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出版社が欲しいという「著作隣接権」とは具体的にどんな権利なの?

赤松健さんの「なぜ出版社は「著作隣接権」が欲しいのか」 http://kenakamatsu.tumblr.com/post/19395239269/rinsetsu に触発された一連のツィートをまとめました。
法律 著作隣接権 出版権 版面権 著作権 原盤権
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赤松健 @KenAkamatsu
★なぜ出版社は「著作隣接権」が欲しいのか http://t.co/1XVtGZUz
小形克宏 @ogwata
ここで言われている著作隣接権とは版面権のことではないように読めるけど、だとすると講談社はどんな権利を欲しいと言っているのだろう?/★なぜ出版社は「著作隣接権」が欲しいのか | 赤松健の連絡帳 http://t.co/7MawEesi
小形克宏 @ogwata
「版面権」を出版社が持った場合、〈昔のマンガを、他の出版社で再刊行したいとき、前の出版社に妨害〉などということは起こらないのでは? なぜなら版面権とはその出版社出版した版面についての権利であって、文庫版などの再版にまで権利は及ばないはず。なにか俺、勘違いしているのかな……。
小林龍生 @tlk714
@ogwata 多分、出版社は知的創造物としての著作物の成立過程に、出版社側もなにがしかの知的寄与もしくは関与をしていることを認めてもらい、その知的関与を公知の権利として認めて欲しいのではないかしら。
小林龍生 @tlk714
@ogwata もう一つの可能性としては、講談社の古川さんなどがおっしゃっていることですが、編集者は(可能であれば排他的に)著作者の代理人(エージェント)としての機能を持つべきだ、そして、その機能自体がすぐれて創造的な側面を持っている、と言いたいのかも。
小熊善之 @0guma
@ogwata 印象ですが、音楽で言う原盤権に当たる権利が欲しいのかな、とは思いました。
小熊善之 @0guma
「なぜ出版社は「著作隣接権」が欲しいのか」(http://t.co/fkkTd4y8)について徒然なるままに。日本の著作権法には、「出版権」という出版者の権利があり(79条~)、これで著作物を出版する権利を独占することが可能です。しかしこれ、「印刷」しか想定してない。(続く)
小熊善之 @0guma
(承前)「出版権」は紙なり何なりの物理媒体に、目に見える形で印刷する行為に設定できる権利なので、電子出版には及ばない。なので最近の契約書では別途電子出版についての条文を設定している。「出版権」は法に定められた権利なので誰かが海賊版を出すと出版者の権利が侵されたことになる。(続く)
小熊善之 @0guma
(承前)しかるに、電子出版についての権利は飽くまで著作権者と出版者の間の民事の契約にので、電子出版物が海賊行為に晒されても、出版者は直接動くことができない。著作権者が動かないといけない。電子出版物を作る為には相応の労力が掛かっているのに、出版者にはそれを守る方法がない。(続く)
小熊善之 @0guma
(承前)契約段階で電子出版を独占契約にしといて排除する権利を出版者に与えるという方法はあろうかと思うが、著作権界隈を見渡してみると、既に似たような権利がある。音楽出版にある「原盤権」だ。「原盤権」は正式には「レコード製作者の権利」(第96条~)と言う、音楽出版者の権利だ。(続く)
小熊善之 @0guma
(承前)音楽の著作権は、主に作詞作曲者の持つ著作権に対して、それを実際に演奏歌唱した実演家の持つ実演権、そしてそれを録音して各種作業を施しマスターテープを作った音楽出版者に与えられる原盤権で構成される。そして原盤権が、音盤を出版販売する権利だ。(続く)
小熊善之 @0guma
(承前)音楽は楽譜は一緒でも、演奏毎に実際の実演は異なり、それを何らかの技術的手段で固定しないと音楽として販売ができない。(辻やハコで生演奏するなら別だが) また初期においてはレコード製作の費用が非常に大きかった事から、このような権利で音盤の原盤が保護されたと思われる。(続く)
小熊善之 @0guma
