- IO_odawaragumi
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研修のときに上手におしゃべりができないとか、聴き手が退屈しているのがつらいとか言う悩みを、私はさほど感じたことがない。自治委員会とかでも、団員研修とかでも。それは、私が聴き手を見ていないからではない。
2012-03-05 06:08:29私は、毎回必ずひとつは「準備してきていない話」を入れる。あなたたちが削ぎ落としたがる〈いらんこと〉をだ。準備されたことを話すだけというのは、逆に難しい。もちろん、それを集中して聴き続けるのも。
2012-03-05 06:12:04プログラムも話す中身も決まっているのに、誰が聴きたいとおもうよ。研修が楽しくないのはそれ。話術とかで笑えないのはそれ。だから、虫食いレヂメとか、カラーパンフレットとかを用意したがるけど、ムダな努力でしかない。そんなものを準備する時間があるなら、小ネタを用意しなさいよ。
2012-03-05 06:15:29さて、実践的な話をしようか。私の場数の関係上、自治委員会を例にするね。1回生から4回生、下手したら5回生や6回生までいる場面で、「学生自治とは何か」と話す場合、あらかじめ要素を出して組み立てておいて…とやると、4回生あたりには「またその話かよ」という人もいる。
2012-03-05 06:19:08そうすると、聴き手のなかに「もういいよ」って雰囲気が伝染していくわけ。初めて聴く人にも「同じ話繰り返してるだけなんや。しかも、よっぽどつまらん話なんやなぁ」という気にさせる雰囲気が蔓延してしまうわけ。これはまずい。
2012-03-05 06:21:00すると、話し手はたいてい〈具体例〉を持ち出すのね。オリターとか、授業改善とか…このときに多くの自治会幹部は「みなさんも困っているでしょう」という調子になる。はい、墓穴。「みんなのために僕らは~」っていう自己満足を嗅ぎ取られて、「付き合ってられんわい」となる。
2012-03-05 06:23:34具体例を出すときには、出発点を自分にするといい。「今朝、549で授業受けてるときに、消しゴム落としたんよ。でも、あそこ固定椅子やんか。拾えへんくて難儀したわぁ」と言うと、「それ俺も経験あるわ」とか「507もそうやで」とか「敬学みたいにしたらええのに」とかが湧いてくる。これがミソ。
2012-03-05 06:27:50呼び水にするのね。「そんな経験ない?」とその場で尋ねてもいいし、感想文用紙に書いてもらってもいい。これでスイッチが入る。もうひとつ、具体例はなるべく〈その日に起きたこと〉にすること。練っておいた具体例は〈検討事案の紹介〉にすぎないから、「いまさら別の話持ち出してもなぁ」となる。
2012-03-05 06:30:57あと、話はうまくないほうがいい。うさんくさくなるから(笑) 言いよどんでみたり、聴き手にちょっとした不安を残すといい。うまくいけば、支えてくれるかもしれないから。もちろん「こいつ頼りないわ」とならないように、大事なことは言いよどむことのないようにするんだよ? カンペも見ない。
2012-03-05 06:35:46レヂメを詳しくして「親切ごっこ」をする人は多い。はじめに配るレヂメは簡単に…なくてもいい。詳しいレヂメを手元に置いて、カンペみたいにして話す人もいるけど、原稿のある話なんか誰も聴きたがらないよ。原稿を入手してしまえばいいんだから、あなたの話をわざわざ聴く気にはならない。
2012-03-05 06:39:16予想外のことを仕込んだり、おもいつきをポンと投げたり、これが聴き手を引きつける。M氏のように、教室に入るなり「×××ーッ!」と叫んだり、テキストを無視するのはやりすぎだけど、「えっ!?」とおもわせたら話し手の勝ち。ただし、やりすぎたらダメ。ダブル・バインドとかは絶対ダメ。
2012-03-05 06:42:53「どうせ~」という予想と、「どんな話が聞けるんだろう」という過度の期待の両方を裏切ることは意識しておく。あと、目の前の人に話すことを楽しめるかやね。「仕事だから」と話しているのは伝わるよ、「あぁ、こいつ俺らにしゃーなしで話しとんな。俺らかてしゃーないから聴いたってんねん」ってね。
2012-03-05 06:47:30