整備兵氏(seibihei)による「戦術の基礎(D. Wyly海兵隊大佐)」("Maneuver Warfare Handbook"付録)翻訳・目次
前文
前言:これは、戦術の基礎課程である。主として私が1981年秋から海兵隊両用戦学校で教えた講義と演習問題からなる。(演習問題は、今回割愛)今後のより複雑な課題の前振りとして、私はこれを最初の学期で教えた。
2012-03-04 01:07:15この課程は、理論的にも実践的にも、戦術の背景知識が全くない学生を対象として組まれたものだが、戦術に熟達した学生が、今も教えられている固定的で動きの鈍い戦術とは違う、近代的な戦術を学びたい場合にも有効であろう
2012-03-04 01:09:15前文
第1課 「表面と間隙(ギャップ)」
第1課 表面と間隙(ギャップ) 表面と間隙というのは、今後教えることになる「任務戦術」や「主努力」と同じように、戦術の基本的な概念である。これらの概念は、戦闘の終始を通じて作用することになる。
2012-03-04 23:12:37第1課―1
第1課―2
第1課―3
第2課 任務戦術
第2課 任務戦術 任務戦術の考え方は、「表面と間隙」のように、常に戦闘に反映されてきた。この名前はドイツ語の「Auftragtaktik」、直訳して「任務戦術(原文ママ。日本語では『訓令戦術』」から来る。
2012-03-11 23:48:57この名称に「戦術」と付くのは、何の不思議もない。部下に任務を与え、遂行は部下に任せることがこの戦術である。部下に主動的にどうするかを決定させることが、現場に最も適切な決心し、敵が反応するより速く行動するための方法となる。
2012-03-11 23:53:54第2課―1
第2課―2
第3課 主努力
第3課 主努力 指揮官は、計画を作成する上で、攻勢、防勢或いは後退のいずれであっても、あらゆる作戦においてどこの何が「主努力」であるのかを明らかにしなければならない。
2012-03-19 16:03:02主努力は一つしかない。2つや3つ、或いは3個の部分に分けられるような主努力を考えているとしたら、何をしたいか明確に理解していないからそうなるのであって、もう一度よく考え直した方が良い。
2012-03-19 16:07:35第3課―1
第3課―2
第4課 目標の意義
指揮官は、部下に目標、特に地形目標を与える時には、部下の行動を束縛しないように気を付けなければならない。指揮官自身が何でも知っているつもりで、部下を多方向に派遣するが、彼らが目標を奪取しても、自分の目標達成に何ら役に立っていないというのは、陥りやすい罠である。
2012-03-26 00:11:00それ故に、部下には目標よりも、任務を与えよ。目標は方針を示すのに有用な場合もある。一つの技術としては、「(地形を)奪取し保持せよ」と言わず「(地形)付近の」と言う手がある。「80高地を奪取し、敵の迫撃砲陣地を攻撃せよ」ではなく、「80高地付近の敵迫撃砲陣地を攻撃せよ」というように
2012-03-26 00:14:26そうすることが良い場合もある。しかし、多くの場合はそうではなく、敵を圧倒するのに必要な流動性が作戦に求められる。「奪取し保持せよ」という言葉は、海兵隊の学校や訓練での命令で何度も使われてきたのだが。(今後は使わないようにしていく。)
2012-03-26 00:20:42第4課―1