【樹林伸】著作隣接権と出版社、デジタル時代の出版社【雑感】

編集者を経て漫画原作者として活躍している樹林伸(@agitadashi)氏による、 著作隣接権及び出版社に関する雑感。
マンガ 著作隣接権
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樹林伸(小説ドクター・ホワイト続編11月21日発売) @agitadashi
著作隣接権の話ですが、これは出版社にとってのみメリットのある権利であり、作者にはメリットがないと思っています。デメリットはいろいろありますが最大のものは、それによって隣接権を有する出版社の裁量により出版されない作品は、他の出版社でも出版できないということではないでしょうか。
樹林伸(小説ドクター・ホワイト続編11月21日発売) @agitadashi
ぶっちゃけ、著作隣接権が法的に出版社に保証されてしまうと、出版社が著作者を『干す』ということが可能になってしまう、ということになります。その現実は、著作者はよく理解しておく必要があります。
樹林伸(小説ドクター・ホワイト続編11月21日発売) @agitadashi
隣接権で制限を受けるのは新人作家でしょう。売れっ子作家は、著作隣接権を放棄する形で契約してくれる出版社とだけ付き合えば済むので実際は影響を受けない気もします。契約段階で一手間増えるだけです。しかし新人は須らく著作隣接権を出版社に握られる形になる。そのリスクは小さくないと思います。
樹林伸(小説ドクター・ホワイト続編11月21日発売) @agitadashi
世界的にみても、出版物のようなローコストで成立するコンテンツに、著作隣接権が法的に保証されている例はありませんので、現状ではそれが法律化される可能性はほとんどないとは思っています。めくじら立てて反対する段階ではないですが、いちおうその意味を作家は理解しておく必要があると思います。
樹林伸(小説ドクター・ホワイト続編11月21日発売) @agitadashi
雑感。文化としのて出版社と作家の付き合いは、お互いの信頼関係において成立していて、契約書を交わさないまま十年なんてことも珍しくなかった。しかし、これからはそうはいかない。出版社は当然だが作家の側も、できれば売れる前から司法書士などの専門家を立てて、きちんとした契約を交わすべきだ。
樹林伸(小説ドクター・ホワイト続編11月21日発売) @agitadashi
作家の一番のメリットは、どこの出版社からでも自分の作品が出せるということである。つまりいい作品を創れれば食い詰めることはないのである。だから作家が一番避けないとならないのは、自分の作品が一つの出版社(個人もありうる)によって、まだ価値があるのに出版できなくなる可能性なのだと思う。
樹林伸(小説ドクター・ホワイト続編11月21日発売) @agitadashi
そう。沢山の人が関わって、やっと出版にこぎ着ける紙媒体と違って、極端な話パソコン一つあれば形にして配信できてしまうデジタルの世界は、これまでのルールがまったく通用しない。RT @mikajohn デジタルにはナァナァないもんねぇ。ほんと世の中変わってきたなぁ。感覚変えないと。
樹林伸(小説ドクター・ホワイト続編11月21日発売) @agitadashi
出版社だって利益を追求する企業なんだから、そこが出版しないってことは売れないだろ、他で出しても……なんて思いますか。それはまったくの誤りです。絶版に近い扱いを受けたものが、他から出て爆発的に売れた例など、枚挙にいとまがありません。版元の判断は絶対ではないどころか、誤りだらけです。
樹林伸(小説ドクター・ホワイト続編11月21日発売) @agitadashi
というのは、出版社の判断というのは、現実には、その役を負う社員によるいち個人の判断だからです。その個人の目が曇っていたり、たんに好みでない、目先の数字のみを判断材料にしている、などのありがちな怠慢や手抜きによって、傑作が埋もれてしまうことなど、どこの出版社でも起こりうる誤謬です。
樹林伸(小説ドクター・ホワイト続編11月21日発売) @agitadashi
デジタル時代における出版社の生きる道とは、コンテンツを生み出せる具体的なクリエイティヴィティを持つ、少数精鋭社員の育成なんじゃないか、と僕は思っています。作家との境界は、プロデュース能力の有無と、絵やテキストとして書く人か言葉などの手段で伝える人かの違いになっていくイメージです。
樹林伸(小説ドクター・ホワイト続編11月21日発売) @agitadashi
遠くない将来、たんなる『版元』という意識しか持たない出版社は淘汰され、高いレベルのクリエイター集団であり、そのためのノウハウを継承していけるシステムを有する出版社のみが生き残っていくのではないだろうか。

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