鎮魂とアートと社会のフクザツな関係
- communisjp
- 2589
- 0
- 0
- 5
みなさんのおかげで、本当に美しいキャンドルの飾り付けになりました。このキャンドルの森の中を仙台二華の女子中高生が行進したときは、脳がしびれました。 http://t.co/26Re5HKI
2012-03-12 17:01:21今回の311のイベントは、僕にとってかけがえのない時間と学びになった。アートが社会的にどれほど重要なのかということ、そして社会的に意味のあるアートは、劇場の中で作られるのではなく社会との関わりの中で初めて意味をもつということを骨の髄まで体験した。
2012-03-12 22:01:47今回仕掛けたことは、「鎮魂」と「地域」という2つのテーマがあった。鎮魂は、もちろん死者の魂を慰めるために生きる私たちが行うのであるが、その本質は死者の魂を慰めることで自分たちの心を慰めるという行為である。私自身あの震災によって未だ深く傷ついていてその心を回復させるために努力した。
2012-03-12 22:06:49鎮魂やアートの大きな機能の1つは、情報の抽象性を高めることでその全体像を提示し、人の心を軽くして、生きやすくしてあげることだ。情報の抽象度が低いとは、目の前の具体的な情報で、震災についての個別具体的な情報のことだったり、一人の犠牲者のストーリーだったりする。
2012-03-12 22:10:28抽象度の低い情報は、テレビがもっとも得意としていて、その次に新聞、雑誌、書籍、映画という風に抽象性が上がっていく。一番抽象度が高いのはやはりアートだろう。十分に咀嚼してその全体像を捉えた上であの災害はなんだったのか?どう向き合うべきかを表現する必要があると思っていた。
2012-03-12 22:12:37抽象度の低い情報ばかり摂取していると、息苦しくなる感じがある。また、混乱する。そこで、抽象度の高い情報を摂取して、世界の全体像を体感し、混乱を避け生きやすくなりたいわけだ。
2012-03-12 22:14:50もう一つのテーマ「地域」に今回徹底的にこだわった。出来る限り多くの方が容易に「鎮魂」のコンセプトに参加できるよ、配慮した。ボランティアだけで100人くらいはいたし、ろうそくを点灯するだけでも1000人くらいはいた。来場という形の参加だと、もはや数字はまったく分からないくらいだ。
2012-03-12 22:17:50地域にこだわったのは、都市において共同性が崩壊しているからだ。「祭」を都市に再設計して、緩やかな共同性とコミュニケーションを回復するというのが僕がやりたいことなのだ。そのために政治、行政、企業、NPO、ボランティアを巻き込まないと成功しない演出プランにした。
2012-03-12 22:20:19結果的にすごく苦労したが、とてつもなく困難で複雑なコミュニケーションを成立させるための糸口がつかめた気がしている。これも一重に鎮魂とアートの力だろうと思う。「アーティストなめんじゃねえ」これが、僕がこのイベントをやった直後に出て来た一言だったw
2012-03-12 22:23:47鎮魂と地域、これは古来から現代まで変わらず私たちの心を支える2つの大きなコンセプトだ。このコンセプトは、近代化の流れの中で失われつつあった。もう一度必死になって取り戻していきたい。その行為そのものが、社会を救済するし、なにより僕自身の魂を救済することができると信じている。
2012-03-12 22:29:27言いたいことはわかるけど「社会的に意味のあるアートは、劇場の中で作られるのではなく社会との関わりの中で初めて意味をもつ」というのがよくわからない。社会との関わりを抽象化する場こそ劇場では。あとギリシャ悲劇は喪の劇だと.. http://t.co/Bzdbs6wL
2012-03-13 07:29:39@Cristoforou 説明不足ですが、そういう意味です。劇場の中で娯楽として完結する意味ではないということが言いたかったです。
2012-03-13 08:54:04@communisjp ありがとうございます。鎮魂はギリシャ悲劇の時代から演劇と深い関わりを持っているものですね(葬送儀礼はパフォーマンスの一種でしょうし)。
2012-03-13 09:17:23