木下黄太、バンダジェフスキー世田谷講演@3/13夜の部についての私の感想
木下黄太さんとバンダジェフスキーさんの講演に行ってきた。お話をたくさんメモにとったので、あとで検討してみることにする。内容は、正しい部分(というか客観的データ。それも主張の論拠として適切かと言う問題がある)と、評価において偏った部分とがある、と感じた。
2012-03-13 22:36:22講演の録音禁止に違反した者にたいし法的措置を取る、逮捕されるかもしれないという覚悟でやれ、と仰っていたけど、果たしてそれは可能なのか。不法行為構成による損害発生があるのかについてはDVD販売の売上減少があるかもしれないが、因果関係がむずかしそうだな。
2012-03-13 22:58:14ただいま。木下黄太さんの講演について、まとめ。まず、東京公演が満席か否かついて疑っている人がいるらしいので、一応体験者である私が「満席でした」と発言しておきます。
2012-03-14 03:28:28次に、木下黄太さんは「金儲けのために講演している」という意見がtogetter等で散見されるので、これについても私の見解をひとつ。あの会場、何人入ってるんだっけ?19日品川のが一番大きいのかな?にしたって1000人。客単価1200円で120万の売り上げ。これを金儲けとはいえない。
2012-03-14 03:36:16詳しい経費については私はわからないが、ハコ代、スタッフ20名前後・通訳2名の人件費、バンダジェフスキーさんの講演料・宿泊料・交通費等を雑に計算しても木下さんの元に大した額が残らないことは、熟考するまでもない。最大のハコで1000人、今日の世田谷とかだとその半分以下。批判は不当。
2012-03-14 03:40:55もちろん、ハコによっては結構な黒字かもしれないが、それはイベントをしかけるリスクを考えれば、それくらいのリターンはあって当然。といっても、一回あたり何十万も木下さんに入らないだろうと思う。真実はわかりませんが。
2012-03-14 03:42:54とはいえ、「金儲け」でないことと、「お金をとることによる発言の信頼度の低下」は別問題。当然のことながら、非公開でチケ代をとる商業性がある以上、無償で情報提供している者の発言と異なり発言の信頼度が一定程度低下することはやむを得ない。まして、参加者以外の者からの批判は覚悟すべき。
2012-03-14 03:46:18それから、通訳問題。今日は20年くらい(正確には忘れた)日本に住んでいるというロシア人女性がメインの通訳で、サポートとしてウクライナ人の学生(木下黄太さんいわく、かなり専門的知識を有していて来場している客よりも問題に詳しいんだそう)の2人だった。
2012-03-14 03:49:32正直、2人の通訳は、日本語の発音、語彙、文法それぞれにおいて、通訳としては不十分だと感じた。話を聞いていて理解するのにストレスを感じるほどだった。この点について批判を受けることを木下黄太さんは想定済みなのだろうか。
2012-03-14 03:52:35おそらく、今日の話の内容に批判する人が出たときに、話が噛み合ないという現象が生じるだろう。それぞれ聞き手や木下さんの中において理解度や話の解釈に差が出るはず。「データ等に対する批判への返答をごまかすために敢えて拙い通訳者を準備した」と邪推されることも織り込み済み、ではないだろう。
2012-03-14 03:55:31さて、榜論が長くなった。本題。バンダジェフスキーさんは、解剖学専門だそうだ。木下黄太さんによると、「政府にとって都合の悪い研究を発表したために逮捕され5年間刑務所に入っていた」んだそうだ。
2012-03-14 03:58:19そして、終始バンダジェフスキーさんが強調されていたのは、外部被曝よりも内部被曝が重要であり、危険である、と言っていた。食品からの内部被曝を避けるべきだ、と。
2012-03-14 04:00:12後に説明するデータについての信頼性やその評価についてはともかく、この点については私も同意見。福島原発周辺の高放射線量が観測されている地域ならいざしらず、東京などの地域においては、空間放射線量は汚染の目安でしかなく、意味をなさない。それよりも内部被曝を防ぐことのほうが重要。
2012-03-14 04:02:37ただし、この内部被曝における危険とされる放射性物質の蓄積量については、さまざまな知見があり、博士の話もそのひとつに過ぎない、ということを認識すべきだと私は思う。彼の話が絶対ではないし、科学というものは、自分の唱える仮説に(悪く言えば)都合のよいデータを論拠につかうものである。
2012-03-14 04:05:48今回は序盤で主にウクライナ、ベラルーシ、ロシアでの研究成果について発表されていた。博士によると、1960年のころから、チェルノブイリ以前にも汚染されていた地域があったそうだ。その原因は、核実験などによるものである可能性が高いが、確たる証明はできず、博士にもわからないらしい。
2012-03-14 04:08:321974年には、ヨーロッパにおける牛乳のセシウム汚染地図というものを発表したらしい。それから、ウクライナやベラルーシ等における人口増減率についても発表されていた。このデータはどの主張の根拠として提示していたのはわからなかった。私にはこのデータの意味と信用性を見出せなかった。
2012-03-14 04:10:52なぜなら、人口増減率は、放射線や放射性物質というリスク要因以外の要因によっても多分に影響をうけるものであるし、このデータが証明する評価というものが、かなり恣意的に用いられる危険性の高いタイプのデータだからである。
2012-03-14 04:12:58博士によると、当該地域・国における死亡率は右肩上がりで上昇、出生率は下降を続けているらしい。そして、「放射能汚染が原因」とは言わなかったが、「たくさんの人が死んでいることはあまり知られていない」と言っていた。
2012-03-14 04:15:08聞き逃したというか、何を言っているのかよくわからなかったが、死亡者の死亡原因(これどういう意味のデータ?意味分かったひと、教えて)は、心血管疾患が52.7%と言っていた。2004年で23000人だって。この辺のデータはちょっと説明がよくわからなかった。
2012-03-14 04:17:49虚血性心疾患(これも期間の限定等の周辺情報を見逃していた)も、ベラルーシやロシアではイギリスやドイツなどの3、4倍の数の症例がみられるようになったらしい。よくわからん。
2012-03-14 04:19:32甲状腺がんの症例は(これもどこの国のデータか忘れた)1986年の段階で数例しかなかったが、1991年では約80例、2004年では約200例が確認されたそうだ。1990年では約30例だったのだが、1年で2.5倍も跳ね上がっている。
2012-03-14 04:21:43このデータは、科学技術の進歩によって暗数が症例数に含まれたり、実際に発病した年と症例が確認された年に多少の前後がある可能性を考慮したとしても、概ね事実として評価できると思う。
2012-03-14 04:25:57