H・ジャクソンと反デタント主義について(米中関係・ネオコン)

なぜかHenry Jackson Societyからフォローされた。面白い。
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fj197099 @fj197099

なぜかHenry Jackson Societyからフォローされた。Henry M. "scoop" Jacksonとは70年代に活躍した米国の民主党議員で、キッシンジャーらの主導する対ソ宥和という「デタント」への批判を強めた反デタント派の人物であり、米国の外交政策上重要である。

2012-03-14 11:27:22
fj197099 @fj197099

Henry M. Jackson(http://t.co/hW7l4JQG)。ソ連のユダヤ人出国問題に絡めて、ソ連がそれを認めぬ限り貿易上の最恵国待遇を与えないとする「ジャクソン・ヴァニク修正条項」を作った立役者の一人でもある。人権擁護の観点から独裁国家との宥和を拒否する立場だ。

2012-03-14 11:29:40
fj197099 @fj197099

独裁国家との宥和を拒否し、人権という価値の観点か強硬な対決姿勢を採る、という方針は、その後レーガン期にネオコンに引き継がれた。ネオコンの多くは共和党員だが、元を辿ればジャクソン支持派という民主党員=左派だった人物も多く、ネオコンの源流には転向左派が多いといわれる所以になっている。

2012-03-14 11:32:05
fj197099 @fj197099

というのは、独裁国家の抱える人権問題や政治問題などについて批判的な立場は、今でも米国内で十分に強固な超党派的支持をえているからだ。キッシンジャーらの対中・対ソ宥和的な現実主義の観点からの「デタント」への抵抗こそネオコンの源流であり、ジャクソン支持派の基本的立場なのである。

2012-03-14 11:36:09
fj197099 @fj197099

現在、この問題が関連するのは何といっても米中関係であろう。キッシンジャー、ブレジンスキーら現実主義者は利益の観点から米中関係強化を志向する。その代償として米中間で「勢力圏」を設定し、価値を共有する同盟国を犠牲にすることも厭わずという性格も否定できない。それが勢力均衡だからである。

2012-03-14 11:38:09
fj197099 @fj197099

しかしジャクソン主義者(W・ミードの「ジャクソニアン」とは違うので注意が必要)は、独裁国家との協調を拒否し、人権や民主主義などの価値の観点から価値を享有する同盟国との関係強化を志向する。米中関係で言えば中国には厳しく日本には手厚くである。日本にとりどちらがいいかは言うまでもない。

2012-03-14 11:40:01
fj197099 @fj197099

ジャクソンのような反デタント主義の立場を「ネオコン」と呼んでも構わないが、それなら現在の米中関係において日本が一番米国の外交政策において必要としているのはそのような「ネオコン」的発想であるといえるであろう。利益よりは価値を。大国間協調よりは民主主義国間協調を。それこそ重要である。

2012-03-14 11:41:37