金「…おん」柔「今の調子やったら矛兄みたいになるのは無理やろなあ」金「なん、「矛兄は、自分の家族が嫌いなんて何があっても言わへんかった。俺と大喧嘩した時も」
2012-03-06 01:40:38それを言われて小さい頃のことを思い出す金造。……「俺おっきくなったら矛兄みたいになんねん!」「おー、ほーか。せやったら廉造のこと大事にせなあかんで」「えーー嫌や。あいつちっさいくせに可愛げないねんもん」「そんなん言うてたら俺みたいにはならへんで」「…なんでなん」
2012-03-06 01:44:00「俺は金造のこと大事に想ってんねんで?金造は俺の弟やからな。俺みたいになるんやったら弟の廉造を大事にするところからや。金造はええやん、廉造しかおらんのやから。俺なんてあと6人もおんねんで。もう矛兄手ぇいっぱいや。廉造大事にするくらい手伝ってくれへんか?金造」
2012-03-06 01:49:45そんな出来事を思い出して急に涙出てきて、「……あかん、なあ、柔兄なんで矛兄はここにおらんねやろ……」「……金造」「……ごめ、辛いのは柔兄も一緒やのに。………せやな、あんなんでも俺の弟やねんな。大事にせなあかんよな」
2012-03-06 01:59:22それから廉造のところに言って謝るでもなくただ近くに黙って腰掛ける金造。しばらく無言の時が続いて空気に耐えられなくなった廉造が「……なんなん、金兄が何も言わんなんてキモイわ」って言ったら金造は「ほーか」だけ言ってまた沈黙
2012-03-06 02:05:38「……廉造は、俺の弟や」「はあ?なんやの急に。そんなん分かっとるわ」「せやから、俺は廉造を大事にせなあかんらしい」「…?ええよ別に大事にしてもらわんでも」「矛兄との約束やねん」「…!結局、また矛兄の話しにきたんか、金兄」
2012-03-06 02:10:09「もうええねん矛兄の話は!興味ないねん!どんだけ話聞いても俺はそんな人のことなんか覚えてへんねん!矛兄と約束したから俺を大事にするてなんや!金兄はいっつも矛兄矛兄言うて…死んだ人のこといつまで想てんねん!キモイねん!もうどこにもおらん相手やなくて、ちゃんと俺を見てや!」
2012-03-06 02:17:00