乙武洋匡さんの3月11日のつぶやきまとめ

震災から1年。人は一人では生きていけない。誰かの言葉に支えられ、誰かの笑顔に救われる。
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乙武洋匡 @h_ototake

1.震災から一年。あの日以来、僕はこれまで意識することのなかった“障害者”という現実を突きつけられた。停電になれば、電動車いすも使えない。エレベーターが止まってしまえば、自宅にも帰れない。玄関のドアさえ自力で開けられない僕は、一人でいれば確実に逃げ遅れるだろうという恐怖。

2012-03-11 12:26:43
乙武洋匡 @h_ototake

2.また、津波の映像を見るたびに、2児の父として、おそらくは息子たちに何もしてやれないだろうことを思い、身悶えするほどの苦しみに襲われた。障害者は、やっぱり、弱者なのか…。俺は、こんなにも無力な存在なのか…。前向きなこと以外に何の取り柄もないような男が、その前向きさを失った。

2012-03-11 12:28:16
乙武洋匡 @h_ototake

3.だが、しばらくして、「こんな僕でも何か役に立てないだろうか」と考えるようになった。炊き出しや瓦礫の撤去といった支援はできないが、被災地の方々が前向きな気持ちを取り戻すためのお手伝いなら、何か役に立てることがあるかもしれない。そんな思いから、昨年5月に初めて被災地へと向かった。

2012-03-11 12:29:25
乙武洋匡 @h_ototake

4.その後も、7月、8月、12月とこれまで4回にわたって被災地を訪れた。何度も訪れるうち、現地の方々との交流が生まれるようになった。石巻市立橋浦小学校の子どもたちとの出会いも、そのひとつ。橋浦小には、津波で校舎が壊滅的な被害を受けた吉浜小、相川小の子どもたちも通っていた。

2012-03-11 12:30:47
乙武洋匡 @h_ototake

5.橋浦小の子どもたちに将来の夢を聞いた。「いまは食べるものが少ないから、料理人になってみんなに食べさせてあげたい」「自衛隊に入りたい。いま僕らが助けてもらってるから」――そのどれもが「誰かの役に立ちたい」という思いに満ちたものだった。誰もが、いま苦境に立たされているというのに。

2012-03-11 12:33:01
乙武洋匡 @h_ototake

6.僕らは、一人では生きていけない。誰かの言葉に支えられ、誰かの笑顔に救われる。そうして生きてきたからこそ、今度は誰かの役に立ちたいと願う。そんな人と人とのつながりを、心から頼もしく、またあたたかく感じた。そして、そんな大切なことを、僕は石巻の子どもたちから、改めて学んだ。

2012-03-11 12:34:55
乙武洋匡 @h_ototake

7.一緒に石巻を訪れたFUNKISTと、この出会いを歌にしたいと願った。全国からの想いを被災地に届けるだけでなく、被災地の想いを全国に伝えることも、また大切な使命だと考えたから。僕が言葉を紡ぎ、FUNKISTが音を奏でた。そうして、“絆”という曲ができあがった。

2012-03-11 12:37:23
乙武洋匡 @h_ototake

8.この曲の収益は、すべて復興のために使ってもらおうと決めた。一人でも多くの人の気持ちを集めたいから、値段も500円。CDジャケットに切手を貼れば、そのまま郵便として送れる仕様になっているから、みんなの大切なひとに、この曲を贈ってほしい。メッセージを添えて。

2012-03-11 12:39:52
乙武洋匡 @h_ototake

9.FUNKISTと、乙武洋匡と、そして石巻の子どもたちで生み出した“絆”。「これからも決して忘れない」という誓いを込めて、全国のみんなへ。石巻の子どもたちが語った夢のぬくもりに、ぜひとも触れてみてほしい。FUNKIST×乙武洋匡『絆』http://t.co/5uA72Wkd

2012-03-11 12:42:10
乙武洋匡 @h_ototake

10.最後になりましたが、今回の震災で亡くなられた方々のご冥福を心よりお祈りするとともに、被害を受けた地域の一日も早い復興を願っています。そして、これからも自分にできることを継続して行っていきたいと思います。長文連投、失礼しました。

2012-03-11 12:43:16