(承前)故に実演を録音し、今ならばトラック毎にエフェクトをかけたりマスタリング作業を行なってマスターテープ(実際にテープなわけではない)を作った人に、独占的に音盤を製造販売する権利が認められている。これは著作者だろうが実演家だろうが止められない。(続く)
小熊善之 @0guma
(承前)音楽アーティストが事務所やレコード会社を移籍しても、過去の会社からCDが発売され続けることがあるのは、この原盤権の為。このCDの海賊版を作れば、原盤権者(多くはレコード会社)の権利を侵すことになり、原盤権者から追及を受けることになる。(続く)
小熊善之 @0guma
(余談)この著作権と実演権と原盤権の関係は、自分も関わったことがあるので、骨身に染みている。ぶっちゃけ、レコード会社強すぎ。何とかしてくれ。
小熊善之 @0guma
(承前)さて、印刷出版でも著者が書き上げた原稿がそのまま出版されるわけではない。編集者による編集から、デザイン、組版、校閲、装幀、印刷工程におけるチェックまで、多くの人手を介してようやく最後に本になる。これは電子出版でも大差ない。これらの手間は音盤制作に劣るだろうか?(続く)
小熊善之 @0guma
(承前)なぜ音楽出版者は原盤権で保護されるのに、電子出版には保護される権利がないのか、と言われると、公平性を欠くのではないか?という議論は成立しうる。また、印刷出版の方でも、出版権には出版義務があり3年絶版で出版権が消滅するが、原盤権にはそんな規定はない。(続く)
小熊善之 @0guma
(承前)原盤権に当たる権利が印刷出版者や電子出版者にあれば、出版マスターとしての版下データ(?)が保護され、海賊版をどしどし取り締まれるし、著者が出版者を移籍しても関係なく販売が続けられる。素晴らしい未来じゃないか!と思ったとしてもおかしくない。(続く)
小熊善之 @0guma
(承前)だがそれは、音楽出版界で問題になる原盤権問題を印刷・電子出版界に持ち込むということでもある。多い権利者、複雑な関係、一旦何らかの許諾を得る必要が生じれば、地獄のような日々がやってくる。畢竟、面倒が高じて「放置」ということになる。孤児作品の誕生である。(続く)
小熊善之 @0guma
(承前)赤松健氏が営んでいるJコミのような商売は、モロに影響を被るだろう。強力な権利者が現れるんだから。電子化に際しては原盤権者の許諾を得る(金を払う)か、再度原稿レベルから編集し直すしかなくなる。そのコストはやっぱり孤児作品を生むんじゃないかという気がする。(続く)
小熊善之 @0guma
(承前)私の個人的異見としては、確かに印刷・電子出版における著作隣接権と音楽出版における著作隣接権の公平性には難があると思うが、これについては音楽出版者の権利を印刷出版者くらいまで落とす方が良いのではと思っている。原盤権者に出版義務を課し、3年絶版で原盤権が消失するとか。(続く)
小熊善之 @0guma
(承前)著作物は金庫にしまっておいても意味はなく、公に利用して貰って初めて価値を生むものであるから、流通性を高める方向で法体系を構築する方が理に適っていると思う。独占権も本来流通を担保するためであり、それがなされないなら褫奪するのも已むなしではないか、と私は思う。(続く)
小熊善之 @0guma
(承前)というわけで、長々と書いてきたが、出版者が著作物の死蔵を諦めるような方向で権利を設定するなら、新たな隣接権もそれなりに役に立つ面もあるかもしれないとは思うものの、実際には今ある隣接権を弱めた方がいいんじゃないかな、というのが私の意見であった。(終わり)
小熊善之 @0guma
一時間もこんな益体もない事を書いてたのか、俺……。
小形克宏 @ogwata
@0guma @tlk714 ご返事感謝。欲しいという権利がどのようなものかが明らかでないのに、なぜその権利が欲しいという説明が成り立つのか、そこが自分には分かりませんでした。/なぜ出版社は「著作隣接権」が欲しいのか | 赤松健の連絡帳 http://t.co/7MawEesi
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コメント

小形克宏 @ogwata 2012年3月18日
その後の議論、そして @koshiba_jp さんのツィートを追加しました。
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